映画美学校アクターズ・コース ブログ

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映画美学校アクターズ・コースの公式ブログです。アクターズ・コース俳優養成講座2023、9/1(金)開講決定!

修了公演『革命日記』公演終了後座談会(最終回 / 全5回)

大盛況のうちに幕を閉じた映画美学校アクターズ・コース 2018年度公演『革命日記』。
その出演者、そしてアクターズ・コース講師による座談会が2グループに分かれて開催されました。今回が最終回です!


[座談会参加者]
五十嵐勇、奥田智美、斉藤暉、日向子、福吉大雅、松岡真吾、るり(以上 映画・演劇を横断し活躍する俳優養成講座2018受講生)
浅田麻衣、那須愛美、四柳智惟(以上 映画・演劇を横断し活躍する俳優養成講座修了生)
山内健司(以上 アクターズ・コース講師)
(収録日2019/03/22)

 

 

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(前回の「好きなシーン」についての続きからです)

 

るり 私は「小坂ステップ」って勝手に呼んでたんですけど、出ていっちゃった千葉を小坂が追いかけるところ、足をズッズってするやつ。あれが好きでした。

 

全員 (笑)

 

山内 階段登るスピードすごいよね。ビューンって、あんな早い人見たことない。

 

松岡 そのあと、上でスクワットしてたよ、汗かくために。

   (小坂の次の登場シーンが、倒れている篠崎を見つけて急いでアジトに戻ってきたシーンだった)

 

山内 あれは誰のサジェスチョンなの?

 

日向子 あれ、斉藤くんが言ってなかった?

 

斉藤 でもなんか、息だけ戻っちゃったって言ってた、汗かいただけで。シャワー浴びてきたみたいになっちゃったって。

 

全員 (笑)

 

福吉 あれっていつからやり始めたんだっけ?

 

那須 最後の二回、とか

 

浅田 うん、一緒に退場して、何するかと思ったら始めたから(笑)

 

那須 そうそう、「全然息上がんないー!」って言いながらずっとやってた。

 

福吉 だから出てきた時めっちゃびっくりした。え、めっちゃ汗だくって思って。

 

全員 (笑)

 

福吉 滝のように流れてたから(笑)

 

那須 そうだよね。うん、釜口さん、一生懸命やってました。

 

福吉 逆に一番悩んだシーンとかあります?僕、豚のところ(桜井が、立花との結婚を武雄に迫られたあとのシーン)結構悩んでた。これはどうしたらいいんだ、って。

 

日向子 うん、わかる。私もあのシーン結構後半までしっくりきてなかった……だから、人がいろんな話をしてるのを聞いて、ああ、なるほどなって思ってた…

 

福吉 ……四柳さん寝てる。

 

四柳 寝てない寝てない!

 

全員 (笑)

 

福吉 なんかありますか?好きなシーン、大変だったシーンとか。

 

四柳 好きなシーンで言ったら、僕は佐藤さんの最後の、典子と子どもの話をするシーン。僕も、ああいうことができるようになりたい。

 

全員 (笑)

 

松岡 最後のそのシーンからの柳田のシーン、あそこいいですよね。佐々木たちが去った後、いいんですよ。台本読んでても泣いちゃうもん。

 

四柳 あそこは、いいっすよね、構成としてもすごくいい。ああいうのが意外と好きです。

 

福吉 確かに。

 

四柳 (田中英夫のような)ああいう役は一生俺には回ってこない役柄だろうなぁと思って。

 

山内 自分でやっちゃえばいいのに。

 

四柳 ああそっか、自分でやっちゃえば…いや、ダサくないですか(笑)

 

山内 ダサくないよ〜

 

松岡 人が見たら、あ、こういう役もできるんだ、ってなるよ。

 

山内 そう、待ってても来ないよ!

 

 

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松岡 全然テーマ変わっちゃうんですけど、この場だから聞いてみたかったのは、みんなどうやって役にアプローチしてたんですか?1人ずつ聞いてみたくて。多分人によって違うから。じゃあ…(福吉さんに)

 

福吉 僕ですか?アプローチねぇ…恥ずかしいですね、こういうの。

 

松岡 そんなおっきなことじゃなくてもいいから。盗めたら盗もうと思って。

 

福吉 僕はいつも、さっき四柳さんが言ってたみたいに、ここはこういう読み方、みたいに固定しちゃって、そっから動けなくなるのがすごく怖くて。だからやっていく中で、ここはどういうシーンなんだろうって見つけていけたらいいなって思って。なるべく台詞に自分で意味をつけすぎないで、フラットな状態で相手から受け取って自分がどう感じるかを積み上げていくようにしたいと思ってたんだけど、今回全くそれがうまくいかず、最初の頃だいぶ苦労して。今までやってた時は、相手も同じようにそれをやってたんですけど、今回全然経歴も違う人たちが集まってる中で、

 

松岡 演技方も違うしね。

 

福吉 うん。もっと自分で持ってきて色々試していかなきゃいけないんだなって気づいて。だから、すごい試行錯誤してました、『革命日記』の稽古は。持ってきてから、やっと篠田ともハマってきた感じがしたというか。そんな感じでした。

…どうでした?

 

日向子 私、一番思ったのは、革命家っていう存在が遠すぎて、なんか自分の中にそういう熱みたいなのがあんまりないし、台詞も遠すぎて。だから今までで一番やったなって事は、リサーチを、『アフター・ザ・レッド』とか本とか読んで、革命家の思いとか、そういうのを知ったら近づけるんじゃないかって信じて、やりました。

 

山内 『アフター・ザ・レッド』読んで、ノれた、ところとかあるの?

 

日向子 あっあります!……あ、なんだっけな。

 

松岡 あの印ついてたとこ?

 

日向子 あれ私じゃない!でもあれはすごい思った。

 

斉藤 あそこはやぎちゃん(青柳さん)がチェックしてたんだよ。

 

日向子 …あっ、そう!「正しいと思ってやった事なんだろう」っていうのを、捕まった人がお父さんに言われてて、

 

浅田 あぁ、あったね

 

日向子 それとか、「(闘争は)ただ日本を良くしたくてやった事なんだ」とか。

 

松岡 ひなちゃん(日向子さん)めっちゃリサーチしてたもんね。

 

日向子 でも本当にそれが、その思いがすごい、うっ、ってきました。『レッド』とか読んだら。今までそんなにリサーチとかして来なかったから。自信にもなるし、リサーチってめちゃくちゃ大事なんだなって思いました。

 

全員 うん

 

斉藤 やっぱり「2019年の革命する身体」っていうのは、山内さんの言葉を聞いて、興味があったから、面白かったんですけどね、アプローチするのが。確かに革命とか全然わかんなかったんですけど、『レッド』とか読んだら、難しいことを考えて難しいことをしようみたいなところはあるんだけど、でも内実は、なんかカコイイと思っていることを、人を集めて組織して、自分たちカッコイイぜみたいになってやり始めちゃって、後に引けなくなった、みたいな。そういう内側の意識の流れみたいなものは全然理解できるなぁと思って。『レッド』も6巻くらいあるけど、もう1巻の途中ぐらいからずーっと逃げてるじゃないですか、闘ってるというよりも。だからそれがすごくリアルだなぁと思って。自分は、チームを組織してイベントするとか、やりたいって思うけど、行動したりできるタイプじゃないから、だからそういうところに、何か探れるんじゃないかなっていう楽しみはありました。

 

山内 できた?

 

斉藤 うーん…実際にその手触りを手に入れられたかどうかって言われたら、手に入れたとは言えないけど、すごい、演劇って楽しいんだなぁって思った。

 

全員 (笑)

 

山内 結構、ガチの革命家みたいに取り組もうとしたじゃん、僕たちが。そのことが、劇場で一体何を起こしたのかなってことをずっと考えてて。元々のさ、『革命日記』の原作の題名が『Fairy tale』っていってさ、日本語訳だと「おとぎ話」。Fairy taleって、妖精の話って意味じゃん。元々書かれた戯曲がそれで、どうやって出現させることができるのかって考えて。これは前の座談会でも言ったけど、「革命する身体」の意味っていうか、フェアリーのテールをどうやって出現させるのか、そういうテキストをどうやってこの世にもう一回召喚させるのかって考えて。一応考えたのが、「3つの風穴」で、晴美と柳田と俊介。この3つの風穴が一瞬空いたっていう「おとぎ話」にしたかったんだけど。さて、それが客席に届いただろうか?ってことをずっと考えてます。

 

全員 うん

 

斉藤 さっき2期の映像観たんですけど、晴美のシーンが全部、間を取ってて。これは狙ってるな〜って思った。

 

全員 (笑)

 

奥田 近藤さんとかも言ってたけど、晴美のシーンは本当はもっと長い、って。短かったね、って。

 

斉藤 でもやっぱり、僕らの晴美の軽い感じというか、そっちの方が、ズドンって風穴開けた感は、上手くいったときはあったと思います。

 

山内 でもやっぱり演劇って、劇場で観た人と何かが起きるっていうミーティングみたいな感じで。ただその風穴に清涼感を感じて欲しいとかそういうことじゃないんだけど。風穴あいてるよね、っていうことをちゃんと提示できたのかしらってことをずっと自問自答してます。

 

全員 うん

 

山内 あ、俺あと10分くらいで出ないと。これから授賞式なんですよ、『日本文学盛衰史』の。

 

福吉 それでスーツだったんだ。じゃあなんか山内さんに質問あったら…

 

斉藤 演出のイメージが変わりました。山内さんの演出は、これって演出なのかな、講義の延長線上をずっとやってるんじゃないか、これで作品ができるのかなって実はずっと思ってて。でも昨日「演劇1」を観て、山内さんは僕らに、プロの俳優たちと同じようにやってたんだなって思ったんですよね。僕が見てきた上手い演出家って、俳優にわかりやすように、作品の全体像に向けて俳優を仕上げていく、みたいなイメージがあって。けど「演劇1」観たら、オリザさんの演出も、「俳優に作らせてる」って感じがあったんですよね。細かい間のこととかは言ってるんだけど、でも核になるというか、面白い部分は俳優に作らせてるっていう感じがして。それを山内さんもやってたんだなぁと思って。オリザさんが「戯曲に真実が全部書かれてるわけじゃなくて、演出家は方法を提示して、俳優は戯曲で実験する」って言ってて。俳優が演劇を作るっていうのはこういうことなんだなって思った。でも山内さんは演出もしっかりしてて、よくよく考えたら。付け足した部分とか、生き生きとしてたりしてて。やっぱり演劇って面白いなぁって思いました。

 

山内 俳優として稽古場でオリザを見てても、どういう仕事してるのかわかんないの。自分と全然違う仕事をしてるーってのはわかるんだけど。逆に、全然俳優と違う作業って一体何なのかって考えて、僕は、場を組織するというか、「出来事」が起こるような人(観客)の集まり方を作るというか。どうやって、劇場で「出来事」を起こすかっていう、その視点がね、いろんなレイヤーがあって。僕が一番、もっとできたなって思うのは、春風舎であること、なんですよね。

 

斉藤 山内さん的には、8期でこういう『革命日記』を作ろう!みたいなのは無くて、一人一人をこうやって動かしたらこういうのになるんだー!みたいな感じだったんですか?

 

山内 うーん。浅田さん(千葉役)なんかはそうだよね。佐々木はちょっと違うかもしれないね。でもこういうことを意図してやった訳じゃなくて、結果的に人によって対応が変わっちゃったんだよね。演出家は人によって言い方を変えるなんて言うけど、俺そんないやらしいことやるのやだよー、とか思ってたんだけど、俺やってるわって思ってびっくりしちゃって。

 

斉藤 『革命日記』って前にもたくさん上演されてるじゃないですか。そういうの全部見てやったんですか?

 

山内 見てないのもあるけど、それらを観た上での、このアプローチです。どうしても僕はガチでやりたかったんで。カリカチュアする側面が大きかったんで、今まで。

 

斉藤 カリカチュア

 

山内 戯画化するってことです。僕、戯画化する芝居っていうのは、自分がやるときにあんまり自分の仕事って思えなくて。でもお客さん的には、あまりにも笑いがなくて窒息したんじゃないの?って。俳優としてやってると、客席がウケなくても僕全然怖くないんです。

 

四柳 僕は超怖いです。

 

全員 (笑)

 

山内 俳優の時は、あぁ今日は客席はこういう感じなんだなって思うだけなんですけど、演出家の時はウケないと、どうしよう、どうしようって思っちゃったり。

 

福吉 「2019年の革命する身体」って強調されてたじゃないですか。それは実現できてたと思いますか。

 

山内 うーん、実現って、それを演じるとかじゃなくて、作品としての志とか違うアプローチというものが、劇場でドカンと出来事として起きたかっていうと、意外とやっぱり演劇は演劇として観るから、お客さんは…。実現したかどうかはわからないけど、ある回のある客席の何割かには実現してるし…ってな感じかな。本当に客席含めてなんだなって実感してます。

 

日向子 …じゃあ一旦こんなところで、

 

山内 はい、ありがとうございました!

