映画美学校アクターズ・コース ブログ

映画美学校アクターズ・コースの公式ブログです。アクターズ・コース2017年度公演「S高原から」2/28(水)〜3/5(月)上演決定!

総合プロデューサー暇つぶし雑記(その2)/井川耕一郎さんより

今回は映画美学校アクターズ・コース「映画・演劇を横断し活躍する俳優養成講座2017」主任講師である井川耕一郎による総合プロデューサー暇つぶし雑記(第2回)をお送りします!

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フィクション・コースの講師として長年映画美学校に携わって来た井川さん。

その井川さんがアクターズ・コースの主任講師として、新鮮な目で受講生を見守っていた記録──

それではどうぞ!

 

 

1月29日(月)。

シネマヴェーラ西村昭五郎追悼特集で、『「妻たちの午後は」より 官能の檻』、『東京エロス千夜一夜』。

『官能の檻』は田中陽造脚本。公園のブランコが実に効果的。微妙に地に足がついていない浮遊感がいい。田中陽造はこのあと、『ラブレター』、『セーラー服と機関銃』でもブランコを使うことになる。その他にも『めぞん一刻』につながる部分もあって、見てよかった。脚本をきちんと読んでみたい。

『東京エロス千夜一夜』は学生時代に見ていたら、絶対に怒りそうな出来。しかし、このトホホ感も今となってはどこか懐かしく、ちょっとだけ赦してしまった。

映画を見たあと、同じビル内の映画美学校の地下スタジオへ。

今日は稽古の初日。

演出の玉田真也さん(玉田企画)は、昨日、『あの日々の話』の公演を終えたばかりで、ツイッターにこう書いている。「公演終ったと思ったら即、次の稽古。息つぎの暇がないのは初めてだ。今日は映画美学校アクターズコース修了公演『S高原から』の稽古初日でした。今回も精一杯がんばりますー!」

今期のアクターズ・コース生は14人。『S高原から』の登場人物は16人で、二人足りない。そこで、玉田さんが、信頼できる役者さんということで、川井檸檬さん、木下崇祥さんに出演を依頼した。

閑職の総合プロデューサーではあるけれども、こういうときには、川井さん、木下さんに、どうもよろしくお願いします、と挨拶しなくてはいけない。

14時、簡単な自己紹介のあと、ホン読み開始。

27日の自主稽古ホン読みでは、ときどき、アクターズ・コース生の間から笑い声が聞こえてきたが、今日は演出の玉田さんがいて、川井さん、木下さんが参加しているからだろうか、うっすら緊張しているのが伝わってくる。

ホン読みは一時間ちょっとで終了。玉田さんが次のように語った。

「『S高原から』では、ひとが不治の病でコロコロ死にます。死がすぐそばにある環境だけど、コミュニケーションを楽しむようにしてほしい。患者にとってはしゃべることが一番の娯楽なのだから、淡々としていてはダメ。役者と役者のコミュニケーションを大切にして下さい」

その後、アクターズ・コース生から玉田さんに質問があった。

小林未歩さんからの質問は時代設定について。2004年版上演台本では、時代設定が2010年と近未来になっているけれども、今回はどうなるんでしょうか。2010年のままなのかどうか。

玉田さんは、2018年の今ということにしましょう、と答える(2018年の今から見て、ずれた言葉づかいなどは修正することになるだろうとのこと)。

患者の福島を演じる石山優太くんと、見舞いに来る鈴本を演じる田端奏衛くんからは年齢設定についての質問。台本を読むと、福島と鈴本は同年齢という感じがするのですが、実際には石山が田端より10才年上です--と尋ねている途中で、田端くんが、えっ、10才! 10才もちがう?と声をあげる。週に三日以上、地下スタジオで一緒に学んでいるうちに、年齢が気にならなくなっていたのだろう。

玉田さんは、10才差でも対等にしゃべる関係になることはあると思います、実際の年齢差を生かしましょう、と答える。

その後、「修了公演監修」という肩書の講師の兵藤公美さんが司会になって、アクターズ・コース生の役割分担を確認。ホワイトボードに、稽古係、美術係、衣装係、小道具係、照明係、広報係、生活係と書かれる。

