映画美学校アクターズ・コース ブログ

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映画美学校アクターズ・コースの公式ブログです。アクターズ・コース俳優養成講座2023、9/1(金)開講決定!

月刊 兵藤公美 with 四方智子 12月号(第1回/全3回)

「ラジオのようなブログ記事」──それが『月刊 兵藤公美 with 四方智子』。

俳優・兵藤公美(映画美学校アクターズ・コース講師)が、映画美学校事務局の四方智子と共におしゃべりする企画です。

初回の12月号は「20代の頃について」をテーマに、四方家にて手作り料理を嗜みながらの楽しい収録となりました。(収録日:11/20)

※いきなり超真面目な話になったり、わけの分からない近況報告になったり、話があっちゃこっちゃ飛びまくりますが、あえてまとめず・なるべくカットせず、むしろそれを押し出しています。「ラジオ感覚」でお付き合い下さい。

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【プロフィール】

兵藤公美:俳優/青年団所属。映画美学校アクターズ・コース講師。 横浜市出身。桐朋学園大学芸術科演劇専攻、専攻科卒。洗足学園音楽大学講師。96年、平田オリザ主宰劇団青年団入団、現在在籍。青年団に出演の他、多数の 劇団に客演参加し、近年は映像作品の他、自身でも公演の企画制作をてがけ意欲的に活動中。映画出演作として『あおげば尊し』『このすばらしきせかい』『東京人間喜劇』『歓待』などがある。(画像左)

 

四方智子:映画美学校事務局員。フィクション・コース第2期修了生。(画像右)

 

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兵藤公美(以下兵藤) 「東京カレンダー」の小説『アモーレの反乱』、結局読めなかったんだよね。いや、四方さんと東カレの話をずっとしててね。ゲスいから読んでみてって言われて。

 

──四方さん、今週もずっと「東京カレンダー」の話、していませんでした?

 

四方智子(以下四方) (台所で料理を作っている)色んな人と会うたびに、ゲスいゲスいって話してて。

 

兵藤 そう、東京カレンダーがとにかく……食べていい?

 

四方 どうぞどうぞ。

 

兵藤 おいしそ〜……うん、美味しいよ。

 

四方 大丈夫? 良かった。

 

──四方さん、これ料理名は?

 

四方 「青菜の炒め」で。

 

──じゃあ画像載せておきますね。

 

四方 ホントに? 見栄え良くしないといけないじゃん。

 

兵藤 (笑)いいよ、この感じでいいんですよ。『アモーレの反乱』読めなかったなぁ。

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四方 でも『アモーレの反乱』、ちょっとヤな感じになって来ましたよ。

 

兵藤 そうなんだぁ。(スマホでHPの文章を読み)「僕を捨てることを許そう。主導権を捨てられない年上夫のプライド」。

 

四方 その言葉尻、腹立ちますよねぇ。

 

兵藤 ねぇ。夫婦でマウンティングですよ。

 

四方 レンコンってスライスするの、凄く難しい……

 

兵藤 ねぇやろっか? レンコンスライス、私やろうか? だってこっちで出来るもん。

 

四方 本当ですか? じゃあ、いいですかね。

 

兵藤 もちろん。

 

──(部屋ではTVが点いている)普段TV見ますか?

 

兵藤 見ない。でもこうやって点いているとさ、楽しいね。みんなで見るんだったらいいなぁ。でも私「ねほりんぱほりん」は見てる。

 

四方 録ってますよ、私も。

 

兵藤 録ってるの!? スゲェ。

 

四方 だって見られないですもん。仕事中だから。

 

兵藤 そっか。そうよね。(レンコンのスライスが終わり)こんなもんでいいか。意外に出来たよ。

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四方 オッケーです! そう言えば、板尾創路さんに不倫騒動出ましたね。

 

兵藤 え、誰と?

 

四方 グラビアアイドルかなんかの、おっぱい大きい……ホテルから出てきたところを激写。

 

兵藤 そうなんだー。板尾さん、スターだね。私、板尾さんと夫婦の役だったの、『ふきげんな過去』(2016年)っていう映画で。でも板尾さんが映画を撮っているとか、その時は知らなくて。

 

四方 今度公開する映画の『火花』も板尾さんが監督ですよ。

 

兵藤 撮影の時さ、「板尾さんはいつから俳優やってらっしゃるんですか?」とかって聞いてさ。

 

四方 ほう。

 

兵藤 色々話してて。「板尾さんは、映画とか撮ったりもするんですか?」って聞いたら、「いや、もう2本撮ってて」って。「すいません……」って。

 

四方 おっと。「私、映画あかるくないんで!」って。

 

兵藤 そうなんですよ。「ちょっと演劇なんで……」って。それで、その後観たの。

 

四方 何観たんですか?