 

(山内さん、授賞式へ!)

 

 

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福吉 じゃあ、先ほどの続きで皆さんのアプローチについて。五十嵐さん。

 

松岡 久しぶりだもんね、舞台。7年ぶり?

 

五十嵐 そうですね。台詞が覚えられなくなりましたよね。

 

全員 (笑)

 

五十嵐 言葉が簡単に出てこないの!もっと簡単に出力できてたはずなのに。でもアプローチ自体はそんなに変えてなくて。それこそ資料漁ったりとか、自分が腑に落ちるポイントがどこなのか探したりだとか。僕が前いた劇団は立ち稽古がすごく多かったんで。でも今回は、一週間に一回回ってくるかくらいだったから、すごい不安ではありましたね。だからこそ、るりちゃんと一緒にいる時間を多めに取ったのかもしれないですね、拠り所を作らないとなって思って。

 

福吉 でも山際も、生活的に考えると、いがちゃん(五十嵐さん)とだいぶ違う役じゃないですか。アプローチするのは大変だったんじゃないですか。

 

五十嵐 うん、(組織の)何に魅力を感じたんだろうってずっと思ってた。それくらいかなぁ。

 

全員 へ〜

 

日向子 じゃあ、次四柳さん。

 

四柳 アプローチね…僕アプローチってことをあんまりしないんですよね。台本読んだ時点で大体芝居が決まってしまうっていう。まあそれが短所でもあるんですけど。その人物の実態がどうかっていうことにあまり興味がある方ではないんです。資料を読むことによって阻害されてしまうこともあるかなって思ってて。ちょっと固定概念にとらわれやすいんですよ、自分が。嫌っていうか、敬遠してるっていう、一旦は。とりあえず台本では何が起こってるんだろう、って台本を読む中で発見していって、それの反証を探すのにリサーチをする、みたいな。後付けで、台本を読んでこう思ったけど、これは正しかったんだ、みたいな感じで探していくっていうのが多かったですね。じゃあ坂下はどうかっていうと、構造としては対比じゃないですか、革命家と町内会と。それぞれ自分がいいと思ってることをやってるっていう。だから芝居のアプローチとしては、革命家の芝居が強くなればなるほど、こっちもそれに合わせて「俺らだってこうだぜ」みたいに擦り寄せていく、みたいなアプローチはしましたね。

 

斉藤 良子さん(福本役)との町内会はどうでしたか?(町内会で)どういう企画が上がってるとか…

 

四柳 そこらへんあんまり考えないんですよね…そう、これは良子さんに不義理を働いてしまったと思っているのが、「どういう町内会なんでしょうね?」って聞かれた時に、なんかその時すんごいとんがってたんでしょうね(笑)「台本に書いてないこと考えてもしょうがないでしょ」みたいなこと言っちゃって。

 

全員 (笑)

 

四柳 俺、最悪だったなぁって。単純にその日寝不足でとんがってただけなんですけど(笑)すごい先輩としてあるまじき…それは、本当にすまなく思ってます。えー、良子さん。あの時は、本当にすみませんでした。

 

全員 (笑)

 

福吉 じゃあ、次はるりちゃん。

 

るり 私でもちょっと四柳さん傾向あるかも…私の役が、外部の人間で小学校の先生っていうこともあると思うんですけど、革命家の役だったらリサーチちゃんとしないと、革命っていうものが全然イメージできないからリサーチしてたと思うんですけど。小学校の先生だからイメージが付きやすいなっていうのもあって、そこまでリサーチはしなかったんですよね。私のやり方としては、舞台裏で待ってる時って結構緊張してるじゃないですか。それを、杉本が新しい場所に出てくるときのドキドキにすり替えるっていうのをどんどんどんどんやっていくっていう。あとは、なるべく新鮮にやりたかったので、ここにこういう物があって料理があってっていうのをなるべく忘れて、毎度毎度何があるかを見る。あと、繰り返す時に、一回一回忠実に、なるべく同じタイミングでここを見ようとか決めてて。だから私の演技は、台詞がスラスラ言えるようにするのとおんなじように、なるべくおんなじタイミングでやるっていうのを染み込ませた上で、そこから気持ちをつける、っていうのが自分に合ってるなって思ったんで、だから動作でもおんなじことをおんなじようにやるっていうのは意識してました。だから私は、山内さんの「ここで前に出てください」っていう演出は、自分にはしっくりきて。自然に動作ができた上で生まれてくる感情っていうものが私の中にはあって。こんな感じのことをうまく組み合わせた上で、演技をしてたかなって感じです。

 

松岡 明確だね。

 

福吉 じゃあお二人(浅田さんと那須)…

 

浅田 もともと『レッド』は読んでいたので、ああいうの好きだし(笑)あとマスコミを大学でやってたから、結構権威に対して闘う人が多いんですよ、そういう人を見てきたから、こういうことかなっていう感じはしてて。山内さんにインタビューした時も、「昔に手を伸ばすんじゃなくて、今、革命する身体」みたいなことをおっしゃってたから、アプローチとしては山内さんと相違ない感じでいけるわとは思ってて。リサーチは、昔の報道の本を結構持ってるので、闘ってきた人たちの手記とか読んで。割といつも私は身体から入るので、この人はこういう歩き方かなとか、こういう体格かなとか、そっからまず入って。私、2期の『革命日記』を観ちゃってて、2期の千葉は結構ほわわんとした可愛い感じだったので、私はこういうのはできないし、山内さんが持っていきたいのは多分こういうことじゃないから。で、私が1回目に持ってきたものを全部出してみて。鞄ドーンみたいな(笑)そしたら山内さん特に何も言わないから、こっちでいいんだなぁと思って。あとは、佐々木とか小坂とかと作らないといけないなと思ったから、積極的に喋ろうっていうのはあったかな。なるべく普段からグルーブ感を作っておいて、稽古場でそれをやる、みたいな。でも千葉は行間(しゃべっていない時間)が長すぎて何やったらいいのかわかんなかったから、とりあえずアンテナを広げとこうと思って、釜ちゃん(釜口さん)いっぱい食べてるなぁとか、こぼれてる、拭こう、みたいな感じでやってましたね。

 

斉藤 2期とぜんっぜん違いますよね。

 

松岡 ぜんっぜん違う。あそこ3人(佐々木、小坂、千葉)出てきてからぜんっ全違う。

 

斉藤 僕は8期の見慣れてるから、8期のすごい面白いと思ったんですけど、初めて観たら、(2期の方が)わかりやすいのかなぁとは思う。

 

松岡 パッケージはされてるよね。

 

斉藤 (2期は)大学生のサークルの企画会議みたいな雰囲気があって、それはそれでわかりやすい。

 

浅田 そう、2期のイメージを消そう消そうって思ってたから、ひよこをチューさせてみたり。そしたら山内さんに「鳴らしていいよ」って言われた。

 

福吉 それで鳴らしていいよってなったんだ。那須さんは?

 

那須 私は、このシーンはなんでこの戯曲のこの位置にあるのかとか、この人が出てくる前に何をしてたのかとかを考えるのがすごい好きで、めっちゃ考えるには考えるんだけど、でもそれを演技にどう反映させるかっていうのがいつも具体的に思いつかなくて。だからいつも、「とりあえずやってみよ!」ってやってみてから色々考えて、変えていくっていう感じだから。今回もそんな感じでやってみて。それが最初山内さんも「その表情面白いね」って言ってたんだけど、結局なんか違うなぁって言われ続けて、最終的に自分が持ってきたものと全く違うものが出たなって感じがあったから、あんまりどうこうアプローチしたっていう感覚がないんですけど…あとはまあ、入ってきた時に見えた景色を具体的にイメトレしましたかね。客席のところの壁にはどんな絵がかかってるのかな、窓かな、でも地下だから窓はないか、みたいな。あとは、最後のシーンで出す写真、3枚手帳に挟んでたんですけど、1枚は出すやつで残りの2枚を私の心のあったまるものを入れてて。写真出す時にパッと目に入ったら、ポッと心境が変わるかなって思って(笑)あんまりガツガツリサーチしてとかは無かったかな、って思います。

 

松岡 そのあったかい写真は影響しましたか?

 

那須 あ、でも、私の10歳くらい年下のいとこの写真を入れてたんですけど、一瞬素に戻るというか、直前でガーッて前のめりになってたところから離れて切り替えにはなったから、それは自分ではよかったなって思います。

 

福吉 じゃあ最後…松岡さん。

 

松岡 色々聞いてみて、改めて正解はないし、良いなって思いました。僕もアプローチを具体的に言えば山ほどあるけど。けど今回、山内さんも言ってくれてたけど、全部一回捨てようと思って。捨てるって言ったらおかしいけど、いろんな舞台に関わってたら毎回違うじゃないですか、方法論とかアプローチって。今までやってきたことに頼ると楽しくないしって思って、なるべく全部捨てて臨もうと思ってたから。逆に今回、人のことすごい見ようと思って。自分のことを考えちゃいがちなことを知ってたから、稽古場来たら自分のことを置いといて、みんなが今日やろうとしてることを見たりとかしてて。やっぱり今日色々聞いてて思ったのは、結局自分が信じれたらなんでも良いんだなって。だから映画美学校入ってよかったなって思うのは、色々考えることができるっていう。まあ山内さんの演出がそうだから。答えを出さないっていう。山内さんもわかってない時もあるし、あえて出さない時もあるし。考えなきゃそこにたどり着けないから。みんなのいろんなアプローチを見れて良かった。僕も今回みんなのアプローチによって変えていこうって思ってたから、自分のやること捨てて、人の見てとりあえず試す、みたいな。人のいいところとりあえず真似てみるとか。でもこれが万能かって言ったらそうじゃないから、それでみんなの聞いてみたくて。僕はそんなんだったから安定しなくて不安だったけど。でも人の見て安心したのもあるし。

 

斉藤 松岡さんって結構本番ギリギリまで台詞言ってましたよね。

 

那須 松岡さんと日向子さんはいつも言ってた。

 

松岡 言う日もあるし言わない日もあった。それはその日のコンディションによって変えてた。台詞言って負荷かける、みたいな。

 

るり 私は逆に台詞言っちゃうと緊張しちゃうので…

 

松岡 ひなちゃんはもうずーっと言ってたもんね(笑)

 

日向子 言わなかった日もあるんですよ。でもダメだってなって。

 

松岡 相手の台詞も言ってたもんね。

 

日向子 だって相手の台詞がないと反応できないじゃないですか。相手の台詞の方が大事なんじゃないかってだんだん思っちゃいました。でも後半は相手の台詞言いすぎて、気持ちぐちゃぐちゃになっちゃって、出たら最悪だったっていうのが一回あって、これどうしたらいいんだっていうのはありました。難しいなって思いました。

 

福吉 逆にいっぱい言って本番新鮮じゃなくなっちゃうのが怖くて、直前はあんまり考えないようにしてたんですけど、でも1番最初の場面を本番直前にやるってなったじゃないですか。それが最初すごい嫌だなって思ってたんですけど、でもやったら、やっぱりルーティーンなんだなって。ずっとやってたら逆にやらない方が怖くなっちゃいました。

 

松岡 だから、逆に毎回新鮮にしたいから、動きとか動線とかめっちゃ正確にしてた。食べる動作とか、一ミリでもそっちに意識向けたくないから100回練習しとく、みたいな。

 

るり 何も考えなくてもできるように一回しちゃうと、逆に新鮮にできる気がしました。

 

福吉 (進行台本を見て)…じゃあ、まだまだ話し足りませんが、そろそろ時間が迫って来ましたので。皆様お忙しいところお集まりいただき、ありがとうございました!以上で、『革命日記』終了後座談会を終了させていただきます。ありがとうございました!

 

全員 ありがとうございました!

 

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ここまで全5回お読みいただきありがとうございました!

 

(構成・那須愛美)

修了公演『革命日記』公演終了後座談会(第4回 / 全5回)

大盛況のうちに幕を閉じた映画美学校アクターズ・コース 2018年度公演『革命日記』。
その出演者、そしてアクターズ・コース講師による座談会が2グループに分かれて開催されました。今回は、後半グループによる座談会の様子をお届けいたします!


[座談会参加者]
五十嵐勇、奥田智美、斉藤暉、日向子、福吉大雅、松岡真吾、るり(以上 映画・演劇を横断し活躍する俳優養成講座2018受講生)
浅田麻衣、那須愛美、四柳智惟(以上 映画・演劇を横断し活躍する俳優養成講座修了生)
山内健司(以上 アクターズ・コース講師)
(収録日2019/03/22)

 

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松岡 役との距離みたいなのをすごい感じた瞬間あります今回。この役どういう人なんだろうって考えてたら、うわめっちゃ距離あるなって。だから多分筋トレとかやってたんですよやっぱり、ご飯食べたり

 

四柳 めっちゃ食ってましたもんね

 

松岡 めっちゃある距離、と思って。体ができてない、こんな言葉発語できる体じゃないって。あと喋ってないシーンもめっちゃあるから、まずここの間どうするかっていうのもずっとあって、とりあえず体があれば、身だけそこに置いておけば自分も安心できるから、とりあえず体作ろうって。(日向子に)立花も役との距離めっちゃあったでしょ

 

日向子 うん。だってこんなん言わないもん。怒らないし

 

福吉 でも俺、キャスティング決まって、立花がひなちゃんなんだって思った時に、佐々木とのやり合いのシーンひなちゃんの姿がすごい鮮明に浮かんだ。ああ、いいなあって

 

日向子 そうなんだ、え、全然覚えてない(笑)ほんと、記憶がなくて…

 

松岡 記憶ないんだ(笑)

 

全員 (笑)

 

松岡 別人みたいだもんね、久々に会ったらね。あれ、こんな落ち着いてたっけ? って思った

 

日向子 本当ですか?

