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映画美学校アクターズ・コースの公式ブログです。アクターズ・コース2017年度公演「S高原から」2/28(水)〜3/5(月)上演決定!

【特別企画!】『S高原から』玉田真也さんインタビュー【前編】

特別企画!

今回の修了公演の演出を担当する玉田真也さんのインタビュー(前編)を今回は掲載致します!

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【プロフィール】

玉田真也(玉田企画 / 青年団演出部)

 平田オリザが主宰する劇団青年団の演出部に所属。玉田企画で脚本と演出。日常の中にある、「変な空気」を精緻でリアルな口語体で再現する。観る者の、痛々しい思い出として封印している感覚をほじくり出し、その「痛さ」を俯瞰して笑に変える作品が特徴。

 

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──なぜ今回の修了公演で『S高原から』を上演しようと考えたのですか?

まず前提として、受講生の人数が決まっているじゃないですか。14人いて。で、男女比も決まっていて、男性が5人、女性が9人。その人数と男女比でハマる戯曲を考えると、その時点で候補になるものがめちゃくちゃ少ないんです。それで、平田オリザさんの戯曲だったらそういうのがあるよなと思って、じゃあオリザさんの戯曲の中でどれをやりたいかなと考えた時に『革命日記』と『S高原から』の2つで迷って。でも『革命日記』は修了公演と大体同じ時期に無隣館でやるらしく、さすがにそれとぶつけるのもあれなので、それなら『S高原から』かなと思って。

 

──玉田企画では作・演出ですよね。人の書いた戯曲をやりたいというのは「演出家に専念したい」というような欲望だったのですか?

 いや、そういうことではなくて、あくまで自分は書く方が専門という気持ちはあるのですけれど、人の戯曲を演出したら勉強になるじゃないですか。どんなふうにこの戯曲は出来ているのだろうというのが、演出をしてみるとよく分かるだろうなと思って、それでやりたいなと。オリザさん以外でも、松田正隆さんとか、やりたい作家は何人かいて。

 

──『S高原から』の戯曲は拝読したのですが、とても演出するのが難しい作品だと感じました。人の戯曲を演出することに対する気負いなどはありませんでしたか?

「オリザさんの戯曲である」ということに対する気負いはあまりないです。ただ、この戯曲をシリアスなトーンでやってしまうと、見せるべき本質が多分消えてしまうなと思うんです。公演チラシにも書いたのですが、死ぬということがすぐ隣にある人たちが主人公なのだけど、でもその人たちが僕らと同じかそれ以上に浮かれて暮らしているみたいな空気を出した方が、僕らと一緒だということが表せると思うんです。僕らも本当は死ぬことが隣にあるけれど、あんまり意識せずに生きているじゃないですか。一方で、この戯曲の設定では、当たり前のように主人公たちは死を意識しているじゃないですか。でも、本質的には彼らも僕たちも一緒だっていうことです。死の雰囲気みたいなものが、乾いたトーンでずーっと漂っている感じというのが、この戯曲の一番重要なところかなと思うので、それをもしシリアスな演技でやってしまうと、それは見えないだろうなと思うんですね。だから玉田企画も普段、カラッとしたノリの、賑やかに喋ったりだとか下らない会話ばっかりしている芝居をやるので、演出の相性はいいのだろうなと思ったんです。

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──では、映画美学校の2017年度修了公演を担当すると決めた理由はなんだったのですか?

確か1年半くらい前ですかね、アクターズ・コース講師の近藤強さんが出ていた『あの日々の話』の初演をやっている時に、近藤さん伝手でこのお話を頂いたんです。それで、あの時は特に仕事はなかったし(笑)、来た仕事はそりゃ受けたい、という(笑)。

 

──現在、こんなに忙しくなるとは…

思っていなかったです、本当に(笑)。

 

──まだ稽古が始まって間もないですが、今回出演する受講生の印象はいかがですか?

普通にみんな、仲いいですよね。もう僕が稽古を始める時点で、彼らの関係性が出来ていたんです。もし変な溝がそれぞれにあったりだとかしたら、この戯曲はやりづらいなと思っていたんですよ。だから仲が良くてホッとしましたよね。分からないですけどね、本当は仲が良くないのかもしれないですけれど(笑)。

 

──ちょうどいい距離感、だそうです(笑)。

和気あいあいとしているイメージはありますね。ある程度仲が良い方が、そのノリでやれる、そのままトレースしてやれる感じがするので。

 

──演出面で他に気をつけていることはありますか?

