映画美学校アクターズ・コース ブログ

映画美学校アクターズ・コースの公式ブログです。アクターズ・コース2018年度公演「革命日記」2019/3/6(水)〜3/11(月)上演!

月刊 兵藤公美 with 四方智子 12月号(第2回/全3回)

「ラジオのようなブログ記事」──それが『月刊 兵藤公美 with 四方智子』。

俳優・兵藤公美(映画美学校アクターズ・コース講師)が、映画美学校事務局の四方智子と共にお話する企画です。

第5回の12月号は「私、野菜が不足してる」という公美さんの一言から紆余曲折あって、何故か台湾料理屋さんで鍋をつつきながらの収録となりました。演劇・映画の10年先の話やら、デジタル化の影響の話やら、全然関係ない話やら……今回も毎度のごとくのフリートークです。 

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 ──好き嫌いとかありますか?

 

兵藤 う〜〜〜〜ん、ほとんどないけど、いまちょっと揚げ物は食べれないかな。当たったばっかだから。

 

四方 (笑)

 

兵藤 でも、だんだん揚げ物食べれなくなってきた。

 

四方 そういえば私、牡蠣を食べたんですよ、誕生日の次の日に60個くらい。

 

──60個!?

 

四方 そこから牡蠣を食べてなかったんですよ。で、この間仕事帰りにどうしても何か中華的なものが食べたくなって、私が住んでいる駅の上に中華料理屋さんがあるの。結構安くて美味しくて、そこは冬になると鍋が出るんですね。今年の鍋はウマ辛牡蠣味噌鍋で、久しぶりに牡蠣食べたんですよ。そしたら、やっぱ牡蠣って、60個食べた牡蠣の方はなんのエグ味も苦み味もなかったんですけど……(鍋が到着し)ワオ!

 

兵藤 スゴい量じゃない。

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四方 で、牡蠣がね、その中華料理屋の牡蠣は普通のスーパーで売っているような牡蠣だったから、エグ味とかスゴいあったんですよ。分かったことが、牡蠣は若干のエグ味があってもいいと思ったんですよ。

 

兵藤 どうして?

 

四方 私、クセのあるのも好きなんだなって思って。

 

兵藤 あ、味の問題?

 

四方 だから、みんながちょっと嫌がる若干臭いというか、あの感じが私好きなんじゃね?と思って。

 

兵藤 そうそう牡蠣っていうのは身体ごと食するわけで要するに鹿を一匹食べているのと同じだから。動物1匹丸々食べているから臭みも含めエネルギーが強いんですよ。

 

四方 そしたら、3日後くらいに急性胃腸炎になっちゃって、初めて。

 

兵藤 ……それはね、当たってるから。

 

四方 当たってるんじゃなくて、牡蠣は汚い海をきれいにするから、それほどまでに凄い力を持っている牡蠣を60個も食えば、自分の体に来るよって話なんですよ。

 

兵藤 そうそうそうそう。すごい力を持ってるんですよ牡蠣はってこと。普通のステーキの切り身とか魚の切り身とかじゃなくて、鹿を1匹食べているのと同じだから。

 

四方 そうそう。だから結果、牡蠣に負けた。

 

兵藤 ま、そうだね。

 

四方 だから当たってはいない。

 

兵藤 はい、当たってはいない。はい。

 

──(笑)。それは60個食べた時の話なんですね。

 

四方 その証拠に、一昨日食べたその牡蠣鍋では当たってはいないんです。

 

兵藤 スゴい。そのエグ味も美味しかったんだよね。

 

四方 そう。それはきっと、高級な牡蠣を食べさせてくれた人からすれば邪道なんだろうなとは思いつつ、でも、それもそれ、これもこれって感じで。

 

兵藤 そうだね。爽やかな牡蠣とパンチのある牡蠣ってことね。

 

四方 結果、牡蠣は好きよって話なんですよ。

 

兵藤 私も好き。でも本当に数が食べれなくなっちゃったの。

 

四方 結構それが私、悲しいかも。

 

兵藤 ドンドンドンドンね……

 

──煮えて来ましたね。

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兵藤 アジア料理は美味いなぁ〜。

 

四方 やっぱりアジアって食の宝庫だと思うんですけど、フランス料理とかってあんま食べないですよね。

 

兵藤 フランスの食べ物は…………人の家で食べるのが一番美味しくて、お店で食べて美味しいのはなかった。ものスゴいお金出せば食べれると思うけど。

 

四方 なかなかフランス料理を食べる機会がないんですよ。やっぱり低価格のものが少ないから。だからタイ料理とかは大好きなんです。

 

兵藤 タイ料理もいいよねぇ〜。タイって言えばさ、『バッド・ジーニアス(危険な天才たち)』観たよ。

 

四方 どうでした?