 

松岡 公演中、「ウァ〜〜〜」しか言ってなかったよ稽古中も「ウァ〜〜〜」しか言ってなかった本当に(笑)

 

日向子 そんなことないですよ

 

松岡 いやそんなことあるよ!

 

四柳 5歳くらい違って見える(笑)

 

日向子 いやでも、久しぶりに皆に会うと思うとすごい緊張してた。何話したらいいんだろうって

 

福吉 でも確かに、春風舎入ってからちょっと皆、いろいろ狂ってましたよね

 

松岡 毎日一緒にいたからかな(笑)(千穐楽)翌日バラシに来た時みんな疲れてたね

 

日向子 松岡さんやばかった

 

るり 顔がむくみすぎてて、誰?って(笑)

 

松岡 朝まで飲んでたからね(笑)なんか一気に電池抜けたみたいな

 

全員 (笑)

 

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松岡 ありますか、次の進行?

 

日向子 どこの話をしてるんだか(笑)

 

福吉 なんか僕、最初台本読んだ時から立花の役が本当好きで、それもあって自分が桜井(立花の恋人役)だったのはすごく嬉しかったんですよ。だから最初は立花との関係性をはっきりさせて、役を本当に生々しく生きるにはどうしたらいいかっていうのをずっと考えていて。斎藤くんが結構、このシーンはこういうことじゃないんじゃないかって、演出的な部分も含めてぶつかって来て、そっから、あぁそっか、生きること以上のこともやらないといけないんだって思って

 

山内 生きること以上のこと?あー、まあなんとなく分かる

 

福吉 生きることというか、そのシーンがなんなのかみたいなこと、ただ生きているだけじゃなくてどう強くしていくかって思って、本番直前にやっと考えがそこまでいけて。松岡さんが最後の日強かったねって言ってくれて嬉しかった

 

松岡 最後の日強かった。その一個前も強かったし

 

福吉 本番中にも僕はなんかそういう、自分の意識をどんどん高めてました。そんな感じでした。ありがとうございました(笑)

 

全員 (笑)

 

るり 終わっちゃった(笑)

 

山内 桜井の役は面白いよね。本当に。だから、戯曲の要請というか僕の欲しいタッチの要請で、有名人っていう言い方をしたりとか、当事者意識とか、その人であって欲しいっていうことに力点を置いたんだけど。古澤さん(古澤健監督)の分析も面白かったよね(笑)だからその、女にダメダメな桜井っていうのももっとぐしゃぐしゃにできたんだよねっていうことも思ってて。ああいう役がもし来たら頑張ろうって思うよね。あ、こういうこと言っちゃいけないね演出はね(笑)

 

全員(笑)

 

山内 演出としてはもっと、欲深くなってもよかったかも。もっとダメダメにできたかもしれない

 

福吉 革命か立花に対する気持ちかっていうのを稽古何周かしている中で、最初は革命に対する気持ちを強くしてたけど、2週目は立花に対する気持ちを強くしすぎてなんで追わないんだってなっちゃって。で、どっちもどんどん上げていったら、最後、動けなくなりました(笑)

 

山内 ダメじゃん(笑)

 

全員 (笑)

 

福吉 それが多分、古澤さんが言ってたこいつダメなんだなっていうやつかなって

 

松岡 確かに毎回、積み木を崩す感じだった。作って壊しては作っては壊して。で、ちょっとだけ残るから、それ残しといてみたいな

 

福吉 佐々木も本当、(稽古の中で)変わって行きましたよね

 

斎藤 筋肉と一緒ですね

 

福吉 え、何と一緒?ああ筋肉?

 

四柳 スクラップアンドビルドです

 

全員 (笑)

 

五十嵐 ちょっと何言ってるかわからない(笑)

 

福吉 佐々木が一番変わっていったと思う

 

斎藤 でも僕はそんなに(佐々木は)変わっていった感じしない。一番最初の本読みの時からめちゃくちゃハマってるって思って、笑ってましたけど

 

松岡 笑って?(笑)

 

斎藤 なんか立花との言い合いのところで、間を詰めて(セリフを)言ってて、「だからね」みたいな

 

松岡 もう覚えてない一番最初とか

 

日向子 でもめっちゃ早かったですよね、最初は

 

松岡 早かった!

 

日向子 でもだんだん、

 

松岡 ずっと横で筋トレしてたからじゃない?隣同士で

 

るり 仲良し(笑)

 

福吉 佐々木と立花、(演技してないときは)仲良しだったよね(笑)

 

日向子 でも松岡さんの隣に陣取ってて本当よかったと思う

 

松岡 俺もよかった本当に。喧嘩する役だから一緒にいないほうがいいかとか、ちょっと悩んだけど、コミュニケーションとってないとあそこまで変えられない。急に変えるもんねお互い、急にというか、その日試したいことがあるから。信頼関係がないとあそこまで試せない

 

福吉 なんか定位置(稽古中のみんなの座る位置)決まってましたよね

 

全員 (笑)

 

松岡 だって杉本(るり)と山際(五十嵐)ずっと隣だったし、それは敢えてって言ってたもんね

 

五十嵐 あ、そう

 

るり えっ?

 

奥田 へえ〜そうなんだ〜

 

五十嵐 ストーキング

 

松岡 ストーキングって(笑) コミュニケーションをとるためにだよっ

 

るり ええ〜知らなかったんですけど。てっきり私あの、おむすびの中身の話したいがためにかと

 

松岡 どんな理由?(笑)

 

るり いっつもなんか話してましたよね、今日は昆布だとか(笑)

 

五十嵐 そんな理由で行かないよ(笑)

 

松岡 いがちゃん(五十嵐さん)とは話してて。コミュニケーション大事だねって

 

るり そうだったんですね

 

五十嵐 え、なんかすごい恥ずかしいんですけど(笑)

 

松岡 ごめんいがちゃん、バラしちゃった(笑)

 

全員 (笑)

 

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るり 私いつもあそこらへんにいて、申し訳ないなって思ってたのが、気づいたら私の陣地が広がってて、斎藤くんが後ろの方でめっちゃちっちゃくなってた

 

松岡 (笑)みんなも決まってたよね?稽古場の位置

 

福吉 決まってました。僕すごい稽古中に面白かったのが、ここ(演出席の隣)で、英夫と佐々木がめっちゃ筋トレしてたこと

 

全員 (笑)

 

松岡 (笑)いや、二人でちょっと気にしてて、演出の指示がでてる時にやって、芝居中はやらないって決まりにしてた。気が散るから

 

斎藤 佐藤さんやってましたけどね

 

全員 (笑)

 

松岡 やってたやってた(笑)横で思ってたもん、佐藤くん!って

 

四柳 でもあれ、音出さないように静かに(ダンベルを)上げるじゃないですか? あれ筋トレ的には良くて

 

全員 (笑)

 

四柳 佐藤さんにこうしたほうがいいですよって言ったらすごい守ってくれて

 

松岡 トレーナーだから、四柳さん(笑)

 

四柳 やっぱでもガタイ変わりましたよね、佐藤さん

 

松岡 佐藤くんこうやって(拳を握った状態で)腕立てしてたもん、縄跳び買ったりね

 

るり 跳んでるとこあんまり見たことないけど

 

五十嵐 そうね、すぐ失くすからね(笑)どこに持ってったんすかっつって

 

福吉 サンダルと縄跳び失くしてた(笑)

 

山内 なんか途中で俺パーテーションをここ(上手壁)に立ててさ、分断されちゃったんだよね、稽古場がね

 

福吉 向こうは浅田さんと那須さんの制作ブースでしたよね

 

浅田 そうそう、あそこでずっとパソコンカタカタやってた

 

山内 あとは、あの扉に必ずぶつかりそうになる奥ちゃん(笑)

 

松岡 なんか島みたいに違かったもんね、こっち(下手)にいると向こう(上手)の状況あんまりわかんなかったからさ、向こうはどんな過ごし方してるのかなって結構見てた俺

 

山内 あ、おお!じゃあ今日(の座談会参加者)はあれだ、こっち側(下手側)の人だね!

 

松岡 あ、でも、あ、確かにそうだ!島が違うわ!

 

奥田 そうだ!島が違う〜

 

松岡 あれ、向こうの(島の)人ですよね?

 

奥田 でも、一回だけそっち(下手)に行こうとしたんだけど、

 

松岡 無理だった?

 

奥田 いや、行こうとしたらなんか「私の場所!」ってひなちゃんが言うから(笑)

 

るり うわ〜〜〜ひなちゃん!(笑)

 

全員 (笑)

 

松岡 あった!あった!そんなこと。思い出した!

 

福吉 まじで?(笑)

 

日向子 あっそうなんだ、ごめん〜〜(笑)

 

奥田 松岡さんの隣狙って行ったら「あっちょっとここ、あっ」みたいに言われて、

 

福吉 縄張り意識がすごい

 

四柳 ここはわたしの場所よ

 

松岡 あれ、福ちゃん(福吉)どこにいた?

 

福吉 僕向こう側の島だったけど、僕と柴さん(武雄役・柴山)とかは結構ずっと(舞台上に)出てたから

 

松岡 ああそうだ、

 

日向子 みんなどんどん陣地がね、斎藤くん以外はね、広がってた気がする

 

松岡 家になってたよね、小っちゃいパーソナルスペースになってた

 

日向子 多分ここらへん全員が広がるから、斎藤くんが追いやられてたんだよ(笑)

 

るり 確かに、申し訳なかったあれは

 

斎藤 そうかな、でもよくひなちゃんのところとかにも居ましたけどね。コンセントあるから

 

日向子 確かに、パソコンしてたね

 

斎藤 でもすごい、脱ぎ散らかした靴下があったり

 

るり ごめんなさい〜〜

 

日向子 家だったもんね

 

福吉 確かに、そう言う意味ではちゃんと家になってましたね

 

松岡 なってました、なってました。ごめんなさいって思いながら広げてたもん毎日

 

日向子 斎藤くんはいつも家でもこんな(縮こまって)なってんの?

 

斎藤 いやそんなことです(笑)

 

松岡 二人(五十嵐とるり)も毎日隣だったもんね

 

五十嵐 そうっすね

 

るり ねー、なんかその言い方(笑)

 

五十嵐 恥ずかしいっ

 

るり アオハル、アオハルになっちゃうから

 

松岡 顔真っ赤、顔真っ赤だもん

 

五十嵐 なんかすげー恥ずかしい

 

全員 (笑)

 

るり (奥田さんに)なにニヤけてんの(笑)

 

日向子 二人とも顔赤い!四柳さん嬉しそう

 

奥田 これ絶対使おう(笑)

 

四柳 本当に誰かね、くっついてほしい(笑)

 

全員 (笑)

 

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松岡 自分が出てるシーン、客観的に見たいなあ

 

斎藤 映像みたい映像

 

松岡 いや映像じゃなく、やってる自分をここで客席で見てみたい

 

四柳 僕絶対それできない。ビデオとかすごい見れないタイプなんですよね。恥ずかしい〜ってなる

 

那須 なんか自分がすごい嫌だなって思ってることばっかり目についちゃうから、ああ〜こういう声の出し方嫌いなんだよなーみたいなところばっかり目についちゃって真面目に見れないって言うか、余計なことめっちゃ考えちゃう

 

福吉 僕もそれあって、通し映像見たくなくてずっと見てなかったんですけど実は、でも小屋入り前の最後の通しを見て、めちゃくちゃ面白いって思っちゃいました。ずっと完成する前のは見てなかったんで

 

松岡 今回、毎回見るようにしたなあ。通し絶対撮ってくれてるから。いがちゃんもね、見なきゃって言ってたもんね

 

五十嵐 ああーうん

 

松岡 話振るなよみたいな顔やめてくれる?

 

全員 (笑)

 

松岡 偏るから喋る人が。喋ってないからあなた

 

五十嵐 ごめんなさいごめんなさい

 

るり あれ、なんかあのくだりの話してからなんかちょっと(笑)

 

福吉 顔赤い、すごい耳赤くなってる

 

五十嵐 恥ずかしい、恥ずかしい

 

松岡 恥ずかしい? だってるりちゃんすごいって言ってたじゃん毎日。あの子いないと僕は板の上立てないって

 

五十嵐 恥ずかしい!恥ずかしいそれ!

