映画美学校アクターズ・コース ブログ

映画美学校アクターズ・コースの公式ブログです。アクターズ・コース2017年度公演「S高原から」2/28(水)〜3/5(月)上演決定!

総合プロデューサー暇つぶし雑記(その3)/井川耕一郎さんより

今回は映画美学校アクターズ・コース「映画・演劇を横断し活躍する俳優養成講座2017」主任講師である井川耕一郎による総合プロデューサー暇つぶし雑記(第3回)をお送りします!

f:id:eigabigakkou:20180213122510j:plain

フィクション・コースの講師として長年映画美学校に携わって来た井川さん。

その井川さんがアクターズ・コースの主任講師として、新鮮な目で受講生を見守っていた記録──

それではどうぞ!

 

 

話は二年前に戻って2016年のこと。

講師会議で、映画美学校アクターズ・コース2017年度修了公演のことが議題になったとき、演出家候補として玉田真也さん(玉田企画)の名前があがった。

 演劇についてはよく知らないので、申し訳ないけれど、その時点で玉田さんの名前はどこかで誰かから聞いたなという程度だったし、当然、芝居も見たことがなかった。

そこで、玉田企画の舞台に出演したことがある講師の近藤強さん(青年団)に教えてもらって、まず、舞台の記録映像を見、台本を読んだ。

『あの日々の話』も、『怪童がゆく』も面白かった。

本心を隠そうとしてさりげなくふるまうのだけれども、そのさりげなさが微妙に中途半端で、結果的に人間関係がぎくしゃくしてくる--というおかしさを狙った芝居と言ったらいいのだろうか。

このひとの演出は緻密でうまいなあ、と思ったのだ(あとで、記録映像ではなく、きちんと『少年期の脳みそ』、『今が、オールタイムベスト』を見に行って、あらためて演出のうまさにうなった)。

 

でも、今、思い返してみると、修了公演の演出を玉田さんにお願いしてみようと思ったきっかけは、二年前のアクターズ・コース生とのやりとりの中にあったような気がする。

玉田企画って見たことある?と講義前に大西美香さんに尋ねたら、普段はおっとりしたしゃべり方の彼女が、えっ来期は玉田さんなんですかいいないいなすごくいいな玉田企画ってあるあるネタの連続なんですけどすっごく面白いんですよ、と息つぎなしでしゃべりまくったのだった。

それから数日後の講義前。ちょっと早めに地下スタジオに入ったら、井川さん、と後ろから声をかけられた。ふりかえると、四柳智惟くんが間近まで来て、……玉田企画、ぼくは好きです、とだけ言うとおじぎをしてまた上にあがっていった。

な、何だ、今のは?と一瞬ぽかんとしてしまったのだが、おそらく、四柳くんは大西さんから話を聞いて、これは一言、自分も言うべきだ、と思ったのだろう。

大西さんや四柳くんがここまでのめりこむ玉田真也というひとはどんなひとなんだろう?

というわけで、玉田さんのことがとても気になって、修了公演の演出をお願いするメールを書いたのだった。

 

今回は、玉田企画の芝居をどのように見たかの参考資料ということで、去年の七月にツイッターに書いたものを載っけておこう。

 

玉田企画『今が、オールタイムベスト』(作・演出:玉田真也)をアトリエヘリコプターで。避暑地での結婚式に参加するために集まった人々を描いたコメディー。玉田企画の芝居は二、三見ている程度なのですが、小集団の旅行、父子家庭、中学生の少年、カラオケ、→

童貞に対するからかい、失敗してしまうサプライズパーティーなど、今までに見た玉田企画の芝居の要素があれこれ詰めこまれ、しかも今回、舞台が回りだしたのには驚いた。また、男女が二人きりになったときの距離の縮め方が実にうまいなあと。→

さりげなく距離を縮めようとするのだけれども、そのさりげなさが狙ったものであることがさりげなく観客に示される。下品にならずに下心を描いて笑いを誘うところが玉田企画の美点の一つと言っていいかと。→

役者は全員よかったのですが、今回、特に注目したのはウェディングプランナーの川島さんを演じた神谷圭介というひと。心がまったくこもっていない笑顔で登場する出だしからおかしいのだけれども、実はバツイチで、→

しかもおっさんのくせに十代の少年みたいに恋の相談をしだすのが笑える。サプライズパーティーの準備中に一人だけ缶ビールを開けてしまうのもよかった。聞き慣れたプシュという音も使い方一つであれだけ笑いがとれてしまうのかと。→