 

兵藤 ずーっと牢獄に入っていて、そこから出ようとする話。『板尾創路の脱獄王』(2010)だったかな。誰が出ていたかな? ご自分が主演されていたと思う。ずーっと脱獄を、色々なやり方で試していたような気がする。それで、最終的に脱獄するんだけど、生き別れたお父さんに会いたくてそれをやっていたってことが分かるの。お父さんがある島で刑を受けていて、その島に行くには脱獄とかを繰り返していると、そこに多分搬送されるからって。

 

四方 あー。そこに行くためにあえてやっていたと。

 

兵藤 あえてやっていたってことがわかるだけの話で。

 

四方 だけ(笑)。

 

兵藤 おもしろかったんだけどね!、理由はそんなに知らなくてもよかったかなっていう気持ちになったっていう。途中までは、なぜか分からないけれども刑に服していて、なぜか脱獄しようと必死になって脱獄しては捕まって、その脱獄の情熱とか、子供の時の記憶とかは、こっちがちょっと想像させられる感じではあったの。何を想像したのかは覚えてないんだけど(笑)、「あ、面白い!」って途中まで思っていたんだけど、最後全部「こういうことでした。」となっちゃったから…………「そういうことね」っていう。

 

四方 (爆笑)

 

兵藤 教えてくれてありがとうございました。

 

四方 また一つ、新しいことを知りましたね、公美さん。

 

兵藤 はい。そういう印象だったのを覚えています。

 

(TVに日馬富士関連のニュースが流れる。画面にはサングラスを掛けた貴乃花親方)

 

兵藤 これヤ○ザだよね! この映像が面白過ぎてさ、私。「どういうこと貴乃花!?」と思って。わざわざグラサンいる? このタイミングで。

 

四方 え、グラサンしてたんですか?

 

兵藤 まぁしたかったんだろうね。あれ絶対キメてるでしょうと思って。絵図決めたでしょ、これ。

 

四方 ていうか痩せましたよね、貴乃花

 

兵藤 それ大分前の話でしょ。

 

四方 そう。だけど、あれを見て凄く美意識高い人なんだなって思ったんですよ。

 

兵藤 うん、そうそう。もうササミしか食べてないよ、あの人。

 

──何ですかその決めつけは(笑)。

 

兵藤 意識高い系の男の人はササミしか食べてないから。でも現役時代は、貴乃花とか若乃花が凄く話題になってた。私、多分貴乃花とほぼ同い年なんだよね。お兄ちゃんの若乃花が多分1個上とかで。だから……若乃花、私、貴乃花、か。

 

四方 三兄妹みたいに言う!(笑)

 

兵藤 この人のお生まれは……(スマホで調べ)あ、1個上だ、貴乃花。72年。そうそう、結構話題になってたの、若貴兄弟がね。1個上って同い年みたいなもんじゃん? で、若貴は諦めないと。土俵際で自分が押されて落ちる時も、顔から落ちるんだって話題だったじゃない? だから……あの粘りを凄く評価されていたっていう…………記憶。

 

──記憶!(爆笑)

 

兵藤 それで歳が近いからか、私も頑張れみたいなこと言われたような気がする。でも、いま日馬富士とかが色々言われてるじゃない? ああいうのを見ると、相撲は単なるスポーツではないって感じはするよね。

 

──まぁ横綱っていうのは特にアレですからね……対戦相手が同じモンゴル人同士で、相手はどうしても勝たなければいけないシチュエーションだったら、自然に情みたいなのも出てしまうかもしれませんよね。

 

四方 ああ、そういうこと。

 

──そういう「情」とかを排除したかったからか、現役中に曙と若貴兄弟は、一回も一緒に食事に行かなかったみたいなインタビューも読みましたよ。本当かどうかは分かりませんが。

 

兵藤 純粋な勝負って難しいのか……でもなんかさ、まだLINEで連絡取り合って、お金で八百長の相談をするとかなら分かるけど、気持ち的にさ、同じモンゴル人同士だからみたいなのとかってあるの?自分が負けになっちゃうのに? まぁ自分が優勝争いしているわけでもなくて、相手がそういう状況だったらなるのかなぁ。

 

──同じ部屋の力士とは、相星優勝決定戦以外では対戦しませんしね。

 

兵藤 じゃあ貴乃岩が日馬富士に「オメー八百長だろ!」とか言ったのかな。

 

──日馬富士側からの証言だと、貴乃岩から「お前らの時代は終わった」と言ったことを問い詰めていた、みたいなことを言っているみたいですけどね。

 

兵藤 …………中学生みたいじゃん、それ。

 

──それが本当なら暴走族とかヤンキーの会話ですね(笑)。

 

兵藤 ねえ。でもそういう世界なのかもね。

 

四方 そういう世界ですよ、きっと。

 

──実際どうかわからないですけどね。

 

兵藤 でもさ面白いじゃんめちゃくちゃ! 「お前らの時代は終わった」って! 何そのありがちなセリフ! それに対してさ、そんな怒るもの? だって若い人はみんなそういう風に思うわけじゃん? むしろ、そう思ってくれなきゃ困るっていう気もしない?