 

松岡 盛ってないでしょ、本当のことだから

 

五十嵐 恥ずかしい、恥ずかしい、もう喋れない(笑)

 

松岡 るりちゃんどっしりしてるから僕安心なんですよって

 

福吉 へえ〜〜

 

那須 わかる、るりちゃんの安心感すごい

 

るり やめてくれぇ、やめてくれぇ(笑)

 

松岡 もう終わったから、言えるよね

 

五十嵐 はい、終了です(笑)

 

松岡 次の話題へ

 

日向子 これは?言われて嬉しかった言葉

 

るり それこそ今のやつ。なんか稽古場日誌をお二人(那須さんと浅田さん)が書いてくださって、「安定してる」みたいな、あと「言われてすぐにそれっぽいことができる」みたいなのが(書いてあって)、それ見たときに真っ赤になってすぐ閉じたんですけど(笑)あとなんか、電車の中でもなんか五十嵐さんに、

 

五十嵐 恥ずかしい、恥ずかしい、なにそれ、やめてやめて(笑)

 

 全員 (笑)

 

四柳 電車で〜?

 

奥田 おっどうしたどうした〜?

 

五十嵐 やだやだやだやだ

 

るり 小竹向原から五十嵐さんと一緒になった時があって、そのときになんか「るりちゃんが杉本やってくれないと俺、山際できないわ」みたいなこと言われた時はガチで嬉しかったです

 

五十嵐 恥ずかしいやだ!(笑)

 

那須 そういう関係、

 

るり そういう関係ってどう言う関係?(笑)

 

全員 (笑)

 

那須 違う違う(笑)そういうこと言い合える信頼関係ができてるのは、すごいいいなって思う

 

奥田 確かに

 

日向子 それ言えるってすごい

 

るり うん。すっごく嬉しくて、私もう自信持って杉本やろうって思いました

 

五十嵐 恥ずかしい、もう絶対言うのやめよう〜〜

 

るり いやいや、その言葉があって千秋楽までいけたんだから

 

松岡 ええ話やな

 

奥田 素敵やん

 

那須 私も、本番中に、佐藤さんと松岡さんにめっちゃよかったよって言われた時が一回だけあって、それは嬉しかった。なんか柳田の最後のセリフ、みんなカーテンコールのスタンバイに行っちゃって誰も見てないと思ってたから、松岡さんが見てくれてたのがそもそもすごい嬉しかった

 

松岡 でも、(斎藤くん)ギリギリまで見てるんですよ。最初いっつもカーテンコールでみんな並んでるのに、一番最後だからギリギリまで来なくて、来ないなあって思ってたら、見てるんだよね?ギリギリまで

 

斎藤 まあ、最後までは見れないんですけど

 

松岡 楽屋で一番モニターにかじりついてたのは斎藤くん

 

福吉 みんな(自分の出番が終わって)帰ってくると喋るから、斎藤くんモニターの音あげるんだよね。あ、うるさかったんかって(笑)

 

全員 (笑)

 

奥田 なんの話だったっけ

 

福吉 言われて嬉しかったこと?

 

松岡 いっぱいあるな。僕、山内さんに「佐々木の役一緒に探ろうね」って言われたの最後まで支えでしたよ。くじけはしなかったけど。演出家と一緒に作るけど、決めるのは自分じゃないですか、役の責任を持つのは。でも一緒に作ろうねって言われたら、あ、最後までやっていいんだって思って。今回は最後まで足掻こうって思って、本番中もいっぱい、終わってちょっと調整したじゃないですか毎日。あれ嬉しかったですね。楽しかった

 

山内 ギリギリだよね。相手役がいるからね、本当はギリギリなんだけどね

 

松岡 他じゃあんまりできないだろうなって感じて。だからやりましたけどね

 

山内 相手役が「ああ?」って言ってもおかしくないからね。それも相手役との信頼関係があるからできることだけど

 

日向子 普通に言われたことが嬉しかった全部

 

福吉 ダメ出しとか?

 

日向子 うん。それを言われるってことが嬉しかった。なんだろ斎藤くんとかも正直に思ったこととか言ってくれるから、それが嬉しかったです。はい、終わり!

 

全員 (笑)

 

松岡 ちょっと恥ずかしいよね

 

福吉 でもそれすごいわかる、言える信頼関係なんだなっていうのは感じますね。確かに嬉しいかもそれは

 

日向子 あ、初舞台の人の感想

 

松岡 るりちゃんは、ミュージカル以外だったら初めてなんだっけ?

 

るり うーん、ミュージカルって言っても学校の発表みたいなのだったので。保護者とかお友達じゃないですか、ほとんどのお客さんが。だからあんなにちゃんとチケットも作ってパンフレットも作ってっていうのは初めてですか

 

福吉 そうなんだ、なんか慣れてそうな感じしてたけど

 

るり やめてくださいもう、そういうのは(笑)

 

日向子 私2回目だったけど、初めての舞台はめちゃくちゃ適当にやりすぎて、ああ、舞台ってこれなのかなって思った

 

松岡 これって?(笑)

 

日向子 こうやって生きていくんだって思った

 

福吉 へえ〜〜、逆に松岡さんとかすごい色々経験してて、この舞台ほかと違うって言うのはあったんですか?

 

松岡 厳密に言えば全部の団体違いますけど、今回のは本当に楽しかった。やっぱりコミュニケーション取れてるからじゃないですか。座組もそうだし山内さんもそうだし、9月から半年も一緒にいるからそれが大きいんじゃないですか。で、8期ってあんまり飲まないんですよほんと

 

日向子 ね、飲まない飲まない(笑)

 

松岡 他の期とかと比べると、え、全員で飲んだことないよね(笑) みんな生活あるからバイトとかで帰ったり。でも稽古期間に入っても、やっぱり飲まないけどすごいなって。なんだかんだ補完できるじゃんって、この修了公演なかったらここまで仲良くなってないなって、終わった後こうやって会えないなって。修了公演だいぶ意味あるなって思いました

 

るり それこそ、初舞台をアクターズ・コースで、『革命日記』でできたのが私にとっては嬉しかったなあと

 

奥田 よかったよねえ

 

松岡 お母さんじゃん(笑)

 

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福吉 時間もうだいぶ経っちゃったけど、少しだけ舞台終了後の話いきましょうか。舞台終えてから考えて、一番好きなシーンとかありました?

 

斎藤 僕は、千葉が立って典子とこうやって睨み合うところ

 

全員 (笑)

 

斎藤 それで(千葉が)いなくなって、佐々木が典子の隣に座って、典子と佐々木がドスンと座るところが一番好き

 

るり すげーピンポイント

 

斎藤 なんか絶妙だったんすよね

 

るり え〜たくさんあって、面白いところだったら、あの三人(佐々木、小坂、千葉)が出てくるところのあの掛け声が、絶対今回は笑わないって思ってても笑っちゃってた

 

那須 浅田さんの「ブウー!」がやばい

 

松岡 浅田さんの安定感やばいなって

 

るり あと帰る時に千葉が、浅田さんの普段の「お疲れっした」って表情で帰るのがめちゃめちゃ面白いなって思ってた

 

松岡 浅田さんすごかった、本番前楽屋で待機してても、制作終わって帰ってきて、寝て、うっし行くかみたいな。緊張してるから僕らは喋ったりしてるのに、浅田さんは、来て、寝て、起きて、行く、みたいな(笑)

 

浅田 でも、千葉って武雄が好きって(パンフレットに)書いてあるから(笑) 何回かは少女漫画とか読んで臨んでみたけど、あんま変わんなかったからいいやと思って(笑)

 

松岡 確かにもうお客さんそういう風に見ちゃいますもんね

 

斎藤 武雄のことが好きな人がきたって(笑)

 

山内 あの、典子と睨み合うシーン、くみちゃん(講師の兵藤公美さん)はね、『セックスアンドザシティ』みたいだって言ってたよ

 

全員 (笑)

 

浅田 典子もなんかこうやって、腕組んできたりして(笑)

 

るり そういうさりげないジェスチャーがモニターからみてると、面白くて

 

松岡 俺も「桜井くんとの関係もあるからでしょ」ってところ、これ恋ダンスの振りだって言われるまで気づかなかった(笑)

 

福吉 確かにジェスチャーの演出、山内さん多かったですよね。そう言われてみると

 

山内 そうかもねえ〜

 

るり (晴美の台詞で)「田舎だから〜!」はあれは?

 

奥田 あれはひなちゃん考案ですよ

 

日向子 なんか奥ちゃん(奥田さん)っぽいなって思って

 

松岡 篠田も結構あったよね、手を振るのとか

 

斎藤 あそこの、階段上がって振り返った時の典子が、あのやぎちゃんがめっちゃ好きで「ああやぎちゃん〜」って幸せな気持ちになりました

 

福吉 一番緊張したのは左手でご飯食べるところかな。うまく掴もうって思うと緊張して手が震えちゃって。なんかでも余裕そうだったよね、篠田(桜井と篠田は左利きの設定)左手使うの全然動じてなかった

 

斉藤 え、全然そんなことなかった!

 

福吉 手震えた?

 

斉藤 震えた震えた!全然取れないって

 

福吉 そうだったのか、俺だけかと思ってた

 

斉藤 でも、2期の映像見たら桜井右利きになってました(笑)

 

全員 (笑)

 

福吉 ええ〜〜

 

松岡 今言わないようにしてたのに

 

斉藤 火炎瓶投げるのは左になってた

 

松岡 そうそうセリフ変えてた

 

斉藤 字を書くのと箸持つのは右なんですよ〜ってなんかドヤ顔で言ってた(笑)

 

 

山内 前原(前原瑞樹さん)だから、全部にドヤ顔がでるんだよ

 

福吉 なんだ、すごい頑張ったのに左利きの練習

 

山内 まあ、伝統的には頑張ってるんだけどねみんな

 

松岡 俺、暗転から入って始まる前に三人座ってるのがなんか好きでした。篠田の一声目好きだったな。なんかあった? 一番最初の一言目だし

 

斉藤 苦労しましたよ。うまくいったのは3回くらいしかない。自分の中で

 

福吉 でもうまくいった時、めっちゃうまくいってたよね。楽しいと言うか、(物語が)始まる前が何となく見えた

 

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次回が最終回になる予定です!

次回は、4月7日投稿予定です。

 

(構成・福吉大雅)

 

 

修了公演『革命日記』公演終了後座談会(第3回 / 全5回)

大盛況のうちに幕を閉じた映画美学校アクターズ・コース 2018年度公演『革命日記』。
その出演者、そしてアクターズ・コース講師による座談会が2グループに分かれて開催されました。今回からの3回は、後半グループによる座談会の様子をお届けいたします!


[座談会参加者]
五十嵐勇、奥田智美、斉藤暉、日向子、福吉大雅、松岡真吾、るり(以上 映画・演劇を横断し活躍する俳優養成講座2018受講生)
浅田麻衣、那須愛美、四柳智惟(以上 映画・演劇を横断し活躍する俳優養成講座修了生)
山内健司(以上 アクターズ・コース講師)
(収録日2019/03/22)

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福吉 じゃあ始めますか

 

日向子 ちょっと待って、録音録音

 

福吉 ああ、そっか。浅田さん、困ったら助けてくださいね…

 

日向子 もう困ってるよ、もうすでに困ってる(笑)

 

福吉 (笑)それじゃあ、一旦台本通りに進めます

 

日向子 はい

 

那須 …座ってもいいんじゃない?

 

日向子 何で立ったんですか(笑)

 

全員 (笑)

 

福吉 えー皆様、お忙しい中お集まりいただき、誠にありがとうございます

 

日向子 ありがとうございます

 

斎藤 本当に台本通りなんだね(笑)

 

日向子 (笑)

 

福吉 (笑)えー、今から『革命日記』公演終了後の座談会を始めます

 

日向子 はい

 

福吉 本日僭越ながら、司会を務めさせていただきます、福吉と、

 

日向子 近藤です

 

福吉 よろしくおねがしまーす!

 

日向子 それでは本日の流れを説明します。「1.稽古前」「2.稽古中」「3.春風舎入り、本番中」「4.本番終了後」と区切りながら話します。が、前回の座談会が二時間よりもちょっと超えちゃったということも踏まえて、その日話せなかったことを中心に、ゆる〜っと楽しくお話ししましょう〜

 

全員 いえ〜い!!

 

福吉 まず稽古始まる前のことについて、ここからはフリートークでって(台本に)書いてあるので…

 

 全員 (笑)

 

福吉 キャスト発表の日、みんな何してました?

 

五十嵐 バイトしてたんじゃないかな

 

松岡 バイトの休憩中にバーっと(メールを)見て、また戻ってみたいな

 

日向子 やぎちゃん(青柳さん)とかは、めっちゃ気になって、隠れながらずっと見てたんだって

 

山内 へえ〜

 

松岡 ドキドキはしたよねやっぱ、ああ今日だっていうのは思ってたけど、忘れてたな

 

日向子 私も忘れてた(笑)

 

福吉 僕も、発表の日だっていうのは忘れてた…

 

松岡 発表っていうのにはドキドキはしてたけど

 

福吉 浅田さんと那須さんは、あの発表の日よりも後に聞いたんですか? それとも、

 

浅田 いや、私たちもメーリスに入っていたので

 

福吉 あ、じゃあ僕たちと一緒のタイミングで見たんですね。どうでした?

