映画美学校アクターズ・コース ブログ

映画美学校アクターズ・コースの公式ブログです。映画・演劇を横断し活躍する「俳優養成講座 」 2017年9月開講決定!

石のような水 ーインタビュー特集 Vol.1—

 映画美学校のアクターズコース。その2014年度の受講者による修了公演、「石のような水」が2015年04月10日から12日の計5回、アトリエ春風舎で上演されます。その修了公演に出演される11人がどのような人物なのでしょう。

映画美学校のアクターズコースに来たのは何故か?

修了公演「石のような水」をどのように観て欲しいのか?

修了公演を終えた後、どのように活躍していきたいのか?

これらの質問を投げかけて、なかむらなおきと吉田髙尾がいろいろ聞いてみました。

まずはゾーンの案内人である須藤慎司、その妻の今日子、今日子の姉の日野秋子、秋子と付き合っている御厨実を演じる4人です。

 

須藤慎司 :横田僚平

f:id:eigabigakkou:20150410000027j:plain

 

須藤今日子:大石恵

f:id:eigabigakkou:20150410000034j:plain

 

日野秋子 :大谷ひかる

f:id:eigabigakkou:20150410000030j:plain


御厨実  :市川真也

f:id:eigabigakkou:20150410000031j:plain

 


映画美学校のアクターズコースに来たのは何故か?

 

横田:演劇を観るのは元々好きでした。でも演劇を観ていると、どんどん歯痒くなってきて。劇評という形で発展できればいいのですが、それができなかったんです。ではどうしたらいいのだろうと考えた結果、演じる側になった方が面白いのではと思いました。単純な理由です。まず初めに大阪で行われていた演劇ワークショップに参加しましたが、もっと演技の勉強をしたくて映画美学校のアクターズコースに通うことにしました。僕はまだ学んだばかりなので、それらがどのように僕の中に残っているのか分かりません。でも、僕がやろうとしていることはある程度の人が思っていて、その人たち以上に勉強したこと、やってきたことを出さないといけないなと。しんどい世界だなぁと思います。

大石:もともと立教大学で映画製作を学んでいました。映画の撮影ではカメラの前に俳優がさらされているじゃないですか。そのさらされている俳優を撮ることが何故か怖くて。撮る側、撮られる側の間に断絶があるように感じています。その断絶を崩せないかと思い、撮られる側がどのようなものかを知りたくなりました。それを知るために映画美学校に来ました。

大谷:去年まで音楽大学でミュージカルの勉強をしていました。映画美学校で講師もされている兵藤公美さんの授業を受講したとき、自分のやっていたことを打ち砕かれました。こんなに次に何が起きるのかわからないものなんだと思い知らされました。それがとてもショックなことでした。兵藤さんには授業外でも演技の話などいろんな話をしていただきました。この学校も兵藤さんに教えていただきました。演劇にはいろんな見せ方がありますが、この美学校で学べたことはその持っていく場所にあわせて柔らかく形を変えてはめていけるような、「いつでもどこでも持っていたいもの」あるいは「持っていていいもの」のような気がします。また、私は舞台上で演技をやるからには、ロマンチックなこと、派手なものをやりたいというのに気がつけた事が大きかった。