 

──そういう風なことを公美さんは言われたことはないですか? 直球で「お前に主役は張らせない!」みたいなのはないでしょうけど。

 

兵藤 まぁ別に……そもそも「私の時代」自体ないから(笑)。

 

四方 (笑)

 

兵藤 時代も何も……そういう意味で言ったら「ずっと私の時代だし!」って感じだけど(笑)。でも……若い人はみんな、ある程度そういう意識は持っているんじゃないかな。

 

四方 「お前らの時代は終わった!」「これからは俺の時代だ!」ってことですか?

 

兵藤 俺の時代っていうか……アンチ精神みたいなの?

 

四方 ああ、それはあるでしょうね。

 

兵藤 あると思う。だから「世代」ってそういうもんだよなって気はする。演劇とかはどんどん、若い人がまた違う、それこそ時代を作っているし(笑)。

 

──映画美学校の受講生が何か言ってきたりはしないんですか? たまにフィクション・コースの子だと、ざっくばらんなお酒の席で、敵対しようとしているわけじゃないけれど、講師が監督した作品を「全然面白くなかった!」とか言うことも無きにしもあらずなんですよ。それでケンカになるとかそういうわけではなくて、そういう風に正直に本音で向き合える場であるということなのですが、アクターズ・コースの場合はあるのですかね?

 

兵藤 多分、そこはまた「俳優」という仕事の特徴があるのかもね。俳優って、それこそそれぞれの「時代」があるとしたら、それも横断する仕事っていう感じがするから……そこは面白いね、俳優って。そういう意味では、作・演出の人は自分のやることを貫くわけで、映画監督と近いのかも。でも俳優は、平田オリザの演劇にも出るし、20代の人の作品にも出るし、っていうことなんだよね。特に映画美学校の講師陣は、そういう活動スタイルを取っている人が多いからね。もちろん俳優によってはさ、この劇団にしか出ないっていう人もいるし、もう若い人とは仕事しないっていう人もいるだろうし、そういう人にはちょっと「お前らの時代は……」っていうのは当てはまるかもしれないよね。やっぱり若い時に一緒にやり始めたら、その人たちと一緒に歳を取っていくわけで、ずーっと同世代とだけ仕事をしていく人もいっぱいいるよね。やっぱり、年齢のコミュニティとまでは言わないかもしれないけれど、エリアというのは演劇の場合あるかもしれない。でも映画もそうでしょ? 世代によってそういうことはあるんじゃないの?

 

──「あの映画つまらない」とか「あの監督好きじゃない」みたいな会話はするでしょうけれど。

 

兵藤 だから俳優も「あの人の演技どうなの?」みたいなのは確かにあるのかもしれないけど……そこまではっきり俳優として「これが私の演技スタイルです!」っていう人もそんなにいないと思うんだよね。ある監督に出会えば、その監督と一緒に、その監督の世界観の中の演技を一緒に作るし、ある演出家と出会えば、その演出家と一緒に、その演出家の世界観の演技を一緒に作るし。それはもちろん、自分という俳優の積み重ねの中から一緒に仕事するのだけど、でも新しい感覚を開かせられる時もあるし。だから「そもそものあの人の演技ってどうなの?」みたいな意見を持っている人はあまりいないと思う。「あれに出ていたあの人は良かった」とか「あれに出ていたあの人は良くなかった」とか、そういう言われ方だよね、俳優って。

 

──なるほど。

 

兵藤 映画監督とか演出家は、一貫した世界観で作るとなったら「あの人の世界観は面白くない」みたいな言われ方はするよね、きっと。でも俳優ってあんまりそういう感じはないかも……でもそれも分からないけどね。

 

──分からない?

 

兵藤 俳優の方があんまり「敵を作らないようにする」っていう、そういう意識はあるかもね。監督は「自分で自分のものを作るんだ」っていう方だから「オメー面白くないよ!」って言っても自分の作品を作ればいいというのがあるけど、俳優は色々な人と繋がって、協力し合って参加するから、あんまり人がどうとかっていうより……まぁ自分の演技のことも分からないしね、っていうのもあるよね。自分のことは客観的には見られないから。でも、自分の中ではっきりした物差しを持っていて「演技とはこうなんだ!」という人は「あの人のあれは演技じゃない!」みたいなことを言われたりもするかも。

 

四方 ……私、凄いミスをしてしまいました。

 

兵藤 何か買い忘れた?

 

四方 お玉が家にないことが判明しました……

 

兵藤 ……スプーンでいいじゃん。

 

四方 入れるの凄く大変になっちゃいますけどいいですか?