 

那須 あ、私は2月の舞台の稽古終わりに見たので、共演者の方と、どういう役なの?みたいな話をしながら見てましたけどね。へえーって感じでした!

 

全員 (笑)

 

福吉 発表の前から、多分自分はこの役だろうなとかって皆考えてました?

 

五十嵐 全然

 

松岡 俺もなにも

 

るり まったく。

 

日向子 でも、皆わりと佐々木は松岡さんだろうみたいな

 

松岡 (佐藤)考太郎くんとかも言ってたけど、僕は全く思ってなかったですよ

 

るり あ、でもわたし五十嵐さんは、なんとなく予想してて、山際っぽいって

 

五十嵐 あーなんかずっと言うよね〜それね〜、俺は一ミリも思ってなかったけどね

 

全員 (笑)

 

松岡 多分ここ(松岡さんと五十嵐さん)はそうだよね、俺も全く思ってないもん

 

福吉 え、じゃあこっちの役かもしれない、みたいなのは考えました?

 

五十嵐 なかったかなあ

 

松岡 やりたい役はあったの?

 

五十嵐 あ、でも英夫とかやってみたかったですよ

 

松岡 あ、俺も!一緒だ

 

全員 あ〜

 

五十嵐 これは年齢的なあれかもしれない

 

松岡 確かに。ずっと舞台にいたらどうなるんだろうって思った。英夫の分量いたら、自分がどんな感覚になるのか知りたいからやりたいっていうのはあります。役っていうより。あんだけいたらもう集中とか超えるんじゃないかなって思って

 

五十嵐 あれ? 英夫が佐藤さんで…

 

松岡 あ、間違えた、俺が言ってるのは武雄だ!

 

福吉 僕、武雄のつもりで聞いてた(笑)

 

斎藤 (英夫みたいに)端っこの席に松岡さんがポツンと座って話を聞いてるの想像した(笑)

 

全員(笑)

 

松岡 もうだいぶ抜けてるなあ。一ヶ月以上前のことのような気がする

 

日向子 (斎藤さんに)どうですか、篠田さんは?

 

斎藤 僕は、篠田か桜井かなって、年齢的に

 

全員 あ〜確かに

 

るり でも福吉くんは桜井顔ですよね

 

日向子 確かにわかる!

 

福吉 でも正直、キャスト発表の時まで篠田だろうなって思ってた

 

日向子 あーそうなんだ

 

るり いやでも桜井顔

 

日向子 うん、桜井っぽい

 

福吉 本当ですか?(笑)

 

日向子 そう、斎藤くんも篠田っぽいもん

 

福吉 確かに、篠田っぽい

 

那須 めっちゃ喋り方とか篠田って感じする。何か(斎藤くんの)元々の喋り方がね、ゆっくり考えながら喋る感じとかが、すごい篠田っぽいなって

 

日向子 でもなんか、途中早く喋ってとかって(演出で)言われてたよね

 

斎藤 あー、そうそう

 

福吉 なんかでももう、キャスト見ちゃってるから、そのイメージでしか見れないよね

 

日向子 確かに

 

福吉 でも最初、発表見たときにすごい皆合ってるなっていうのはびっくりしました。ああ、やっぱり山内さん、すごい人を見てるんだなって

 

松岡 決まってから台本読み直したら、もう皆の声でしか聞こえなかった

 

福吉 そうそうそう(笑)

 

松岡 立花はどうでした?

 

日向子 立花ですか?

 

松岡 キターって思った?

 

日向子 いや私、晴美か立花だとって思ってて、で、まだ台本三分の二くらいしか(キャスト発表時)読んでなくて

 

山内 おい!(笑)

 

全員 (笑)

 

日向子 いやでも大丈夫、立花はもうその時にはいないからそこは大丈夫(笑)

 

福吉 あー(笑)

 

日向子 そう(笑)だから、あ、立花かあ〜って思って。セリフ多いなあって思って。頑張ろうって思いました

 

松岡 (五十嵐さんに)決まってから台本開いたらどうだった? 山際ですって分かって読んだら

 

五十嵐  はあ〜〜、↓

 

日向子 え、どういう気持ち(笑)?

 

松岡 皆そうですよ、決まった時。俺も思ったもん。めっちゃなんか喋るやんって。佐々木ってどんなことしてたっけって。ね、山際も喋るもんね

 

五十嵐 やばい人だなって話してました

 

松岡 (斎藤さんに)どうだった、決まってから篠田をみたら

 

斎藤 あ〜〜いなくなった!

 

全員 (笑)

 

斎藤 あー、いないんだなっていう

 

日向子 自分はこれをやるんだなっていうんじゃなくて、自分はこれがやりたかったみたいな役はありました?

 

るり わたし晴美か柳田

 

全員 へえ〜

 

日向子 決まってから思ったんですか?

 

るり 決まってから更に思いました

 

日向子 あ、じゃあその前から思ってたんだ

 

るり なんか立花とか典子って、居てあのセリフを喋るだけで印象に残るというか、最後に感想聞かれてあの典子さんがって出るけど。柳田さんとか晴美って、正直セリフとかにはあんまりインパクトがない。でも、この作品ですごくいいポジションというか、美味しいというか、いいなってすごく思ってて、やり方次第でいろんな捉え方ができるんじゃないかなって思ってて、素敵な役だなって。

 

福吉 うんうん

 

るり ただ、男性だったらわたしは英夫。ああいう役いいなって思って観てました

 

日向子 英夫、良かったですよね。反響もめっちゃ良かったし。(観に来てくれた)友達とかも英夫が好きって言ってたから

 

福吉 愛されるよなー英夫

 

日向子 そうそうそう

 

斎藤 あれ、四柳さん目が死んでますけど

 

全員 (笑)

 

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四柳 目がちょっと花粉症で、申し訳ない

 

松岡 TAから参加した『革命日記』どうでした?

 

四柳 やりたい役でしたっけ?

 

日向子 はい、やりたいやつとか

 

四柳 あー、でも本当に僕、最初、僕武雄かなって思ってた

 

全員 お〜(笑)

 

松岡 持っていきますねー

 

福吉 ハングリー精神がすごい(笑)

 

四柳 オーディションの日に、僕今まですごいおちゃらけ系の、笑い系の方に持っていく役が多かったんですけど、一旦試しにと思って、まったく笑いゼロでやってみたんですよ。そしたら山内さんから「変わったねよっつん」みたいなこと言われて。これは武雄くるだろと思って

 

全員 (笑)

 

四柳 そしたら坂下ってなって、あ、ですよねって(笑)

 

斎藤 でも四柳さんの武雄みてみたい

 

四柳 あと多分得意だろうなっていうのは、佐々木のスピーチのところとか

 

全員 あ〜

 

福吉 みたい!

 

四柳 平田オリザゼミで、僕アシスタントやってたじゃないですか、その発表の時にこういうスケジュールでいきますみたいなこと読み上げるんですけど、みんな発表直前だから気がわたわたしてて、僕も仕切りがグダグダなところがあって、色々喋るんですけど、あ、全然みんなに響いてないって

 

全員 (笑)

 

日向子 実体験じゃん(笑)

 

四柳 本番観ながら、ああ、これ平田オリザゼミの時の俺だって

 

斎藤 ああ、なんかあったかも〜

 

日向子 全然覚えてない(笑)

 

四柳 だからちょっと佐々木もやってみたいなって思いました

 

福吉 確かにでも、みんなが別の役をやってるのもちょっとみてみたいですね。なんか坂下の稽古中とかに、誰かに言ったりませんでした? 「ちょっと僕のセリフ言ってみてください」って。なんかいろんな人に言ってましたよね

 

四柳 あー、でもそれ僕すごいよくやる

 

日向子 へえー、そうなんだ

 

四柳 自分で固定しちゃうんで、台本を読んだ時点で、セリフの読み方全部決まっちゃう人なんですよ、自分が。だいたいこういう読み方だなみたいな感じで。それで一週間二週間くらいすると行き詰まるので、誰か他の人に読んでくれよって言って

 

福吉 へええー、面白い

 

斎藤 一回やりました

 

日向子 どんな感じでした?斎藤くんの坂下

 

斎藤 いや普通に棒読み、ほとんど

 

四柳 なんか宇宙人みたいだった

 

全員 (笑)

 

斎藤 急に言われても棒読みになっちゃいますよ(笑)

 

四柳 それがでも逆に面白くて

 

福吉 面白かったあれ、冷静に攻めていく感じが

 

斎藤 怖いなあ

 

福吉 山内さん、キャスティングで苦労した人とかいました? この役はこの人かこの人かですごい悩んだみたいな

 

山内 いや、あんまり悩まなかったけどね

 

福吉 ああ、そうですか

 

山内 面白かった、演出やって。あ、でもこれこないだ(第一回・第二回)と同じ話になっちゃうかなあ〜

 

福吉 あ〜でも聞きたいですよね

 

受講生 うんうん

 

山内 どうやって演出がキャストを決めるか、えいやって決めるもんかと思ってたら全然そんなことなくて、ず〜っと考えてたら自然と決まるもんで。びっくりした。本当にびっくりした。あ〜こうなってたんだキャスティングってって

 

日向子 なんか、こう一人一人当てはめていくんですか?

 

山内 最初はね

 

福吉 でもなんか、オーディションの時、僕と斎藤くんは役一つしかやらなかった、確か

 

日向子 え、そうだっけ

 

斎藤 うん

 

福吉 みんなはいろんな役読んでるのに、僕らは一つしかやらないから、ああなんかもう決まってるんだろうなここ(福吉と斎藤)はみたいな

 

斎藤 年齢がね。

 

福吉 そうそう年齢的に

 

日向子 え、だれを読んだの?

 

斎藤 僕、確か、篠田と桜井とかしかやってなかった

 

日向子 そうか〜

 

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日向子 そうだ、稽古前じゃないんだけど山内さんに聞きたかったのが、(第一回と)被るかもしれないんですけど

 

山内 はい

 

日向子 キャスト決まって、本読みして、感動したって言ってたじゃないですか? で、その後、通しやってどう思ったんですか?

 

山内 いやー、前(前回の座談会)と同じこと喋っちゃいそうなんだよな〜(笑)

 

日向子 あ、一緒なんだ、

 

福吉 一緒か〜

 

山内 なんか、稽古の組み立て方として、やっぱり僕は俳優目線で、稽古の配分をやってたような気がするの。まずセリフ入れるの重視で、セリフだけ入ってからの自由っていうのがあるから、まずそこまでを目標にしようとか。組み立てとかあとで変えてもいいから。でもさっきのよっつん(四柳さん)が言っていたみたいに、一回自分で読み方決めちゃうとなかなか変えられないから、でもなんだかんだ言って最初から組み立ては決めなきゃいけなくて、さらにそれと同時に、出来事が起こるように色々ディレクションをがーっと言っていくの。申し訳ないし、いつも自分は大変なんだよなって思って。その段階は自分が俳優としての時はすごいずーっとイライラしているのね。できれば見ないでって感じで。俺に何も言わないでって(笑)本当に忸怩(じくじ)たる思いで。

 

受講生 へえ〜

 

山内 セリフが入って、自分の作業が始まってから、ようやく冷静になれるっていうか。そういう段階がみんなあるんだろうなっていう仮定のもとに一回目の通しをやったので。本当に通ったし、みんなの声で一応出来事は起きていて、やっぱり感動したよね。

 

日向子 ああ〜

 

山内 公演が終わった後もずっと考えているんだけど、テクスチャーみたいなことを作っていく、手触りみたいな、そういう作業が一番多かったと思うんですよ、僕の演出って。あともう一つ、大きなこととして、革命する身体。今のこととしてどうやって描くかってことを。それからもう一つ、一番やり残したのは、春風舎の空間でやるってこと。舞台美術と客席の都合で大きくはできなかったから。ああ、これ(前回)話してなかったことだ

 

福吉  え〜、どういうことですか?

