コラム/レポート
1990年の5月のG.W.にNHKで放送されたドラマで私は当時17歳でした。 その頃のドラマといえば、普通におしゃれでトレンドな生活をして、主に好きとか嫌いとかで悩んでいる大人たちがでてきて、最初と最後に流行りの歌がかかって〜みたいなのがほとんどで、それ…
映画編 「Hole-洞」ツァイ・ミンリャン監督(1998) 一番好きな映画は?と聞かれると、この映画を挙げる事が多い。 2000年まで残りわずか、雨が降り続き奇病が蔓延する台湾。団地の上と下の階に住む男女。上の階に住む男の床に水漏れ修理のために穴があ…
グレタ・ガルボの『ニノチカ』ジョン・キャンディの『スプラッシュ』ドリュー・バリモアの『25年目のキス』パッツィ・ケンジットの『リーサルウェポン2』金子信雄の『仁義なき戦い 代理戦争』加賀まりこの『月曜日のユカ』
俳優を志す、あるいは既に俳優である何者かに何を勧めるべきか。 うーん、脳細胞を回転させるがこれがなかなか難しい。考えれば考えるほど「なんでもいい」と思えてくるのだ。なげやりな訳ではない。俳優は結局、その人の人と成り、歩いてきた人生の層の厚み…
お待ちかね、花金!あれ、花金て何歳まで言うのかな。 期間限定毎週金曜日更新、アクターズ・コース講師陣によるリレーコラム第2回目は俳優の山内健司さん。掘り起こしてくれました、ずんとくる出会いの話。これなかなか日頃聞かない話じゃなかろうか。 では…
アクターズ・コース講師陣によるリレーコラム企画、始めてみました。現役作家である講師の方々に、今から始めたいあなたに何を渡しましょうか?というお題をお渡ししてみました。この道に入ったきっかけ、影響を受けた作品、ターニングポイントに必ず見ちゃ…
今回の見学者は、写真左から、古川博巳さん、柏原隆介さん、永山由里恵さん。前回の茶円さんと同じアクターズ・コースの1期生で、修了公演では松井周さん演出の『カガクするココロ』に、映画では万田邦敏監督の『イヌミチ』や、鈴木卓爾監督の『ジョギング…
例えば友人に、赤子が産まれる。 遊びにおいでよ、と彼女から呼び出される。ベッドの中の、ほの赤い小動物のようなその顔を、覗きこんではひゃあひゃあ言って、興奮しながら帰路につく。 またいつもの日常が始まる。いくらかの時間が経つ。落ち着いたからま…
初めまして。劇団野の上という団体で津軽弁による演劇をやっている山田百次と申します。 最近は青年団リンク ホエイという団体でも作・演出しております。 「石のような水」演出の松井さんには、自分の作品のアフタートークに何度か来ていただいてます。 映…
【SFは怖い】 SFは奥深い。そして正直よく分からない。つまり実際のところは奥深いかどうかさえよく分からないのだけど、なにしろそいつはサイエンス・フィクションなのか舌を噛みそうなスペキュレイティブ・フィクションなのか、あるいはすこし不思議なナニ…
渋谷。 キノハウスの地下1階にある映画美学校。 初めて会う人ばかりだから、誰がどの人で、何の人なのかわからないけれど、みなさん振り返って目を見て挨拶してくれた。近くから遠くから。感じる距離も、近くも遠くもない。そばにいた人が座る場所をすぐに…
映画や演劇のさまざまな垣根を越えて活躍する人たちの集まり「劇団えいが びがっこう?」。そのさきがけとも言えるアクターズ・コースの1期生たち。卒業後もそれぞれの場所で舞台や映画に出演し、また、自主的な稽古会や作品づくりなども続けています。 1…
稽古場メモというか……厳密にいうと稽古後の飲み屋メモ、なわけだが。 稽古後に有志で立ち寄った居酒屋で、どんな話の流れだったか思い出せないのだけれど、「回路」、の話になったのだ。 松井周はその昔、パクチーが食べられなかったのだという。匂いも、舌…
他者を演じる演劇の可能性 劇団サンプル主宰の松井周さんが松田正隆さん原作の戯曲『石のような水』を映画美学校のアクターズ・コースの修了公演として演出すると聞いて、心がざわついた。なぜならば、誤解を恐れずに言えば、「大きな物語」に対して慎重な態…
去年の五月、バウスシアターで久しぶりに『ターミネーター』を観直したときのこと。T-800(シュワちゃん)が2029年から1984年にワープしてきたという設定にハッとした。おれは1984年生まれ。ということはサラ・コナーの息子ジョン・コナーとタメ……。だから、…
