映画美学校アクターズ・コース ブログ

映画美学校アクターズ・コースの公式ブログです。映画・演劇を横断し活躍する「俳優養成講座 」 2017年9月開講決定!

【講師リレーコラム】アメリカで学んだもの|近藤強[俳優/青年団所属]

今回は近藤強さんからメッセージをいただきました!
アメリカで演劇を学んだ時の、貴重なお話を聞くことができました。
現在は青年団に所属し、俳優として活躍している近藤さんですが、
悩みもがいていた時代があったのですね…。

6/11(土)14:00〜は近藤さんが担当するオープンスクールがあります!
無料(定員あり)ですので、もっと話を聞きたい!と思った方はぜひお越しください〜

www.eigabigakkou.com


前置きが長くなりましたが、それではどうぞ〜!!

 

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「何故アメリカで演技の勉強をしたのか?そこで何を学んだのか? 」

米国留学していたというとよく聞かれる質問だ。これから演技を学ぼうと思う人に参考になるかどうかはわからないけど、今回はこの質問に自分なりに答えてみたいと思う。

 大学生の頃、演劇サークルの先輩たちは舞台で自由に楽しそうに演技をしているのに自分はうまく出来ずに悶々としていた。サークル主宰には自意識が強いとか段取りで芝居しているとか言われ、何とかしようと自分なりにいろいろと迷走していた。それが大学の3年生の時だ。その後、当時の彼女に振られたり、就職活動が嫌だったり、上杉祥三さんと手塚とおるさんの舞台に衝撃を受けたりといろいろあって、「そうだ、演技を学問してみよう。」と思った。抽象的な演技論じゃなくて演技のシステムをしっかり学んだら自分でも演技が出来るようになるかもと考えたわけだ。 これが勉強してみようと思ったきっかけ。何故、アメリカか?デニーロもパチーノもタランティーノもアメリカ人だったし、イギリスはあまりイメージを持てなかったから。安易と言えば安易な決定だったと思う。留学を決めてからはとにかく英語の勉強をして、卒業後にアイオワ大学演劇学部に転入した。

 1学期目は英語力不足で演技の授業に参加出来ず、ムーブメント、脚本分析、ボイスの授業を取った。泣きながら、必死で勉強して2学期目にやっと演技の授業が取れた。でも、一般教養の多さに嫌気がさして1年で大学を辞め、ニューヨークの演劇学校に入学した。演劇学校ではマイズナーテクニックという演技テクニックを学んだ。入学当初はマイズナーに関して何の知識もなく、面接だけで受講出来る夏期講習を受講したところ、2年間の全日制プログラムにも入学出来る(しかもオーディションもない)と言われたので、早速入学を決めたのだ。

 1年目はリピティション(繰り返し)というエクササイズを徹底的にやらされた。2人組になって相手の言うことを出来るだけ忠実に繰り返しながら、相手を観察する、ただそれだけの練習だ。その他に、スピーチ、ボイス、歌、バレエとモダン(グラハム)の授業があり、9時から15時半まで平日は毎日レッスンがあった。最初の台詞を渡されたのは、入学して3ヶ月ほどたった時だった。それまでは、相手に反応すること、自分の状態に正直になることにひたすら集中していた。

 2つ目のシーンでは、相手役との関係性から影響を受ける事を学び、3つ目のシーンでは、場面が始まる前に何が起きたのかを考える感情準備というプロセスを学んだ。4つ目のシーンは、今まで学んだ事を全て詰め込んで、それを1年目の修了発表会で上演した。2年目はキャラクターワーク、そして、シェイクスピア、モノローグ、シーンワークをして、最後に修了公演「怒りの葡萄」を上演した。

 大学も含め約3年間勉強してみて、演技を言語化して段階的に学べることに興奮したのを覚えている。なかでも、自分にとっての大切な学びは、演技は選択された行為の連続であり感情は一連の行為から生じる副産物であるという気付き(Acting is doing)と具体的になること(Be Specific)の2つかもしれない。特に感情については、ある種の呪縛から解放されたような気がする。

えーと、スペースがないので、映画美学校で教えているViewpointsについてはまた今度書きます。6月11日にビューポイント体験クラスがあるので、是非、ご参加ください。


(近藤強)

 

 

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