 

山内 あの部屋に本当に人が住むとしたら、ソファを壁際に置くと思うんだよ

 

受講生 あ〜

 

山内 で、防寒とかいっぱいすると思うのよ。寒くないように。それをやりたかったのよ。

 

受講生 あ〜

 

山内 ただそれをやると、客席をものすごい組み替えなくちゃいけなくて。それができなかったのが、悔しいというか、今回はしょうがなかったんだけど。本当にあのアジトに居たっていう感覚を追求したかったっていうのがすごいあるんですよね。壁を剥いだりしたけど、あれはお客さんにほとんど見えなかったじゃない、すごく残念だった。壁剥いだこと自体はよかったんだけどね(笑)

 

受講生 (笑)

 

山内 あと、水琴窟の音もスピーカーとアンプで拾いたかったし。なんの話かっていうと、その一方で、テクスチャーみたいなものを作っていくっていう作業もあって。僕の考えている生々しい演技っていう、それこそ講義でずっと言ってきたことなんだけど。とにかくみんなに僕に付き合ってっていう感じでやっていて。だから、そんなことを踏まえた準備段階が通しでできていくっていう感動があったよね。この先の様子もなんか見えて、これものすごい青春ものになるかもっていうのも思ったし。まあでも、客席で僕が号泣してるポイントっていうのは、お客さんでも号泣してる人いるのかしらっていうのはあるんだけど(笑)

 

福吉 へえ〜〜ありがとうございます

 

日向子 ありがとうございます

 

福吉 この流れで、「2.稽古中」の方に進んでいきましょう

 

日向子 なんかもう稽古後みたいな話してる(笑)

 

福吉 まあ〜流れはまあ適当で

 

日向子 聞きたいことを聞いていくみたいな(笑)

 

福吉 次は、稽古中に苦労したこと、発見したことっていう議題で話しましょう

 

松岡 でも苦労しかないよね

 

福吉 確かに苦労しかない。あと発見したこと。何かあります? 発見したこと

 

るり あのー、チューチューゼリーがみんな好きだってこと

 

日向子 あー確かに

 

斎藤 ありがとうございました

 

福吉 あれみんな汚いんだよね食べ方(笑)

 

るり チューチューゼリーがあそこまで讃えられるなんて。斎藤くんの名言で「僕はこれがあるからこれからのバイト頑張れる」って(笑)

 

福吉 稽古後のバイトね(笑)

 

るり 私は、斎藤くんがバイト頑張れるようにこのチューチューゼリーを買ってこなきゃなって思ってました

 

日向子 駄菓子好きだよねみんな

 

山内 なんかこう、開講する時から、9月くらいからもう(ミニスタジオに)住みたいなって思ってるんだよね。ただ他のクラス(フィクション・コース等)もいるからそう簡単にいかなくて。なんだったらカフェスペースみたいなのも作りたいって思ってたんだけど。9月からご飯炊きたいですよね

 

斎藤 小屋入りして、ご飯が毎日あるのは本当に幸せでした

 

日向子 うん、幸せだった

 

福吉 う〜ん。幸せだったなあ〜

 

日向子 山内さんが、春風舎狭い狭いってずっとすごい言ってたから、どんだけ狭いのって思ってたけど、え、広いじゃんって思っちゃいました行ってから。

 

斎藤 最初の脅しがすごかったから、めちゃくちゃ狭いよ!って

 

山内 ふ〜ん、いやでも狭いと思うよやっぱり。パーソナルスペースが持てないじゃん

 

福吉 まあ、楽屋がないからそこは狭いと言えるかもしれない

 

斎藤 でも大学の演劇サークルで借りた小屋の方が全然狭かったよ。後ろで張り付いて待機してましたもん。

 

福吉 へえ〜そんなことやってたんだ。あー、でもこれまでやってきた舞台で一番近かったです。お客さんとの距離が

 

山内 あれ、ちょっとね〜(笑)あれは怖かったよね、初日とか、柴くん(柴山さん)とか初舞台じゃない。だから俺、自分の初舞台の時のこと思い出して。「お客さんがいるぅ〜」って真っ白になったこと思い出して。初舞台の人もいる前で1メートルの所にお客さんぎっしりたくさん並んで、大丈夫かなって(笑)

 

福吉 確かに、思ってたよりもお客さんの顔が(演技中に)見えるって思って

 

日向子 うん、めっちゃ見えた(笑)

 

福吉 だから確かに、初日はそれはかなり動揺しちゃいましたね。二日目からはもういかに(お客さんを)見ないようにするか。目の前の篠田に集中して、ここ(客席側)はもう、壁だと思ってやってました。

 

山内 お客さんの顔が並んでるあの圧力は独特だよね、ぎっしり顔があって

 

福吉 そうですね、なんか知り合いだとか思っちゃって

 

山内 やばいやばいやばい、本当にやばい

 

日向子 セリフ飛んじゃう

 

福吉 でも終わって、最後挨拶の時に見たら、全然知り合いじゃなかった(笑)

 

全員 (笑)

 

日向子 わかるわかる、それめっちゃわかる、めっちゃわかるそれ(笑)

 

松岡 ソファ座ると辛かったよね

 

日向子 たしかに

 

福吉 僕はまだ客席に背中向ける時間が多かったからいいけど

 

斎藤 立花ずっとさ、背中向けてるからさ、一日目やっぱ最初の4人普通に緊張してたんだけど、なんか立花、あれっ全然緊張してないって(笑)

 

日向子 そう!なんかね初日、あっち向いてる!全然見えないじゃん♪って思って

 

斎藤 いいなー、背中向けてるから全然緊張しないんだろうなー、いいなーって(笑)

 

日向子 そうそうそうそう(笑)でも二日目からちょっとずつ緊張した!

 

福吉 へえー(皆と)逆なんだね

 

日向子 そう1日目はね、あれ、なんだこれって思って、何も見えないじゃないか!ってなって

 

福吉 余裕じゃん(笑)

 

日向子 違うよ(笑)でも全然緊張しなかった。すごかった!

 

全員 (笑)

 

松岡 客席のイメトレばっかりしてたな。

 

福吉 へえー

 

松岡 ずっとソファだから、目線どうしようかなって。小屋入りしてからそればっかり考えてました。目線決めないと絶対に(お客さんと目が)合うって。今まで稽古中にやってた芝居じゃ、もう絶対ガン見になるから、ちょっと下げたりしてました

 

福吉 へえー、さすが。僕もそれをやっておけばよかった(笑)

 

斎藤 いやーでもやっぱ、コントとかだと、

 

四柳 へっ?(急に降られて驚く四柳さん)

 

全員 (笑)

 

斎藤 コントだとお客さんの反応を生かすというか、乗れたり乗れなかったりとかってあるんですか?完全無視ってわけではないですよね?

 

四柳 あります。だからウケないときは本当に噛みます。動揺しちゃって。それはある意味、演劇では絶対やっちゃいけない、ような気はしますよね。反応によって影響受けちゃうって

 

松岡 (坂下が)ウケてた時、帰り際ドヤ顔してたもん

 

全員 (笑)

 

日向子 影響受けてる(笑)

 

四柳 なんかもう、ずっとコントの体になっちゃう(笑)自分が(コントを)やってる時には、お客さんも共犯者だくらいのつもりでやるから、それを演劇でもやっちゃったりしてて、それがまあいい時もあれば悪い時もある。だから、影響されやすいというか、すごい見ちゃうむしろ。いるなって。自分はもう無視できない

 

松岡 山内さんは、演者をされているときは、お客さんってどういう意識でいるんですか?

 

山内 演出の時に思ってたのは、強い出来事を起こそうっていうのばっかり考えていたような気がするんですけど、でも役者でやってる時って、言葉を聞かせよう、あるいは相手の言葉を聞こうっていうことばっかり考えてる。だから客席の共犯ていうのはちょっと僕も思うところがあって。こういう小さい声で喋ってる時って一番後ろの客席の背中の壁、あそこの壁くらいまでぴたっと届く声で喋ろうとか。あるいは聴かせるときに、いま目の前にいるお客さんのさらに後ろに500人くらいいる客席を想定してとか、もうちょっと抽象的になると、その向こうにずっと昔の人がいるとか、言葉をどうやって響かせて聴かせていくかっていうことをすごい考えてるなあって思いました。

 

受講生 へえ〜

山内 だから、言葉を聴かせるっていう意味では客席は完全に共犯なんですよ。聴こえないとまずいし、あと伝わらないと。言葉が聴こえるようになればいい。例えば、変わった抑揚をつける言い方をしたり、モノトーンで喋ったりとかで、言葉がかえって生々しく聴こえるとか、そういう演出ってたくさんあるじゃないですか。そういうことも含めてなんだけども、要するにテキストをぼーんと聴かせるっていうそういうイメージを割と、舞台の上では考えているなっていうことを、昨日思った(笑)

 

日向子 ええ、昨日?(笑)

 

山内 明日は何話そうって思って(笑)

 

日向子 あ〜

 

山内 演出の時は出来事を起こすことにずっとこだわってる。でも役者の時は絶対そうじゃないなって。

 

福吉 なるほど

 

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浅田 受付やってからやると、今まではみんなみたいに誰かいるって思ってたけど、今回は(受付で)接してるから、有象無象に見えてた。ソファでお客さん見えるんだけど、逆に私見つめてたから、ガン見してて…

 

全員 ええ〜

 

山内 怖い怖い、やだあ(笑)

 

浅田 なんか立花と(言い争うシーンを)やった後で、典子がカタンカタンと来る時に、音聞いてたら、真っ正面見ててお客さんめちゃ見てた(笑)

 

五十嵐 こわっ(笑)

 

松岡 壁を見てるってことですもんね、本当だったら

 

浅田 そうそう、本当は壁を見てる体でお客さんの顔を見てたらすごく面白かった

 

松岡 (お客さんを)無視はしなかったけど、見たりはしなかったですね

 

山内 コントだと、でも、目を見て話すよね?

 

四柳 目を見てっていうパターンもありますね。コントにも本当に閉じちゃうパターンと、開くのと、ツッコミがいるのかいないのかも大きいと思うんですけど。受けだけの場合は閉じることが多い。ツッコミがいて、ボケの空間へのお客さん上がらせるステップみたいな感じでツッコミが一致してる時とかは、完全にお客さんに開いた状態でやったりしますよね

 

山内 すごい専門的だ

 

斎藤 動作とかもすごい、お客さんに見せてるツッコミですよね

 

四柳 だって、そもそもが漫才なんてね、違和感じゃないですか。二人で話してるのに全員前向いてるし。開いてる状態だしっていう。そういうお客さんは巻き込んだ状態で、もういるからって感じですね

 

山内 (お客さんに)理解を求める?

 

四柳 求めると思いますね。コントとかになるともう本当に全部構成ガッチガチなんですよね。あるちゃんとした、ちゃんとというかいわゆるお笑い的なコントだと、まずこういうステップがあって、で最終的な大きなボケに行くためにはこの小さいステップを踏んでいかないといけないっていうのがあるので、ここ反応悪い場合はもう一回繰り返してやったりとか、ツッコミもちょっと足したりとかっていう。それがまあいい場合も悪い場合もあるんですけど

 

山内 間延びしちゃう場合もある

 

四柳 そう、間延びしちゃう場合、それで結局テンポが悪くなったり。あと、お客さん反応返ってこなくても、お客さんは理解してるパターンもあるので、そこらへんは本当に難しいですよね。そのまま無視してやっちゃった方がウケるみたいなこともありますし。お客さんとどう付き合うかっていうのがすごい、

 

山内 もっとそれの前にすでに勝負が決まっちゃってるような気もするしね。期待値とかさ

 

四柳 それもまあありますね。まず見る姿勢とか。本当に五組くらいいるライブでたった一組だけ人気あるみたいなライブで、もうそのほかの四組の時は(お客さんみんな)携帯いじってるみたいな場合ありますしね。本当にそれは劇空間なのか、それとも本当にそういう劇空間を取っ払ってお客さんとやりとりするのかっていうのは曖昧なところですよね

 

山内 あのー、フランスでずっと子供劇やってたって前、話したことあるよね

 

四柳 あ、はい

 

山内 子供劇やる時は、だいたい20人くらいがちょうどいい人数なんですね、一緒に時間を作るって意味では。30人とか50人くらいになると、つまり4列5列になってくると集中力が変わっていっちゃう。3列くらいが理想っていうのがあって、今回も意外と感じてた。前の方の席をどうぞお勧めしますって言ってたのは、3列くらいのお客さんに見て欲しいって思いがあって、一緒に時間を作る感覚でいられるのはそのくらいじゃないかなって。で、その時に、子供とやる時に、目を結構合わせるの。理解を求めちゃうと、ちょっと圧が強くなっちゃうの。だから、退屈してない? でも僕はあなたを無視してないよ、みたいなね、ちょっとタッチしていくみたいな感覚で

 

四柳 僕も子供向けミュージカルやってたので、大学時代。地方を回って、幼稚園とか小学生とか中学生とか。そこは参加型で、みんなで曲も覚えて一緒にみんなで歌いましょうみたいな感じで。その中で、曲を覚えさせるくだりがあるんだけど、その時はみんなに「わかった?わかった?」みたいな

  

山内 ガン見っていうとあれだけど、まあタッチするくらいの見方もあると思うんだよね

 

全員 (笑)

 

浅田 やってみたかった。なんか、見てくるからなんですか?みたいな(笑)

 

福吉 すごいな(笑)

 

松岡 閉じちゃうと確かに空間が一気に狭くなっちゃうから、僕ら入ってくるじゃないですか、板付きじゃないから、もう入った瞬間に客席バーっと見えてるし、それを感じて入れるかどうかが課題というか、それで変わってきました。その場に居られるかみたいな。そこでお客さんの前に第4の壁みたいなのを作っちゃうとすごく狭くなるけど、もういいやって任せて感じた時は、なんかその場に居られるし、その日の自分の状態はそれで測ってました

 

浅田 そうだね、かまちゃん(釜口さん)のういっす〜までうまくいったら、もういけるねみたいな(笑)

 

全員 (笑)

 

山内 あれさー、俺こないだ横浜に引っ越して、濱マイクってわかる? あれを見直し始めて。

 

松岡 いいっすね〜。何話ですか?