 

兵藤 あのね、『24』みたいだった。ハラハラドキドキが止まらないみたいな。感動とかは全くなかったんだけど、ジェットコースターに乗ったみたいな楽しさはあって。脚本家が3人いて、1年半くらいかけて書いたらしくて、だからスゴく論理的に出来てるの。だから前フリがあって、それが綺麗に答え合わせみたいになってって、ぜーんぶ分かるようになってた。だから、観ている方も先々を答え合わせしていくから、それで全部大体分かるっていう。

 

──それはどこで観たんですか?

 

兵藤 新宿。武蔵野館。

 

──新宿まで映画を観に行くことってあるんですね。

 

兵藤 その時はね、近くにいて時間があるから行けるって思って。それで上映時間がちょうど良かったのが『バッド・ジーニアス』だったんだよね。本番前の入りの前に観れるのがそれしかなかった。

 

四方 (食べて)うん! 大好きなクセのある味! なんだっけ、これ。

 

兵藤 八角だ。

 

──美味しい。食べられない人は多分ダメな味だと思いますけどね。

 

兵藤 うんうん。美味しいね。

 

──それにしても、本番前に映画観られるんですね。色々考えちゃったりして、観られないもんだと思っていましたよ。

 

兵藤 ……そこ、気付いちゃった?

 

四方 (笑)。

 

兵藤 気付いちゃったか、そこ。

 

──まぁもう場数が違うから慣れているのか(笑)。

 

兵藤 まぁねぇ〜、今回はロングランなので、なんていうの、あんまりイベントというよりかは生活の一部みたいになっているのよね。

 

四方 1ヶ月くらいありますもんね。

 

兵藤 だから、本番だけってなっちゃうとちょっと息詰まるなぁと思って、で、出来るだけそういうのを観たりしてる。観たいんだよね、やっぱ。

 

四方 切り替わります?

 

兵藤 全然切り替わったりとかはしないかなぁ。

 

四方 『バッド・ジーニアス』を観た後の演技だとちょっとなんか変わるとかは?

 

兵藤 う〜ん…………変わらない〜。

 

四方 (笑)

 

兵藤 あまりに違い過ぎるし、ホントにエンタメって感じだったから。もうちょっと、ゆさぶってくる作品なのかなって思ったら「あ、『24』だった」みたいな。

 

四方 やっぱお鍋美味しい!

 

兵藤 最初の月刊鍋やったもんね。

 

四方 やりましたねぇ。

 

──去年の年末ですか。早いですねぇ。

 

兵藤 あの四方さんの鍋美味しかったなぁ。あれまたやりたーい。

 

四方 じゃあ次こそは大石家で作りますよ。

大石恵美。ダダルズ主宰。今回は予定が合わなかったため、前回話に出て来た大石の出演は叶わず。

 

兵藤 そうしよう!

 

──決めちゃって大丈夫なんですかね(笑)。竹内(里紗。映画監督)とかと住んでいるんですよね?

 

四方 そう。女の子3人かな。でも向こうから言ってきてくれてるから多分大丈夫!(笑)。

 

──そういえば明日から東京国際映画祭が始まりますね。竹内の作品も出品されていますけど……それとは別の上映作の話ですけど、見事に上映チェックに呼ばれませんでしたよ、私。

 

四方 あらま……もうしちゃったって?

 

──別の人のツイートで知ったんですよ。そもそも日程の連絡がなかった……スゲェなんか、不義理されたらツラいですね。さすがにブチ切れました。

 

兵藤 何を? 何の作品?

 

四方 今年、映画美学校の修了生が東京国際映画祭に1本ノミネートされてて。それの字幕翻訳をシンちゃんがやったんですよ。

 

──ちなみに字幕制作は四方さんにやってもらいました。

 

兵藤 そうなんだ! それなのに? 上映行かなきゃだね。

 

四方 まぁチェックで何十回と観ているので私はもういいですけど(笑)。ただ、TOHOシネマズの劇場でせっかく掛かるのもあるし、完成されたDCPでの字幕チェックに行きたいって、シンちゃんが最初に字幕翻訳の相談を受けた時からお願いしてたよね。そしたら、もう終わってたのね?