 

兵藤 何を入れるの?

 

四方 鍋のスープ。

 

兵藤 何っ回もやればいいんでしょ?

 

四方 すいません……

 

兵藤 いいよ全然!……でもお玉がなくて料理が出来てるんだね、四方さんは。

 

四方 意外と。

 

兵藤 本当? 私、お玉なかったら家で料理無理だな。

 

四方 捨てちゃったのかなぁ〜

 

兵藤 どうして!? お味噌汁とか作らないの?

 

四方 お味噌汁作らないです。

 

兵藤 お味噌汁作んないんだ!

 

四方 お味噌汁は作らない……考えてみたらカレーとかも作ってない……

 

兵藤 カレー作らないでも、人って、生きていけるのね。

 

四方 でもそろそろ作りたいんですけどね、ルー実家から送られてきたし。

 

兵藤 カレーはね、作る過程では実はお玉は要らないかもしれないんだけど、食べる段になった時に、やっぱり掬わないといけないじゃない? それをスプーンで掬うのは、凄く難儀だよね。じゃあ今度四方さんにお玉のプレゼントするよ。

 

四方 やったーありがとーございまーす。

 

(2品目の料理が出て来る)

 

四方 見栄えは悪いですが。

 

兵藤 あら美味しそう!

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兵藤 あ!こういうピザね! ジャガイモをスライスして作るピザあるよね。

 

四方 それのレンコン版です。

 

兵藤 美味しい。美味しいよ、四方さん。

 

四方 良かった。凄く簡単なんです。

 

──お二人は今週、何回も会っているんですよね。もう話すことはない感じですか?

 

四方 結構喋っちゃってますよね。

 

兵藤 でも仕事の話だから、ほとんど。

 

四方 うん……そうでしたっけ?

 

兵藤 うん……あとは、四方さんがファンデーションをヤメたって話。

 

──……へ?

 

四方 そうそうそう。ファンデーションヤメたんですよ。それね、私の中では大きな出来事でですね。

 

兵藤 大きな出来事だよ。

 

──僕は化粧をしたことがないので全く分からないのですが、ファンデーションというのは基本的にはするものなんですよね?

 

兵藤 そりゃもう。

 

四方 肌をそれはそれは綺麗に見せてくれるものですよ。それをヤメたんです。

 

兵藤 これは大きな話なんですよ!

 

四方 女性たるものですね、シミ? にきび跡? 赤みとかね、そういうのが気になるわけですよ。TVCMで北川景子がツルンとした肌をしていたり、長澤まさみがツルンとした肌をしていたりしたら、あれになりたいなと人は思うわけですよ。

 

兵藤 やっぱそうなんだ。コマーシャルって凄いね。そこって感じだろうけど、やっぱ凄いな。

 

四方 あれはどうやったら出来るんだろうって思うんですよ。

 

──レタッチですって。

 

兵藤 そうだよ。

 

四方 もちろんそうだけれども、でも、結構美容部員の人とかも、ツルンとしてるじゃないですか。赤みとかないんですよ、美容部員の人って。

 

兵藤 たまにいるけどね。

 

四方 それはちょっと安めのおばちゃん系のやつじゃないですか。

 

兵藤 クレ・ド・ポーの人はいないわ、確かに。

 

四方 ですよね! だから、それってなんでなんだろうって。だからそこにいって、どういう風に塗ればいいですかって聞くんだけど、私にはそれが適用されないわけですよ、いつも。

 

兵藤 (笑)

 

四方 赤くなるし、隠しても結局出て来るし。2時間に1回くらいお直ししてんのか!? くらいに思うわけですよ。私はお直ししないから。

 

兵藤 まぁ、でも、相当厚塗りしてるよね、美容部員の方は。

 

四方 そうかぁ。

 

兵藤 だって魔法みたいなものを売っているわけだから、そこらへんの世界は。

 

四方 効くかどうか分からない魔法を売っているわけですよねぇ……だから私は大学生ぐらいから……もう20年ですね、ずーっとファンデーションというものと付き合ってきたわけですよ。

 

兵藤 (苦笑)ですね。

 

四方 そんなに減るものじゃないにしろ、やっぱりお高いわけです、ファンデーションというものは。あと、1回隠すとずーっと隠していかなければいけないという、ね。麻薬みたいなものなんですよ、女にとっての。

 

兵藤 (苦笑)特に日本人はファンデーションにアツいからね。

 

四方 あのツルンとした陶器な肌信仰というか、ありますよね。

 

兵藤 あるね、アジア圏はね。陶器肌信仰。

 

四方 なんかこう、奥からファって光っている感じみたいな、ああいうのに凄い憧れを抱き、そして私も憧れを抱き……

 

兵藤 うんうん(笑)。

 