 

日向子 え何それ、名前?

 

松岡 そっか知らないんだ!

 

山内 石井聰亙さんの回で、公安の人たちがくるときに、ういっす〜ってド派手に出てくるんだよ。あの、永澤さんとか入ってきて。こいつら何?つったら、あれ公安だよとか言って(笑)

 

松岡 うわ〜俺持ってるのにDVD

 

山内 甘かった俺って思って、松岡くんたち入ってくるところに演出、もっとできたな〜って。そんなことばっか考えてる(笑)

 

福吉 演出で、そういう元ネタがあったやつとかって何かあったんですか?

 

山内 わかんない。言われたらあるかもしれない

 

福吉 なんか、(佐々木の)手のポーズとかも結構研究してませんでした?

 

松岡 全然してない(笑)ラブアンドピースね 

 

山内 一回(手のポーズを)やって、これどういう意味? って言って調べてくれたんだよね

 

松岡 山内さんの演出が、とりあえずかっこよく出てくれって(笑)

 

全員 (笑)

 

山内 本当甘かった、松岡くんのあのスカーフを軸にすればもっと面白くできたのに

 

福吉 ああ〜、あのスカーフ、初見(笑いそうになって)きつかったなぁ(笑)

 

全員 (笑)

 

日向子 でもね、途中からなんか巻き出したから、薄れてきた

 

福吉 いやでも、巻き方変えてきたときもきつかった(笑)

 

全員 (笑)

 

松岡 俺のせいじゃないからなんも言えない

 

るり でもそのスカーフ最後に、英夫にこうやって(つまむように)持たれるのが、

 

松岡 やばいよね

 

山内 あれ、でさ、後ろにかけた瞬間にさ、じゃあ今までこの後ろにかかってたものたちって一体何って(笑)

 

全員 (笑)

 

山内 人の痕跡にゾゾゾってするんだよ

 

るり 怖い〜〜

 

松岡 英夫もあのスカーフ、持ち方毎回変わるんだよね

 

五十嵐 あー、変わってましたね

 

松岡 多分、(役作りでの)距離感が近くなってきたから、後半モニターで見てたら優しくなってたもん。最初はこんなん(つまむように)だったけど、後半はなんかちょっと温もりを感じてた。触り方に。佐々木のかあって(笑)

 

全員 (笑)

 

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次回は4月4日更新予定です。

 

(構成・福吉大雅)

 

修了公演『革命日記』公演終了後座談会(第2回 / 全5回)

大盛況のうちに幕を閉じた映画美学校アクターズ・コース 2018年度公演『革命日記』。
その出演者、そしてアクターズ・コース講師による座談会が2グループに分かれて開催されました。今回は前半グループの座談会の様子をお届けします。


[座談会参加者]
青柳美希、奥田智美、佐藤考太郎、柴山晃廣、鈴木良子(以上 映画・演劇を横断し活躍する俳優養成講座2018受講生)
釜口恵太(以上 映画・演劇を横断し活躍する俳優養成講座修了生)
兵藤公美、山内健司(以上 アクターズ・コース講師)
(収録日2019/03/17)

 

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(前回の続き→キャスト陣に俳優としてどんな準備をしてきたか。)

 

柴山 佐藤さんは?

 

佐藤 自分は何をやってるのかわかんなくて。ただほとんど終わり際に気づいたことがあって、正解じゃないかもしれないけど。自分は父親の役を与えられててんだろうなって。

 

兵藤 いやぁ、英夫のシーン初めてあんなにエモーショナルなの観たわ。

 

全員 へぇー!

 

兵藤 (佐藤さんを見て)にやっとしてる。(笑)

 

全員 (笑)

 

佐藤 知り合いが驚いていました。僕がそういうのやらないから。はじめみんな篠田をやったのは英夫だって思われてたみたいで。

 

柴山 そんな風に見えるんだ。(笑)

 

兵藤 最初入って来た時すごい目つきではいってくるから、やべーやつ入ってきたって思ったもん。

 

全員 (笑)

 

兵藤 えっなになにこのステージどこ!?って最後持ってかれて。

 

佐藤 やぎちゃん(青柳美希さん)とか那須さんとかが共演者だったから存在が大きかったんですけど、1番大きかったのは俊介で。めちゃくちゃ苦しかったですね。すごく辛かった。

 

兵藤 あれめっちゃ俊介見えたわ。やぎちゃんとか若いしさ、子供いないでしょって思ったんだけど、英夫とのシーンになってから...あれいるか?ってなって。

 

青柳 おぉ〜。

 

佐藤 完全に自分の中で俊介は1人で育ててるって設定になってて。

 

山内 そうだねぇ。

 

兵藤 あそこのシーンやばかったもん、「絶対チョコとか食べない」のシーン。

 

佐藤 そこは割と山内さんに言われたこととかをやろうと思ってる脳みそが働いてて。

 

兵藤 それがスケールを広げたんだねぇ。分んないままでやったがいいんだよね、きっと。

 

佐藤 山内さんが今結構ドライ。(笑)

 

山内 いやいや泣きそうだよ、今。衣装合わせの時LINEで2人(英夫と晴美)のツーショットを送られてきた時はこの2人で育ててるって思ったのよ。(晴美が)ジージャンと(英夫が)革ジャンでさ。

 

奥田 (衣装)何の打ち合わせもしてなかったんですけどね。

 

山内 あれはね、目に焼き付いてますね。子育てしたイメージっていうのをもっとアプローチすればよかったかもしれない、晴美に。あの時点ではガッツポーズ出てたんだけどね。

 

佐藤 そっか...夫婦役だったのか。(小声)

 

全員 (笑)

 

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兵藤 今まで見えなかった革命が見えたよねって感じだった。例えば篠田の役とか、今ここにいないけど。

 

奥田 斉藤君ですね。

 

兵藤 今まで、篠田ってこういう人かって、キャラクターをあんまり意識して観てなかったんだけど...そっかこの人明日死ぬかもしれないんだって初めてみて思った!

 

全員 へぇ〜

 

釜口 それはどこあたりですか?

 

兵藤 冒頭のあたりから...青年団だとテンポがはやくてちょっと置いてかれる作りになっていて、何が起きてるのか分からないまま始まって、あの議論が2回、3回って繰り返すから段々問題を理解するんだけど。今回は冒頭で「あ、こういうことでもめてんだ。」って何が起きてるのかが分かってからの典子に「そういう言い方はやめてほしいなぁ。」って理不尽に怒られるじゃん、明日死ぬのに!(笑)

 

全員 (笑)

 

兵藤 その後の説明のシーンでおもむろに立ち上がってさ、どん!ってやるじゃん。

 

釜口 2回床を蹴るやつですね。

 

兵藤 それで「あ、この人死ぬかも。」ってわかったの。

 

青柳 へぇー。

 

兵藤 で、その前提で急に見始めるのね。そしたら全員が同じ強度で見えてきて。革命ってやっぱり叫んでる人のが目立つじゃん。だけど説明してるこの2人(篠田と桜井)...明日死ぬ可能性が高いことと絶対捕まることを知っててやってるってわかった時にその2人の見方が全然変わってくるというか。その上で島崎にさされたかぁ〜ってなって、そっか明日の決行なくなったからって考えたりして、強度が出た感じがして。

 

釜口 すごい。

 

兵藤 今まで知らなかった情報がはいってきたなって思った。まぁあくまで比較するとなんだけど。あの一手はすごい効いてる表現だと思った。あれって斉藤君が勝手にやったことなのか、演出なの?

 

青柳 あれは...演出でしたよね?

 

釜口 はい。

 

山内 あれ考太郎くんがやってたやつ。

 

青柳 稽古前とかに。

 

釜口 多分兵藤さんの授業の時もやってた気が...。

 

全員 (笑)

 

兵藤 浅田さんがさスンって立ってさ、やぎちゃんがあぁん!?ってなるところあるじゃん?

 

青柳 立花と言い争って典子が戻ってきたところ!

 

奥田 千葉と典子の対面。

 

兵藤 そう!あれ、急に海外ドラマみたいになってさ、あれやりて〜!ってなった。(笑)

 

全員 (笑)

 

青柳  あそこめっちゃ楽しいです。(笑)

 

兵藤 そこの共演者の演技も「どうぞ2人の演技をご覧ください。」って感じで。え、何の時間!?みたいな。

 

全員 (笑)

 

山内 いやぁ、あれは浅田さんだな。

 

兵藤 そうだね〜

 

青柳 たしかに、浅田さんに乗せられた感じします。(笑)

 

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佐藤 裏で控えてるから見れないんだよなぁ...。

 

奥田 あ、そっか。次出番だもんね、めっちゃ面白いのに。

 

山内 考太郎君の作品いい加減に見せてよ。

   (佐藤さんは映画監督としても活躍されています)

 

佐藤 ...嫌ですよ。

 

全員 (笑)

 

山内 まぁこの間の革命日記の予告が最新作だよね。

   (予告編は最後にリンクが貼ってありますのでご覧ください。)

 

柴山 あれ良かったですよね。佐藤節でてますよね。

 

佐藤 ...福吉君。

 

山内 あれは結構びびったけどね、かーんって世界観が出てきて。でも大丈夫と思ってたけどね、リンクするとは思ってたし。

 

佐藤 でも自分たちの1番やりたいことをやれて良かったって福吉君と話してて...福吉君と超やりやすかったですね、ただ2カットしか撮ってないですけど。

 

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奥田 あの〜そろそろ時間が...

 

柴山 そうですね。そろそろ時間が迫ってきたので...

   では最後に兵藤さんと山内さん一言ずつ...(進行台本をみて)あっアクターズ生からだ。ではその後にってことでお願いします。...じゃあこっちから。

 

青柳 あ、私(笑)?今日なに話そうって考えてたんですけど1週間じゃ整理つかなくて。あの時間って本当に何だったんだろうって思ったり。今普通に働いてるんですけどまだ熱が冷めきらなくて。働きながらシーンのことを考えたりしちゃって「あぁもう!終わった終わった!!」って。今すごいやりたいって気持ちがあふれてて、昨日もワークショップに行ったりしました。もうとにかく行動したいっていう気持ちがすごく溢れてます。すごく楽しい...けどもっともっともっとやりて〜ってなってます。上手く言えないけどそんな感じです。(笑)

 

釜口 僕は初めて演出助手をやって、稽古場とか小屋入りしてから環境に気を遣うって山内さんが言ってて。時計を掛けるとか、毛布で隙間風を防ぐとか。ケータリングとか、小道具をどこにしまおうとか。考えてるうちに自分の部屋も「あ、こうやったら住みやすくなる!」ってそういう脳みそになってきて...最近引っ越したばかりで僕。部屋を整理しながらやってるんですけど、100均で出来る収納とか超楽しいです。全然演技とか関係ないんですけど。

 

全員 (笑)

 

奥田 初めての舞台で人と同じ目線で立ったあの時の情景は忘れられないなぁっていうのがあって。終わった後にまた何年後にこのメンバーでやれないのかなぁって考えたりしました。...楽しかったです。本当に楽しかったです。この気持ちを忘れずにとりあえず今は生活を立て直しつつ冷静な自分とお芝居やりたい熱い気持ちの自分と2人いる状態でふわふわしてます。上手く言えないんですけど、とにかく楽しかったです。

 

佐藤 舞台の終わりでもあるんですけど学校の終わりでもあって。今は学校に入る前の自分に戻ってきてるなってもともと強烈的に内向的な自分に。それが結構今恐怖で...。学校いる間にお芝居やめるつもりだったのに...やりたりない、全然足りない、物足りないです。

 

鈴木 私はすごく楽しかったです。『革命日記』だけじゃなくてこの機会を与えてもらったことにすごく感謝をしています。自分の人生の中でこういう時間を過ごせるとは思ってなくて、普通の日常生活の中で生きてはいるけど何のために生きているんだろうって。色々と動いたときにたまたま出会えて...くさいんですけど今まで見たことのない景色を見れたし、すごく尊敬できる仲間にも出会えたし感謝です。今さっき考太郎くんが言ってたとおりこれから先やり足りないって思うんですけど、やれる場所はどこなんだろうってすごく困ってるので個別に相談に乗ってほしいです。(笑)以上です。

 

柴山 『革命日記』もう一回やりたいなっていうのはあるけど、それは仮にできるとはしてもしばらく先だし、多分できないだろうしっていうのはあるんですけど。例えば準備しとけば良かったなぁとか本番でこうだったなぁっていうのを次でするしかないのかなって思いますね。僕はうまくいかなかったことをうまくいくようにしたいっていうのはあるんですけど、それはもちろん理解できるけどもそういうフラストレーションをもって次に、次にっていくしかないのかなって思いましたね。...まぁ次何があるか分かんないけど(笑)あとは学校は終わるって佐藤さんも言ってましたけど、あぁ終わったんだぁっていう感じです。何か機会があったらちょくちょく映画美学校にくることはあるんでしょうけど、佐藤さん寂しくて僕のバイト先にきましたからね。(笑)

 

全員 えぇー(笑)

 

〜ここからはしばらくの間柴ちゃん(柴山さん)のバイト先のお話〜

 

柴山 ふらっとみんなで会えればいいですよね。学校が終わったから会わないとかじゃなく、そういう風にバイト先に来てくれるだけでいいし。お茶いこうとか、酒飲もうとかでいいし。その流れでこういうワークショップやらない?ってなったらいいし、映像でも舞台でもこういうのつくろうとかなったらいいなと思いますね。はい。

 

佐藤 待ってます。

 

全員 (笑)

 

柴山 最後に兵藤さんと山内さんからお願いします。

 

兵藤 皆さんの俳優誕生に立ち会ったっていう感じでした、修了公演は。デビューおめでとうございますっていう...そう焦らず俳優って長く続けていけるから、もうわかってると思うけどこういうことが俳優なんだとか、こうあるべきだとか、こうじゃないと俳優じゃないとかそういう固定概念は持ってないと思うんだけど。柴山くんが言ってた次みたいな感じで続けてってもらえたらなって思います。もう鈴やんがね、しまっちゃってしまっちゃって。

 

鈴木 しまる?