 

──最終字幕チェックは、超特急スケジュールの都合で完成DCPでの試写は出来なかったので、僕は上映データ・納品データを確認出来ていないんです。そんな字幕翻訳者が他にいますかね? しかもですよ、これは四方さんにも言っていなかったことですけど、映画祭側の英文プレス文章みたいなのも何故か監督からチェック頼まれていたりもしたんですよ。

 

四方 …………シンちゃん、海老食べな!

 

──いいですよ〜、だって海老好きじゃないですか四方さんは〜。

 

四方 いいの! 私は牡蠣食べちゃったから!

 

兵藤 私も牡蠣食べる! だからイカも食べていいよ!

 

──分かりました(笑)。ありがとうございます(笑)。

 

四方 ところで演劇は日々、もう変わるのが当たり前じゃないですか。

 

兵藤 そう?

 

──初日と最終日ってかなり変わりますよね?

 

兵藤 違わなーい。青年団はね。でも私が関わっている演劇は変わんないなぁ。

 

四方 ガラッと変わるわけじゃないですよ? セリフ増えたりだとかそういうのはあるじゃないですか。

 

兵藤 まぁね。馴染んでくるみたいなことの意味ではあるけど、演技体が違っちゃうみたいなことはない。んだけど変わっちゃうっていう場合もあるみたい。

 

四方 演技が変わっちゃう…………お話は変わらないのに?

 

兵藤 お話は変わらなくても、お客さんが入ったら急に演技が変わっちゃうとか、そういうのはあるらしいよ。でも私はそういうのはあまり経験したことはない。

 

四方 ふーん。

 

兵藤 もうちょっとなんていうの、賑やかな演劇だとそういうことが起きるのかもね。

 

四方 へー。

 

兵藤 全っ然知らないけど、上演中のお客の反応が重要な劇とか、そういうのはもしかしたら初日と楽日でなんか違ったりするのかも。

 

四方 あと困るのは、どこまでが正論でどこまでが許容しなければいけないのかっていうものの境界線に、いつでも、いまでも悩んでいます。

 

兵藤 プロデューサーの悩みだね。

 

四方 試写室業務1つをとっても、上映時に良いものを掛けたいから、何回かある試写ごとに新しくしてくれっていう気持ちは分かるけど、それに対する作業費みたいなもの、例えば納品されたら必ずチェックをするんですが、それはもらってないわけですよ。じゃあ作業費を取った方がいいのか、それともこれはいまのスタンダード・当たり前のことなんですよっていうことなのかが分からん……

 

兵藤 う〜ん。

 

──まぁ法律的には契約にないことなので、新規契約を結ぶのが筋だと思いますけどね。

 

四方 でもニッチな悩みな気がする。劇場さんだと、もう完パケの状態のものしか来ないから、そういう悩みはないはずなんですよ。

 

兵藤 ところでさ、完パケって何?

 

四方 映画の完成形。

 

──「完全パッケージ(メディア)」ですね。

 

兵藤 ふーん! 演劇だと完パケって、お客さんが客席から全員帰ったら「完パケでーす」なの。

 

四方 へー! 面白い。

 

──初めて知りました。

 

四方 私も。

 

兵藤 ホント? だから、いま「劇場さんだと、もう完パケの状態」って言ってたから、そりゃそうでしょって思ったんだけど。

 

──(笑)

 

兵藤 誰も客席にお客さんがいない状態でお客さんが入るわけだからさって思って(笑)。

 

──映像とかの「完パケ」は「もうこれで出荷して大丈夫ですよ」ってことです、要は。

 

兵藤 それは映画では普通にみんな言うこと?

 

──そうですね、誰でも知っているはずです。

 

兵藤 演劇人でもやっぱり ”完パケ” は誰でも知ってる。終演して、しばらくして舞監(舞台監督)の人が「完パケでーす」ってモニターから聞こえたり言いに来たりしてくれるし。

 

──映画だと「その日のオールアップ」みたいな感じなんですね。

 

四方 面白い! 同じ言葉でも全然意味が違う。

 

兵藤 面白いね。

 

(次回へ続く )