音楽の自由さ、演劇のヤバさ 稽古場見学に参加させてもらい、俳優たちが演技をしているのを観る。 戯曲通りに台詞が発話されるが、その発話方法、身体の動きは各俳優の演技プランと、講師の松井周さんの演出によって形作られていく。しかしここで、戯曲にト…
たぶんこれは、俳優の「自由」をめぐるあれこれである。
映画美学校アクターズ・コース第4回公演「石のような水」の稽古場を見学させて頂いた。仕事帰りでスーツ姿で行くということもあり、自分が行くことで、稽古の邪魔になりはしないかとおそるおそる映画美学校の地下スタジオへ向かった。TAの坂西さんに言われる…
アクターズコースの修了公演「石のような水」が4月10日から12日までの間、アトリエ春風舎で上演されます。その稽古場を批評家養成ギブスの修了生が見学できることになりました。修了生である私は早速3月18日に見学してきましたので、その時の風景をご報告い…
今回のアクターズ・コース公演「石のような水」は、もともと映像作家アンドレイ・タルコフスキーのSF作品からインスパイアされて作られた作品です。 SFとは……サイエンスフィクションという意味。 考えてみると、映画美学校で最近制作された作品もSF作品が多…
この日を迎えるまで、彼らは年末から稽古を重ねていたという。アクターズ・コース第4回公演『石のような水』。自らの劇団「サンプル」の公演を終えたばかりの松井周が、3月17日、ついにこの稽古場に参戦した。この日に至るまで、受講生たちはもりもりと自主…
『渋谷ノート 2015』/アクターズ・コース第1期修了生 中川ゆかり 渋谷・円山町。映画のビル、KINOHAUSの地下では俳優、映画監督・演出家の講師の方々と共に学ぶ密度の高い、濃い学びの時間があります。3月6日(金)には4期を迎えたアクターズ・コースの公開…
先日おこなわれたイベント「監督と俳優が語る演技のヒミツ」のレポート、完結編です。深田監督と出演俳優が『歓待』の別のシーン、そして『東京人間喜劇』についてお喋りします。俳優の技術について現場から語る、具体的な言葉です。ぜひご覧下さい。 【2014…
先日おこなわれたイベントのレポートその2です。深田監督作品への出演俳優が演技の現場について語ります。俳優の技術、俳優の技術とアクターズ講師陣はよく言っていますが、それについて語った、具体的な言葉といえるでしょうか。まずは『歓待』についてです…
先日おこなわれたイベントのレポートです。前半は、深田監督によるミニレクチャー「映画史における俳優の演技」です。ぜひご覧下さい。(導入は間に合わずレポなしです、あしからずご了承ください) 【2014年4月19日 14:00〜16:00 参加者:深田晃司、山内健…
先日ユーロスペースでの3週間ロングランを終え、いよいよいよいよ全国で順次公開いたします『イヌミチ』。4月8日の上映ののち行なわれたトークは「アクターズ・ナイト」。レポートをお届けします、ぜひご覧下さい。(構成:中川ゆかり) 【イヌミチ、全国公…
こんにちは。深田です。 先日3月21日に、映画美学校アクターズコース第4期の開講記念イベントとして、「1日で映画を作る演じる撮影するワークショップ」にファシリテーターとして参加しました。 このワークショップはこれまで色々な場所でやらせて頂いていま…
昨年2013年12月21日〜23日に第11回目の映画美学校映画祭が開催されました。期間中のツイートをまとめてみました。映画美学校の様子や、作品について、アクターズ生の活躍ぶりがうかがえます。ぜひご覧下さい! 12月19日 今週末21〜23日いよいよ映画美学校映…
[2013年11月30日平田ゼミ発表会:アクターズコース3期+フィクションコース16期による演劇創作プログラムに出演の加藤さん] 私は、去年度のフィクションコース16期初等科で、修了制作を監督しました。 以下に述べる事は、少々、初等科で体験した事へのアン…
なぜ俳優は演技するのか?ということをいつも何となく考えてきた。 もう少し具体的に言うと、 「なぜ日常生活でも何らかの役割を演じているにもかかわらず 俳優はフィクションという枠組みの中ででも演技するのか?」 ということだ。 一体、どのような欲望が…