市川:20歳の時に音楽をやるために上京してきました。今でも音楽をやっていて、今回の公演でも音楽を担当しているんですよ。その僕が役者を始めたのは5年ぐらい前にお芝居をやってみないかとお誘いを受けたからです。映画美学校にくるまでに10本ぐらいのお芝居に出演しています。俳優をやり始めたからには上手くなりたいし、それで喰っていきたい。それなのにオーディションを受けても落ちるので、どうしたもんかなぁと悩んでいました。テレビに出ている人達と比べると容姿も才能も恵まれていないので、彼らと同じ舞台に上がるためには努力して技術を上げないといけないなと思っていました。今までに出演した舞台で、それぞれの演出家に演技を教えていただきましたが、演技を体系的に学んだことがありません。なので、技術を上げるため、学校でしっかり学んでみようかと思いました。映画美学校を選んだのは演技を勉強している友人に教えてもらったからです。この学校で学んだことを自分の中でまだ体系化できていないですが、演技の基本のキを提示していただいたのが大きいです。あと、講師の近藤さんに教えていただいたウタ・ハーゲンの本を読んだら、こんなにも目から鱗がおちることがあるのだと驚かされました。8月に主演の舞台があったので、学校で教えていただいたことと本で学んだことを完璧に実践してみようと思いました。演出の言うことを一度脳内で変換してみてからやってみたのです。それが成功していたかどうかは分からないのですが、芝居をやっている体の中は明確に変わった感じがしました。台詞がないシーンを含めて僕は舞台上に1時間30分居続けないといけなかったのですが、ちゃんと居続けることができました。以前の僕は自分の中に入っている台詞をかまずに言えたかどうか、声がこもらなかったかどうかを意識していましたが、今ではその台詞を真実に言えたかどうかを意識できるようになりました。練習や本番で言った台詞が真実かそうでないのかを明確に判断できるようになったと思います。

 

●修了公演「石のような水」をどのように観て欲しいのか?

 

横田:ゾーンなどはさりげなく背景に流れているので、僕はメロドラマの方が気になります。その他にも世界にしがみつこうとしている女優とか女子高生とかは素直にかっこいいと思います。女や男の欲望や執着がスライドしていくのも面白い。ここにいる4人が演じる役は自分一人では生きられない、執着するような人間たちだと思うので。やはり見所はメロドラマですね。

大石:全員並列に置かれていて、メインが誰かというものがないのが面白いと思います。それぞれの人物がちゃんと立っていて、演出もそのようにされているように思います。ここにいる人はここにいるけど、あそこにもいるとか。結構シームレスにシーンが変わっていくのですが、それがどのように見えるのかが気になります。

大谷:私は松田さんの書く女性の台詞が大好きなんです。それがまずひとつ。後はもう、『石のような水』という作品が舞台上でどのように生成されるのかを観て欲しいです。松井さんと俳優達で今回それがどうなるのかを観て欲しいです。

市川:僕はアドリブでギターを弾くので、音楽を聴いてほほーと感じてもらえればと。あと、この作品は脚本も演出も抽象的なので、お客様の一人一人がどこに引っかかるのかが気になりますね。お客様の数だけ違う発見があるような気がしています。できることならお客様にアンケートを書いていただいて、何を発見したのかを知りたいなというのがありますね。


●修了公演を終えた後、どのように活躍していきたいのか?

 

横田:まずはオーディションを受けて、受かったら出るということを続けていきます。そして10年ぐらい一緒にやって、何もかも意思疎通できる演出家と俳優の距離感に憧れますね。

大石:私は映画の世界に戻ります。今回学んだことで、撮る側と撮られる側の断絶を越えられるようになりたいです。

大谷:まずは立派に仕事をしたいです。そして立派な俳優になって、大谷さんは好きにやっていいと言われるようになりたいです。また、舞台の上には愚かな人がいることが大事だと思います。これからも学び続けて、自分の力でしっかりと、立派で愚かな俳優として立ちたいです。好奇心だけはあるので、そのために勇気を持ってやっていきます。面白いと思ってもらえたら何でも良いです。

市川:僕は田舎に残してきている母親と「大河に出るから待っとけ」と約束しています。だから、大河に「出たい」ではなく「出る」です。なので、それを目指して動いています。舞台を中心に出たいのですが、母にとってはやはりNHKに出るということは大きいんですね。音楽なら紅白、芝居なら大河に出て欲しいと。それなら大河に出ると。そう約束しています。

 

f:id:eigabigakkou:20150410000315j:plain

 

  

   インタビュー日 2015年03月28日 映画美学校の稽古場にて

広告を非表示にする