四方 色々なわざを使うものの、私は化粧をした後、直すという概念がないので、結局夜になったら落ちるわけですよ。で、顔色も悪くなるわ。そういえば普通に化粧していたのに、しかも昼に某演出家から会ったとき、「あれ四方さん大丈夫すか? 顔色悪いっすよ?」って笑顔で言われ……

 

兵藤 ああ。

 

四方 だってそれ、3・4ヶ月ぶりに会って、いきなりそれだったから……それはまぁまぁ。なのでやめるという概念がないわけですよ。で、ある夜中、「BeauTV ~VOCE」っていう河北麻友子さんがMCをやってらっしゃる番組の中で、29歳女子の「ファンデーションがどうしても上手くいかない」「もうちょっと自然な感じで見せたい」みたいな悩みを解消していたんですね。やっぱりファンデーションで隠せば隠すほど厚塗りになり、そうしていくとどんどん「化粧してまっせ!」っていう顔になっていくわけですよ。で、それを解消した方法が、結局ファンデーションを塗らないってやつ。目周りをしっかりメイクして、お粉をはたいて、っていう。だからほっぺとかも全然塗ってない、口周りも一切塗らないっていうのをやっていて。で、出来上がりを見たら、凄く艶っぽくて素敵だなと思ったんですよ。で、「次の日私やってみるか」と。

 

兵藤 凄いね。深夜何時? それ。

 

四方 えっとね、1時50分?

 

兵藤 ファンデーション塗らない提案をし出した? でも大丈夫なの、それ?  百貨店からブーイングきちゃうんじゃないの? そんなことしたら。

 

四方 ねー。でもお粉は使ってました。しかも凄く高いお粉を使ってた。5000円くらいの。

 

兵藤 なるほどね、そこか。で、次の日それをやってみた?

 

四方 やってみましたね〜。

 

兵藤 何時に?

 

四方 え……普通に出勤前です。11時12時ぐらいにやって。で、私は基本的にそういうことやると人に言いたがりなんです。髪の毛切っても切ったことに気づかれないとブーって言うようなタイプなので。でも出勤してしばらくは言わないでちょっと頑張ってた。

 

兵藤 (笑)。それは映画美学校事務局の市沢さんに、だよね。

 

四方 そう。あと他のスタッフにも(笑)。言わないで頑張ってた。夕方ぐらいまで。

 

兵藤 夕方。結構頑張ったね。

 

四方 頑張りました。で、「実は、私今日ファンデーション塗ってないんだけどどうかな?」っていう話をしたら「ああーなんかいつもと違って自然でいいよね」って言われたんですよ。

 

兵藤 市沢さんが。

 

四方 「いつもファンデーションつけていると、なんか戦闘態勢っていう感じする。今日はそんな感じしない」って言われて。そうなんだぁって。

 

兵藤 ふわっとしてたと。まさにナチュラル。で?

 

四方 そう言われたんで「あ、じゃあ、私は人にキツく見られるタチだし、そういう風にして柔らかい感じも出していった方がいいのかな」と思い、そこから1週間、ファンデーションを塗らない生活をしたんですね。

 

兵藤 どうでした?

 

四方 ま、肌の調子は結構いいですよね〜

 

兵藤 本当?

 

四方 いまはメイク落としも変えたので、それが凄く良いのもあるんですけど。で、それから1週間やってみて分かったのは、いつもは昼前くらいにファンデーションもして出勤して、大体夜になると化粧は落ちていると思っていたのだが、実は落ちていないっていうことが分かったんですよ。で、ファンデーションをヤメて1週間くらいした帰りにね、スーパーに寄ったわけですよ。そこに鏡があったわけですよ……鏡に映る、スッゴイ顔色悪い女がいたわけですよ、そこに。

 

兵藤 (爆笑)

 

四方 「うわー! やっぱりファンデーションって凄いんだ!」っていうのが最近分かったことですね。クマの部分が凄く目立ってたんですよ。だから「たまにはちゃんと化粧しよう!」っていう話でした。

 

兵藤 でもそれ本当? スーパーってさ、照明、何か青白くない? LEDじゃない?

 

四方 でも、前は、ファンデーションしてた時もそこのスーパーに行っていて、鏡見て、確かに化粧は落ちているけれども、クマの目立ち方はそこまでもなかった。もしかしたら寝不足だったのかもしれないんですけどね。

 

兵藤 目立つってどういうこと? クマになっているってこと? 黒くなっているってこと?

 

四方 もともと私かなり黒いんですけど、それがより目立つなって。で、なんか凄く疲れてるなって感じに見えたんですよ。

 

兵藤 でもさ、実際疲れてるじゃん、夕方は。そこは良くない?

