映画美学校アクターズ・コース ブログ

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映画美学校アクターズ・コースの公式ブログです。アクターズ・コース俳優養成講座2023、9/1(金)開講決定!

【応援コメント!】映画監督の大工原正樹さんより!

今回は、映画監督で、映画美学校フィクション・コース講師の大工原正樹さんより応援コメントを頂きましたので掲載いたします!

 

「映画・演劇を横断し活躍する俳優養成講座2018」受講生が出演、映画美学校フィクション・コース受講生がスタッフ、そして現役の映画監督であるフィクション・コース5名がそれぞれ監督し、短編映画を創り上げた「ミニコラボ実習」。

 

今回は大工原さんの作品に出演した2名について、寄稿頂きました!ありがとうございます! 

 
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一昨年、福岡の女性デュオ主演の中編映画を撮った時、あれはもう風土が育んだ県民性としか思えない二人のヤンチャな活力に、映画がもろに引っ張られたという幸福な記憶があります。だからでしょうか、奥田智美さんが福岡出身と聞いた時も、その大人しそうな風貌の中に、同じ「弾力」を思わず探してしまったのでした。しかしまあ、当然と言えば当然なんですが、福岡の女性にも色々いるわけで、奥田さんは動かざること山の如しというか、闘志を内に秘めるタイプの人でした。柄としては主役向きなわけです。ただ、警戒心が強すぎて、その「闘志」の中身が僕には なかなか見えて来ず、話作りの過程ではかなり苦労しました。短編映画の場合、「役」を面白く演じてもらおうなどとは微塵も思わないので、人物予測を基にしたシナリオの仕掛けに失敗すると目も当てられないことになるからです。で、まあ、結果的にあのような輪郭を作って演じてもらい ました。奥田さんの役・朱音は、謎の女・薫子のアタックを一方的に受け続ける。薫子は「神の啓示」で朱音の望んでいるものが判っているから、手段を選ばず空気も読まず、急激に距離を詰めようとする。この時の朱音の動じなさが、やはり奥田さんにはよく似合っていました。見つめる瞳の揺るぎなさがこのキャラクターの鍵になっていたし、奥田さんはそれによく応えてくれた気がします。ラストシーン、鈴木睦海さん(注:俳優養成講座修了生)演じる薫子は兄を利用して朱音を落とすのですが、墜ちて数ヶ月後のエピローグでの朱音の表情、ちょっと面白いクローズアップになっています。奥田さんが一 体何を考えてあの表情をしたのか、それとも何も考えていない良さなのか、ぜひ映画を見て確かめてほしいと思います。
 

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佐藤考太郎くんは自主映画の監督もしている人なので、この組の制作プロセスに、より興味があったようです。そのため、作り手ならではのアイディアも色々出してくれました。無口だし、出演者としては割とやりづらそうにしていたのですが、彼の場合、屈託があり過ぎて逆に何を考えているか手に取るように分かるのが面白かった。朱音の兄はセリフこそ少ないけれど、女二人の距離が 変化するポイントを作る大事な役です。演じることの緊張が役と相まって、佐藤くんは十分画面を 活性化させてくれていました。そういえば、「見た目で、振られる役がいつも偏っている」とボヤいていたっけ。その点、今回の役にも不満があったかもしれません。多分いつか、ノリが一緒の演出家と組んだ時にこそ、佐藤くんの新しい貌が見られるのではないかと思っています。
 
奥田さんと佐藤くんという警戒心が強いけれど魅力的な二人が、山内健司さん演出の舞台でどのように弾けるか、実は秘かに期待しています。
 
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大工原正樹・だいくはらまさき
 
1962年生まれ。高校時代から自主映画を作り始め、大学在学中に中村幻児の雄プロダクションに所属。廣木隆一、石川欣、鎮西尚一らの助監督を務める。その後廣木らが設立した制作会社フィルムキッズに所属し、89年、映画『六本木隷嬢クラブ』でデビュー。以降は『もう・ぎりぎり』(92)、『未亡人誘惑下宿』(95)、『のぞき屋稼業 恥辱の盗撮』(96)、『同・夢犯遊戯』(96)、『風俗の穴場』(97)などのVシネマを監督する。テレビドラマでは「真・女神転生デビルサマナー」(00)、「七瀬ふたたび」(00)、「ミニチカ」(06)などを監督。他に音楽ビデオ、CF、TV番組、VP等の演出作は数百本に及ぶ。映画美学校では、『赤猫』(04)、『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』(10)、『坂本君は見た目だけが真面目』(14)を監督している。新作『ファンタスティック ライムズ!』がオムニバス映画『LOCO DD』の一篇として2017年に公開された。
 
 

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映画美学校アクターズ・コース 2018年度公演

『革命日記』

作:平田オリザ 演出:山内健司

〈出演〉

青柳美希、五十嵐勇、奥田智美、斉藤暉、佐藤考太郎、柴山晃廣、鈴木良子、福吉大雅、日向子、松岡真吾、るり(以上、アクターズ・コース 映画・演劇を横断し活躍する俳優養成講座2018)

浅田麻衣、釜口恵太、那須愛美、四柳智惟(以上、俳優養成講座修了生)

〈スタッフ〉

舞台美術アドバイザー:鈴木健介(青年団) 照明:井坂浩(青年団

宣伝美術:北野亜弓(calamar)

演出助手:菊池佳南(青年団/うさぎストライプ)、釜口恵太、四柳智惟

修了公演監修:兵藤公美 制作:浅田麻衣、那須愛美 協力:青年団

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2019年3月6日(水)~11日(月)

6日(水) 19:30

7日(木) 19:30

8日(金) 14:00/19:30

9日(土) 14:00/19:00

10日(日) 14:00

11日(月) 14:00

※今公演は、2019年2月15日(金)~3月11日(月)こまばアゴラ劇場にて開催されます青年団公演「平田オリザ・演劇展 vol.6」の演目ではございません。ご注意下さい。

※受付開始は開演の30分前、開場は開演の20分前です。

※記録撮影用カメラが入る回がございます。あらかじめご了承ください。

〈チケット〉

予約・当日共

一般:2,500円

U-26(26歳以下):1,000円

資料請求割引:2,000円(詳しくは映画美学校ホームページをご確認ください)

※26歳以下の方は、当日受付にて年齢が確認できる証明書をご提示ください。

※未就学児はご入場いただけません。

※資料請求割引:チケット購入時に映画美学校の資料を請求してくれた方に500円の割引を行います!(申し込み時に資料の送付先となる連絡先の記入が必須となります)

 <チケット取り扱い>

CoRichチケット! https://stage.corich.jp/stage/96711

<資料請求割引>

映画美学校の資料を請求いただきました方は当日2500円のところ、2000円で鑑賞いただけます!

下記よりお申込みください。お申込み後、映画美学校より随時学校案内などの資料をお送りいたします。

映画美学校アクターズ・コース2018年度公演 資料請求割引

〈会場〉

アトリエ春風舎

東京メトロ有楽町線副都心線西武有楽町線小竹向原」駅下車

4番出口より徒歩4分

東京都板橋区向原2-22-17 すぺいすしょう向原B1

tel:03-3957-5099(公演期間のみ)

※会場には駐車場・駐輪場がございませんので、お越しの際は公共交通機関をご利用ください。

〈お問い合わせ〉

映画美学校

〒150-0044 東京都渋谷区円山町1-5 KINOHAUS B1F

電話番号:03-5459-1850 FAX番号:03-3464-5507

受付時間(月ー土) 12:00-20:00