『今が、オールタイムベスト』の作・演出の玉田真也さんも中学生の少年役を好演。怒鳴りたいけれども、それはみっともないと思ってしまったのか、途中から言葉を飲みこんでしまい、しどろもどろになっていく感じが笑えると同時にちょっと切ない。→

ちなみに、玉田企画の玉田真也さんには俳優養成養成講座2017の修了公演の演出をお願いしています。どんな芝居になるのかとても楽しみです。

 

 

井川耕一郎(映画監督・脚本家)

1962年生まれ。93年からVシネマの脚本を書きはじめる。主な脚本作品に、鎮西尚一監督『女課長の生下着 あなたを絞りたい』(94)、常本琢招監督『黒い下着の女教師』(96)、大工原正樹監督『のぞき屋稼業 恥辱の盗撮』(96)、山岡隆資監督『痴漢白書10』(98)、渡辺護監督『片目だけの恋』(04)『喪服の未亡人 ほしいの…』(08)やテレビシリーズ「ダムド・ファイル」などがある。最新作は監督も務めた『色道四十八手 たからぶね』(14)。映画美学校では、コラボレーション作品として『寝耳に水』(00)、『西みがき』(06)を監督している。他、編著書として、高橋洋塩田明彦と共同編著した大和屋竺シナリオ集「荒野のダッチワイフ」(フィルムアート社)がある。

 

+++++++++++++++++++++
映画美学校アクターズ・コース 2017年度公演
「S高原から」
作・平田オリザ 演出・玉田真也(玉田企画)

【玉田真也(玉田企画 / 青年団演出部)】
平田オリザが主宰する劇団青年団の演出部に所属。玉田企画で脚本と演出。日常の中にある、「変な空気」を精緻でリアルな口語体で再現する。観る者の、痛々しい思い出として封印している感覚をほじくり出し、その「痛さ」を俯瞰して笑に変える作品が特徴。

出演:石山優太、加藤紗希、釜口恵太、神田朱未、小林未歩、髙羽快、高橋ルネ
          田中祐理子、田端奏衛、豊島晴香、那木慧、那須愛美、本荘澪、湯川紋子
        (映画・演劇を横断し活躍する俳優養成講座2017)
          川井檸檬、木下崇祥

舞台美術:谷佳那香、照明:井坂浩(青年団)、衣装:根岸麻子(sunui)
宣伝美術:牧寿次郎、演出助手:大石恵美、竹内里紗
総合プロデューサー:井川耕一郎
修了公演監修:山内健司、兵藤公美、制作:井坂浩

======================

公演日程:2018年2月28日(水)〜3月5日(月)

2/28(水)19:30~
3/1  (木)19:30~
3/2  (金)15:00~ / 19:30~
3/3  (土)14:00~ / 19:00~
3/4  (日)14:00~
3/5  (月)15:00~
※受付開始は開演の30分前、開場は開演の20分前
※記録撮影用カメラが入る回がございます。あらかじめご了承ください。 

チケット(日時指定・全席自由・整理番号付)
前売・予約・当日共
一般 2,500円 高校生以下 500円
資料請求割引 2,000円 

※高校生以下の方は、当日受付にて学生証をご提示ください。
※未就学児はご入場いただけません。
※資料請求割引:チケット購入時に映画美学校の資料を請求してくれた方に500円の割引を行います(申し込み時に資料の送付先となる連絡先の記入が必須となります)。

チケット発売開始日 2018年1月8日(月・祝)午前10時より

<チケット取り扱い>
CoRichチケット! https://ticket.corich.jp/apply/88312/

<資料請求割>
映画美学校の資料を請求いただきました方は当日2500円のところ、2000円で鑑賞いただけます!
下記よりお申込みください。お申込み後、映画美学校より随時学校案内などの資料をお送りいたします。

映画美学校アクターズ・コース資料請求割引申し込み専用フォーム 

会場
アトリエ春風舎
東京メトロ有楽町線副都心線西武有楽町線小竹向原」駅 下車
4番出口より徒歩4分
東京都板橋区向原2-22-17 すぺいすしょう向原B1
tel:03-3957-5099(公演期間のみ)
※会場には駐車場・駐輪場がございませんので、お越しの際は公共交通機関をご利用ください。

お問い合わせ
映画美学校
〒150-0044 東京都渋谷区円山町1-5 KINOHAUS B1F
電話番号:03-5459-1850 FAX番号:03-3464-5507
受付時間(月ー土) 12:00-20:00