 

四方 そうか……では、そういうことに(笑)。でもファンデーションを塗らないで済むというのは、本当に楽は楽ですよ。

 

兵藤 いやーそこに行けたのはホント凄いわ……っていうね、四方さんの最近の大変革。

 

──ファンデーションを塗らないと当然メイク時間も減るんですよね?

 

四方 それが実は減ってない……なぜなら、目に力を入れているので。もともと私は化粧早いんで、10分15分で終わるんですよ。でも、凄く丁寧に、目周りを三重塗りするようになったんですよ。いままで二重塗りだったのを三重塗りにして。一番最初はちょっと濃いめのコンシーラーを塗って、二回目はちょっと明るめのコンシーラー塗って、最終的にハイライトをグリグリグリっと塗って、ちょっと光らせて。

 

兵藤 陰影をね。

 

四方 それでお粉をはたいて、みたいなことをやっております。

 

兵藤 じゃあやっぱり10分15分かかってんだ。

 

四方 うん。短縮までにはまだいけてないですね。

 

兵藤 でもそれは早い。

 

四方 昔から私本当に化粧早いので。昔バイトしてた時に、早番が10時から入って、11時開店のお店で、大体10時50分くらいから10分間休憩が取れるんですよ。そのときにタバコ吸いながらバーッと化粧して……

 

兵藤 凄いよもう。キャバ嬢じゃん。

 

四方 スッピンで行って、テーブル拭いたりとか全部掃除してっていうオープンの準備が10分前に終わって、その10分は一息休憩なんですけど、その10分でだだだーっと化粧して。

 

兵藤 でもね、四方さんはね、眉毛がしっかりあるからだよ。眉毛を描かなくていいから10分15分で済むんだね。

 

四方 眉毛は本当にありがたい。

 

兵藤 眉毛は大事だよ。

 

──眉毛は時間かかるんですか?

 

兵藤 眉毛は時間かかりますね。左右対称に描くのが難しいんですよ、凄く。顔ってもともと左右対称じゃないから、余計大変なの。

 

──それでも眉毛は左右対称じゃないとダメなものなんですか?

 

兵藤 対称にしようと努力するね。だって片方上がってるのに片方下がってるみたいには描けないもん。

 

──それは極端な話ですけど(笑)。

 

四方 顔のバランスを眉で取るって感じ、イメージとして。

 

兵藤 そうそう、そうなの。だからいいよねぇ〜眉毛やらないって相当なことだよ。

 

四方 ね。でも一時期高校生時代の時に、私はアムラー世代ですから、細眉ブームがガッツリ来ているわけですよ。私も例に漏れず、細眉派だったんですよ。でも高校の時は、眉を抜くだけでカットはしてなかったんですね。で、高校卒業のタイミングで、友達に眉カットをされて、いままで濃い、もともと濃いのを抜いていただけだから、細いけれど存在感があったのが、眉を切ったらこんなに存在感がなくなるんだと思って。そこから眉毛を一時期描くことをやっていたんですけど、本っ当に難しくて。

 

兵藤 でしょ?

 

四方 で、もう眉はほぼカットせず。そんなこんなをやっていたら、5年くらい前から太眉ブームが来始めて。で、面倒くさいじゃないですか。だからもう眉の手入れはヤメようと思って放っておいていたら、これになった。

 

兵藤 ちょうど流行りの眉になったんだ。追いついて来たね。

 

四方 左右で形がやっぱり違うので、それはやっぱり気になってはいるんですけど。

 

兵藤 いやいや! ほぼ一緒!

 

四方 本当ですか?

 

兵藤 うん。眉毛はねぇ〜本当に描くの時間かかるから。そこに一番時間かかるから。

 

四方 眉毛で人の顔って変わるから。ざわちんとかって、全部眉毛と目元とかで全部変えているって話だし。目と眉の間が、自分と合わない人は絶対に出来ないって言っていたような気がする。

 

兵藤 ざわちん? それは何? メイクアップの人?

 

四方 化粧で色々な有名人のそっくりになる人。男性女性問わずやっているんですよ。で、本当にそっくりなんですよ。まぁ写真の撮り方もあると思いますけど。

 

兵藤 やっぱ眉毛なんだね。そっか、眉と目の間のバランスか。

 

四方 眉で大体の人は出来るって言っていました。

 

兵藤 そうだよ。だって眉毛潰しちゃうと凄い人って変わっちゃうじゃん? だから歌舞伎役者の人とか、眉毛新しく描くから、特殊なオイルでぺたっとさせて、そこに白塗りぺたぺたってやって、眉毛を失くすの。それで描く。あと宝塚の人とかもね。眉毛はね、真っ直ぐにするかちょっと山型にするかとかで全然印象違うの。

 

四方 だからいまって、結構山じゃない眉が流行っていて。

 

兵藤 そうだね、真っ直ぐだ。太くてね。

 