生活係って何だ?と思っていたら、担当の湯川紋子さんと神田朱未さんが、みんながたるんでいたら、雷を落とす係です、なんてことを言っている。

今期のアクターズ・コース生は、20才から39才までさまざまなひとが集まっている。その中で年長の二人のお姉さんが生活係をやることになったようだ。

稽古のあと、地下スタジオで軽く飲むことになったとき、みんながだらけたら、本当に怒るの?と湯川さんと神田さんに訊いてみた。

すると、湯川さんが、はい、やりますよ、と答えた。でも、わたしより、普段ほんわかしている神田さんが雷を落とした方が効果があると思うんですよね。

神田さんは湯川さんの横で何も言わず、ふふふ……と微笑んでいる。

その笑顔がちょっと恐かった。

 

 

井川耕一郎(映画監督・脚本家)

1962年生まれ。93年からVシネマの脚本を書きはじめる。主な脚本作品に、鎮西尚一監督『女課長の生下着 あなたを絞りたい』(94)、常本琢招監督『黒い下着の女教師』(96)、大工原正樹監督『のぞき屋稼業 恥辱の盗撮』(96)、山岡隆資監督『痴漢白書10』(98)、渡辺護監督『片目だけの恋』(04)『喪服の未亡人 ほしいの…』(08)やテレビシリーズ「ダムド・ファイル」などがある。最新作は監督も務めた『色道四十八手 たからぶね』(14)。映画美学校では、コラボレーション作品として『寝耳に水』(00)、『西みがき』(06)を監督している。他、編著書として、高橋洋塩田明彦と共同編著した大和屋竺シナリオ集「荒野のダッチワイフ」(フィルムアート社)がある。

 

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映画美学校アクターズ・コース 2017年度公演
「S高原から」
作・平田オリザ 演出・玉田真也(玉田企画)

【玉田真也(玉田企画 / 青年団演出部)】
平田オリザが主宰する劇団青年団の演出部に所属。玉田企画で脚本と演出。日常の中にある、「変な空気」を精緻でリアルな口語体で再現する。観る者の、痛々しい思い出として封印している感覚をほじくり出し、その「痛さ」を俯瞰して笑に変える作品が特徴。

出演:石山優太、加藤紗希、釜口恵太、神田朱未、小林未歩、髙羽快、高橋ルネ
          田中祐理子、田端奏衛、豊島晴香、那木慧、那須愛美、本荘澪、湯川紋子
        (映画・演劇を横断し活躍する俳優養成講座2017)
          川井檸檬、木下崇祥

舞台美術:谷佳那香、照明:井坂浩(青年団)、衣装:根岸麻子(sunui)
宣伝美術:牧寿次郎、演出助手:大石恵美、竹内里紗
総合プロデューサー:井川耕一郎
修了公演監修:山内健司、兵藤公美、制作:井坂浩

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公演日程:2018年2月28日(水)〜3月5日(月)

2/28(水)19:30~
3/1  (木)19:30~
3/2  (金)15:00~ / 19:30~
3/3  (土)14:00~ / 19:00~
3/4  (日)14:00~
3/5  (月)15:00~
※受付開始は開演の30分前、開場は開演の20分前
※記録撮影用カメラが入る回がございます。あらかじめご了承ください。 

チケット(日時指定・全席自由・整理番号付)
前売・予約・当日共
一般 2,500円 高校生以下 500円
資料請求割引 2,000円 

※高校生以下の方は、当日受付にて学生証をご提示ください。
※未就学児はご入場いただけません。
※資料請求割引:チケット購入時に映画美学校の資料を請求してくれた方に500円の割引を行います(申し込み時に資料の送付先となる連絡先の記入が必須となります)。

チケット発売開始日 2018年1月8日(月・祝)午前10時より

<チケット取り扱い>
CoRichチケット! https://ticket.corich.jp/apply/88312/

<資料請求割>
映画美学校の資料を請求いただきました方は当日2500円のところ、2000円で鑑賞いただけます!
下記よりお申込みください。お申込み後、映画美学校より随時学校案内などの資料をお送りいたします。

映画美学校アクターズ・コース資料請求割引申し込み専用フォーム 

会場
アトリエ春風舎
東京メトロ有楽町線副都心線西武有楽町線小竹向原」駅 下車
4番出口より徒歩4分
東京都板橋区向原2-22-17 すぺいすしょう向原B1
tel:03-3957-5099(公演期間のみ)
※会場には駐車場・駐輪場がございませんので、お越しの際は公共交通機関をご利用ください。

お問い合わせ
映画美学校
〒150-0044 東京都渋谷区円山町1-5 KINOHAUS B1F
電話番号:03-5459-1850 FAX番号:03-3464-5507
受付時間(月ー土) 12:00-20:00