無理をさせないということですね、演技を。その人の中にないものは出て来ないから、その人の中にないものを求めてしまうと、無理な演技をして痛々しくなるので、そういうふうにはしないようにしたいですね。出来るだけその人の中にあるものでやりたいです。だから、それぞれの中に何があるのかっていうのを稽古中に探る、みたいな。その人の中にあるものは何か、と。

 

──玉田企画の時もそういうスタイルなのですか?

玉田企画の時なんて、まさにあて書きなので。それが前提で台本を書くという感じですね。演出でも本質的には同じです。

 

──今回は既成の台本を扱うわけですけれど、どのようなアプローチを考えていますか? オリザさんが演出された『S高原から』のイメージを払拭するのが大変だったりしたり…

出来るだけ自然体、演じるその人っぽく見えたいなと。その人っぽい、その人にしか見えないくらいの感じが理想形ですかね。 

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──受講生それぞれの「その人っぽさ」は掴めて来ていますか?

それはこれからですけどね(笑)。でも稽古を見ていると、キャスティングは間違っていなかったかなと思うんです。そのまんまのキャラクターである程度行っても成立しそうだなとは思うんです。

(後編へ続く)

 

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映画美学校アクターズ・コース 2017年度公演
「S高原から」
作・平田オリザ 演出・玉田真也(玉田企画)

【玉田真也(玉田企画 / 青年団演出部)】
平田オリザが主宰する劇団青年団の演出部に所属。玉田企画で脚本と演出。日常の中にある、「変な空気」を精緻でリアルな口語体で再現する。観る者の、痛々しい思い出として封印している感覚をほじくり出し、その「痛さ」を俯瞰して笑に変える作品が特徴。

出演:石山優太、加藤紗希、釜口恵太、神田朱未、小林未歩、髙羽快、高橋ルネ
          田中祐理子、田端奏衛、豊島晴香、那木慧、那須愛美、本荘澪、湯川紋子
        (映画・演劇を横断し活躍する俳優養成講座2017)
          川井檸檬、木下崇祥

舞台美術:谷佳那香、照明:井坂浩(青年団)、衣装:根岸麻子(sunui)
宣伝美術:牧寿次郎、演出助手:大石恵美、竹内里紗
総合プロデューサー:井川耕一郎
修了公演監修:山内健司、兵藤公美、制作:井坂浩

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公演日程:2018年2月28日(水)〜3月5日(月)

2/28(水)19:30~
3/1  (木)19:30~
3/2  (金)15:00~ / 19:30~
3/3  (土)14:00~ / 19:00~
3/4  (日)14:00~
3/5  (月)15:00~
※受付開始は開演の30分前、開場は開演の20分前
※記録撮影用カメラが入る回がございます。あらかじめご了承ください。 

チケット(日時指定・全席自由・整理番号付)
前売・予約・当日共
一般 2,500円 高校生以下 500円
資料請求割引 2,000円 

※高校生以下の方は、当日受付にて学生証をご提示ください。
※未就学児はご入場いただけません。
※資料請求割引:チケット購入時に映画美学校の資料を請求してくれた方に500円の割引を行います(申し込み時に資料の送付先となる連絡先の記入が必須となります)。

チケット発売開始日 2018年1月8日(月・祝)午前10時より

<チケット取り扱い>
CoRichチケット! https://ticket.corich.jp/apply/88312/

<資料請求割>
映画美学校の資料を請求いただきました方は当日2500円のところ、2000円で鑑賞いただけます!
下記よりお申込みください。お申込み後、映画美学校より随時学校案内などの資料をお送りいたします。

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会場
アトリエ春風舎
東京メトロ有楽町線副都心線西武有楽町線小竹向原」駅 下車
4番出口より徒歩4分
東京都板橋区向原2-22-17 すぺいすしょう向原B1
tel:03-3957-5099(公演期間のみ)
※会場には駐車場・駐輪場がございませんので、お越しの際は公共交通機関をご利用ください。

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