四方 私、山があるんですよ。だから、どうにかしてこの山を失くしたいけれど、上は切りたくないから、指で撫で付けてる。

 

兵藤 (笑)。でも流行りの眉にしなくてもよくない? 私はそう思ってる。

 

四方 なんでしょう、流行りに乗りたくないけれども「流行り、知ってるよ」くらいの感じで。「私、流行り知っているけど、あんまそういうのはもういいから」みたいな(笑)。

 

兵藤 乗ってないからって。

 

四方 いまタレ目が流行っているみたいなのもあるから、若干下にアイラインを引いたりとか。

 

兵藤 (爆笑)そっか、流行に乗り過ぎじゃないけれど知ってるよってね。

 

四方 少し入れてるよ、みたいな。それこそアムラーが流行っていた時も、厚底・ミニスカートみたいな格好はしないけど〜

 

兵藤 しないけど〜

 

四方 でも、ゴム抜きは履くよ、みたいな。そんな高校生でしたね。

 

兵藤 一カ所取り入れるみたいなね。

 

四方 ガッツリ取り入れるわけじゃないけど、でも何もそういうのに興味がないということではない、みたいな中途半端な感じです。

 

兵藤 そうね。でも私も完全に流行に乗ることってないなぁ。

 

四方 乗れないですよね。あれってなんでしょうね?

 

兵藤 なんだろう。やっぱ、何か自己主張があるのかなぁ。

 

四方 あるんですかねぇ。でも私はなかったと思うんですけどね。まず、中学生までは、流行を知らない女の子だったんですよね。

 

兵藤 中学の時なんて流行りなんか知らないでしょ。

 

四方 早い子は知っているじゃないですよ。私服で遠足とかに行くと、私はお母さんに買ってもらったよくわからない洋服で行ったら、みんなちょっと可愛い格好している、わ、ちょっと恥ずかしい、みたいなところから自我が生まれて。で、高校の時は女子高生ブームだったので、もう制服で如何に可愛くするかみたいなことがあり、そして大学生になった時に女子大に行っちゃったもので……凄い黒歴史なんですけど、通ってた大学、高尾だったんですよ。

 

兵藤 高尾。山だ。

 

四方 そう。で、実家は横浜だから、そこから2時間半かけて行くわけですよ。で、高尾って、当時私が通っていた女子大と大学があって、降り場が違うんですよ。拓殖の方はちょっと開けている方に降りていて、女子大は凄い寂れた方に降りるんですね。で、その寂れた方に降りる女子たちが、みんなブランドもののカバンを持っていたんですよ。

 

兵藤 ああ、そういう時代ね。

 

四方 プラダ、グッチ、ヴィトン、みたいな時代。で、私は持ってない。入学式の次の日、オリエンテーションに行く時に、大学へ向かうかわいい子はみんなそんなブランドもののカバンを持っていて。浪人時代の友達と2人で「ヤバイ……」ってなって。

 

兵藤 え? 買ったの? プラダ買ったの?

 

四方 そのまま、私とその子、その足で元町のヴィトンの店に行くわけですよ。

 

兵藤 ほう。

 

四方 ただ元町のヴィトンのお店っていうのが路面店だから、普通にドアマンとかがいるところで、まず入れないわけですよ。齢19の2人が「どうしよう……ドアマンがいる……入れない……」って。

 

兵藤 (笑)

 

四方 近くのモスバーガーで、2人で「どうしよう?」「何買う?」とか言ってて。その時まだネットも普及してないから、携帯で調べるなんて出来ないから「どの形がいい?」「いくらだった買える?」みたいなのを雑誌見ながら延々やっていて。で、その時トートバッグみたいなのがあって、それがいいなと思ったら、それが65000円。

 

兵藤 あれ? でもそんなもんか。

 

四方 そんなもんなんですよ。多分円高だったからかな。で、「どうしよう」と2時間考えて、結局2人とも買わないで帰るっていう。

 

兵藤 買わないんだ! 良かったね、買わなくてね。買っちゃダメでしょ。

 

四方 結局買わずして、その後1ヶ月も経てば、そうじゃない子もいたってことが分かってくるんですね。あと当時から、プラダは持ちたくなかった。あんなナイロンのものに3万も出すなんてもったいない!って思っていたから。

 

兵藤 皮じゃなきゃね。

 

四方 そう。買うんだったら、まぁヴィトンかグッチかな。でも買えないしなぁ、と。

 

兵藤 コーチではないんだね?

 

四方 コーチではなかった。

 

兵藤 そう、コーチってそういう位置だよね。

 

──わかんねぇっす(笑)。

 

兵藤 コーチってそういう位置なの。

 

四方 コーチってなんかちょっとだけ恥ずかしいの。

 

兵藤 そうなんだよね。コーチ持っていても別に「凄い!」「いいな!」って感じにはならない。

 

四方 で、その後に仲良くなった子が凄いオシャレで、結構ハイブランドだけど尖った、当時で言うとヘルムートラングとかそういうのを着ている子がいて。その子みたいになりたいなぁと思って、ヘルムートラング行って、1枚9000円のTシャツ買うっていう血迷ったことをやるんですけど。

 

兵藤 (笑)

 

四方 そんなことをしながら、大学在学中に映画美学校に通い始めたので、なんかもうおしゃれも別にいいやってなっていくっていう。

 

兵藤 そうだねぇ〜(スマホで画像を検索し)あ、結構黒いのね、ヘルムートラング

 

四方 凄く流行っていたのが、肩の部分が切れているTシャツ。肩がパカってあいているTシャツ。

 

兵藤 凄い! これは肘があいちゃってる! このままいったら千切れそう! 「どうしたの? 肘、切れちゃった?」ってなってる!

 

四方 でも、本当に当時、肩の部分がパカッとあいているのがあったんですよ。いまでいうオフショルダーとかじゃないんですよ。

 

兵藤 (検索したスマホ画面を見せ)これでしょ?こういうことでしょ? 肩の部分がアンパンマン齧られたみたいになってるやつでしょ?

 

四方 ううん、違うんですよ。

 

兵藤 これは違うのね…………カットアウトショルダー? これだ! これじゃない?

 

四方 ここまでではなかったんだよなー当時。でもこういう感じ!

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兵藤 でもこんなの着ている人、私の周りにいなかったなぁ。これは結構ね、ハード。ゴスロリみたいな感じ。基本黒だし。ボディーコンシャスですね、ほぼほぼ。ボディコンですよ。中尊寺ゆつことかいたでしょ?

 

四方 懐かしい!

 

兵藤 ボディコンの女の人が夜な夜な扇子を振る漫画。

 

四方 読んでましたよー。

 

兵藤 そうかー、四方さんは女子高生ブームの時に女子高生だったの。いいねぇ。私ね、そういう流れでいくと、68~74年生まれくらいまで、何のブームにも引っかからない世代なんですよ。だから、女子大生ブームの時に女子高生で、大学行ったら女子高生ブームになっちゃって、何にも引っかからなかった。

 

四方 『JJ』とか流行っていませんでした?

 

兵藤 流行っていたのかもしれないけど、私はやっぱり演劇科に通っていたから。

 

四方 高校からですか?

 

兵藤 高校は普通の高校だったけど、まだ女子高生ブーム来てないもん。だから、ルーズソックスの走りだった。ルーズソックスぽいのを履き出した人が先輩で1人か2人いるみたいな。

 

四方 私の世代は、半数くらいがルーズソックス。

 

兵藤 私はいかに短い靴下をおしゃれに履くかっていう世代。もう脱げちゃうよねっていう靴下履いていた。中学の時がそうだった。

 

四方 でも公美さん、その狭間の時代の人っていうのは何してたんですか?

 

兵藤 だからブームがなかったから、独自の方向性。しかも私、大学に入った時は演劇科だったから、流行とかもそんなに取り入れるヒマないから。課題・課題・課題で、時間なんてないよもう。終わらなくて、大学の近くに住んでいる子の家に泊まって練習とか、シャッターの閉まった商店街で練習したりだとかして。だから、そんなにお洋服を買いに行くのに命を懸けるとかじゃなかったね。

 

四方 『オリーブ』は読んでました?

 

兵藤 あー、読んでた。高校生の時とかね。オザケン世代ではあるの、私。

 

四方 ですよね。やっぱり、あの当時は『オリーブ』ですよね、結局。

 

兵藤 そうだねー。オシャレな人は『オリーブ』だね。でも忙し過ぎて、大学時代は。ほとんどが稽古着着ている時間だから。

 

四方 へぇ〜。

 

兵藤 大学着いたらすぐ更衣室で着替えるじゃん?で、日舞の授業だったらまず浴衣に着替えるでしょ。で、狂言になったら浴衣に袴つけないといけないから。だから足袋も履いて。その後体育だったら体操着に着替えるでしょ。それでマイムになったら今度はもうレオタードでしょ。バレエもレオタードでしょ。で、その後普通の演技実習だったら稽古着に着替えるでしょ。最後帰る時だけまた普通の服になるから、みんなが何着て来たとか、そんなことをシェアする時間もないわけよ(笑)。

 

四方 そうか〜(笑)。服で見られてましたよ、私たちは。

 

兵藤 普通の大学だったらそうなんだろうけどね。特殊だよね、だから。

 

──ちょうどいい感じで20代の話になってきましたね。

 

兵藤 あ、本当だ。

 

四方 10代を経てね。じゃあそろそろ鍋を出しましょうか。

  

(次回に続く/第2回は【1/4(木)】に掲載予定)