 

兵藤 なんだろ...輪郭がね物凄くはっきりしちゃってね。

 

釜口 引き締まる。


鈴木 あ、close のしまるかと思いました。(笑)

 

全員 (笑)

 

兵藤 入学と1番違う。役者になっちゃったなって...みんなそうなんだけど。それにまた立ち会えたな今年もって。嬉しいっすただただ。いずれみんなとやることがあるかもしれないし、修了生もどんどん出てきてて思いがけないところで再会して一緒に仕事したりするから...そんな日がくることを楽しみに、そしてこの仲間を大事に続けてってもらえたらなと思います。おめでとうございます。

 

山内 上々の首尾といいますか。終わっちゃう終わっちゃうって言ってますけど始まったことを喜んだが良いと思うんですけど...(笑)

 

全員 (笑)

山内 まぁキックオフにしたいっていうのが1番の目標だったんで、みんながもっとお芝居したいと思ってくれて良かったなってのがまず、上々の首尾だったと思いますね。あと作品自体としては終わってずっと考えてるんだよね、やぎちゃんも言ってたけどふっと「あああ、あそここうすればよかった。」ってずっと思ってて、、、演出やって自分という人間もまた少し見れた感じがするし、自分が人生の中でもっと演劇を楽しめるなって思えて嬉しいなとか。あとこういう学校的な場所って、いる時に良い演技をみせた人が将来どうなるのか昔は分かんなかったんですけど、大学ですけど、昔は成績をつけられなかったんですよ。どうやって成績つけたらいいか分からなくて。で、たくさん見てきて、こういう人がその後活躍するんだっていうのがわかってきて。それは、あっちこっちに顔を出す人が強いんだなって。八方美人ってことじゃなくて、みずみずしい好奇心と意欲であっちこっちに顔を出す人は確実に演劇を楽しんでいくっていう。...だから皆さんも好きなものを見つければ良いと思います。例えば憧れの現場とかに入っていくのもいいし、好きな作品を撮ってる監督に一言好きですって言うだけでも良いと思うし、出してくれとかじゃなくて。で『革命日記』...ずっと考えていますけどね、上々の首尾ではあったけど。もっとすごいものを作れたはずだったんじゃないかって思うし。でもそれは後付けだよな、最初から狙わないとできないもんだよって...ずっとぐるぐるしてます。えーっと始まっておめでとうございますっていうことをここにいる皆さん全員にお伝えしたいなって思ってます。はい、以上です。

 

柴山 ありがとうございます。以上で革命日記公演終了後座談会を終了します。次回は3月22日別メンバーで行います。

 

山内 わ〜これ2回やるのか〜(笑)

 

全員 (笑)

   ありがとうございました〜(拍手)

 

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話題に上った、この公演の予告編ですが、とても面白いので是非見てください!

www.youtube.com

 

次回は、3月31日18時更新予定です。

 

(構成・奥田智美)

 

修了公演『革命日記』終演後座談会(第1回 / 全5回)

大盛況のうちに幕を閉じた映画美学校アクターズ・コース 2018年度公演『革命日記』。
その出演者、そしてアクターズ・コース講師による座談会が2グループに分かれて開催されました。今回は第1弾。


[座談会参加者]
青柳美希、奥田智美、佐藤考太郎、柴山晃廣、鈴木良子(以上 映画・演劇を横断し活躍する俳優養成講座2018受講生)
釜口恵太(以上 映画・演劇を横断し活躍する俳優養成講座修了生)
兵藤公美、山内健司(以上 アクターズ・コース講師)
(収録日2019/03/17)

 

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柴山 (進行台本を読みながら)皆さんお忙しい中お集まりいただき誠にありがとうございます。ただいまより革命日記座談会を始めます。本日司会を務めます、柴山と、

青柳 青柳です。


山内 この人数でW司会!?(笑)

 

全員 (笑)

柴山 はい(笑)増田夫婦(『革命日記』の役)で司会をやります。

兵藤 お、いいねー

柴山 よろしくお願いします。さて本日の流れですが、「1.稽古前」「2.稽古中」「3.春風舎入り、本番中」「4.本番終了後」と区切って、約1か月間を思い出しながらゆるっと楽しくお話しましょう〜

全員 (拍手)

柴山 ではまず稽古前についてですね。皆さんに稽古前の色々なことを聞いていきたいんですけど、

青柳 心境とか?

柴山 そう、心境とか色々ね。...まず山内さんにそのキャスティングの経緯、感想をお願いしたいんですけど、キャスティングっていうのは基本山内さんが決めてて兵藤さんに相談とかしたんですか?

兵藤 いや、一切ないね。

全員 (笑)

山内 ちょっとだけ相談したね。...9 月?10月くらいかな?

鈴木 意外と早いんですね。

青柳 ね、割と(映画美学校の講義が)はじまってすぐなんだね。

兵藤 そうだね!なんか私の授業が最初だったからこういう感じの子だよ〜とか。

山内 そうそう、僕の授業の前だったから。その時にちょろっと相談したね。あとは決定する直前にこれでいこうと思うからって。

兵藤 そうですね。

山内 プロデューサーだから。

兵藤 はい。キャスティングの前日にキャスティングがきましたよ、私のところに。

全員 (笑)

 

山内 あれ、怒られてる(笑)?前日じゃおせーよって。

 

全員 (笑)

奥田 それは変更はあったんですか?前日に知らされたけどこのキャスティングはちょっとみたいな。

兵藤 ・・・


奥田 ...そういうの言いづらい感じですか?(笑)

山内 ないない(笑)

 

釜口実は...とか。

 

兵藤 (笑)全くなかったね。いいと思いますって送ったよ。

受講生 へぇー。

柴山 (進行台本をみて)「稽古前のオーディション」って何?
 

釜口 読み合わせのこと?

奥田 キャスト発表前山内さんの前で読み合わせやったじゃないですか。

兵藤 あれ、みんな意味なかったですよねっていってましたよ。

山内 それすごい意味があったよ!!!

受講生 えぇー

山内 すごいあったよ!

柴山 それってシーン区切ってグループごとにやったやつですよね?

山内 そうそうそう、あれですよ。

鈴木 そうなんですね。

奥田 めっちゃ気になる。

兵藤 ね、じゃあ、それについて聞いていこうよ。

山内 なにしゃべればいい?

 

全員 (笑)

 

釜口 なんか前にオーディションされる側の立場だったから役者としてはよくわかんないって言ってたんですけど、演出としてみたらやってる意味がわかるみたいなことを言っていて、それはどういうことなんですか?

山内 準備なしにオーディションされるのは嫌だったし、何の意味があるんだろうって俳優だと思ったりしてたんだけど。演出側としてはとにかくその台詞を喋ってる姿を見たいって思って。実際見てすごく意味があるんだってびっくりしました。

兵藤 じゃあそれは大体喋る役についてはイメージしてた人を実際に読んでもらった?

山内 いや、まぶした。

全員 あぁー(笑)

 

山内 相当まぶした。(笑)

 

兵藤 この人の可能性はないけど喋ってる姿がみたいなとかあったんですか?

山内 それもあるね。

佐藤 僕、3人(武雄、篠田、英夫)やりましたけど3人やってない人いましたよね。

兵藤 読んだり読まなかったりした人がいたからあれは何だったんだろうって話してたよね、私の最後の授業の時。

 

山内 それは単純にまぶし足らずですね(笑)

 

全員 (笑)

 

青柳 まぶし足らず(笑)

 

兵藤 確かに、あんまりこの人はこれで決まってるのかなってなると面白くないしね。

山内 全然考えてなかった人に読んでもらっても面白かったし。本物の本当に使おうとしてる戯曲を読んでもらうのはこんなに大事なんだって思ったね。びっくりしちゃった。

佐藤 山内さんの授業でやった『東京ノート』のシーンスタディとかって、実はあの辺からキャスティングの実験とかあったんですか?

山内 いや、そのずっと前から考えていましたよ。『革命日記』って考えてる時から。

佐藤 人の組み合わせとかは...

山内 あ、それは『東京ノート』を優先しました。キャスティングっていうよりはこんなにお芝居ができるんだとか、喋るとこんな感じなんだとか、台詞がはいるとこんなに楽になるんだとか、割と俳優の詰まる所と伸びる所がぱっと見えたというか。

佐藤 『革命日記』以外の候補ってあったんですか?

山内 『カガクするココロ』。

全員 あぁー。

山内 ただ『カガクするココロ』はキャストの数が多いからね。

兵藤『革命日記』は15 人?

 

山内 そうだね。それ以上はさすがにね。



柴山 では次にキャストの方々に。キャスト発表されてどう思いましたか。

兵藤 おぉ、それききたいね〜

 

全員 (笑)

 

青柳 夜にメールが来たじゃないですか。

 

奥田 朝からずっとそわそわしてたのに(笑)

 

青柳 そう、朝からずっと待ってて、でも結構ぎりぎりで。(笑)

 

兵藤 1月14日ですね。

 

山内 その日のうちにきたからいいじゃん(笑)

 

青柳 その日10 時からバイトだったんですけど、隠れながらメール確認してました。夜その日が終わるころにメール来てて手が震えました。ぅわあぁあぁぁぁぁあぁぁあって。

 

兵藤 きたー!!って?(笑)

 

青柳そうです!!

 

全員 (笑)

 

柴山 釜口さんは?

釜口 小坂はおいしい色々な顔を魅せれるな役だなって思って...嬉しかったですね。

柴山 たしかに小坂っていいキャラしてますよね。

奥田 わかる。(笑)

柴山 奥ちゃんは?

奥田 私は晴美ってうちのお母さんと同じ名前で。

 

全員 (笑)

 

奥田 メール来た時に「あっ、お母さんと同じ名前の方だ」って。で脚本を読み返して「あぁ、これかぁ。」ってなりました。

兵藤 じゃあ想像と違ったの?この役じゃないかなって...どれだと思ったの?

奥田 えぇぇぇ言えないです。

青柳 聞きたい。(笑)

奥田 やりたいなって思ってたのは立花です。

全員 あぁー。

兵藤 なるほどねー、でもできるよ。

奥田 (笑)後でみんな言ってくださいね。

柴山 いいよ(笑)佐藤さんは?

佐藤 僕読み合わせの時に英夫だなって。


青柳 何で?

佐藤 分かんない、直観?

全員 (笑)

兵藤 たしかに英夫だね。

佐藤 僕は英夫でラッキーだったと思ってます。...あえていうなら篠田かな。作戦の説明するところの...(足で床を蹴る動作をしながら)これやりたかった。

全員 (笑)


柴山 いつも稽古前やってたじゃん。(笑)

青柳 自分の持ちネタだからね。(笑)

 

柴山 良子さんはどうですか?

鈴木 私はそうだなって感じで。

柴山 そうだなって感じ?(笑)

鈴木 脚本読んだ時からそんな予感はしてて。オリザさんのゼミの時も近所の奥さんの役をやっててすごいシンパシーを感じてたから。


全員 へぇー。

鈴木 割とすんなりだった。(笑)

全員 (笑)

青柳 柴ちゃんはどうですか?

柴山 僕は武雄か佐々木のどっちかかなぁって思ってて。ただ読み合わせの時に佐々木は松岡さんだなぁって思った。そしたら「武雄かぁ...台詞多(笑)」って。...だからあんまり納得って言ったらあれですけどそういう感じでした。(笑)

全員 (笑)

鈴木 発表見た時は驚きはなかったの?

柴山 ただ発表見る前はきそうきそう...あぁー武雄きたーあぁあぁぁ!って感じで。

 

全員 (笑)

 

柴山 舞台やったことないし本当どうなるんだろうって...でも楽しそうだなぁっていうのはありました。

全員 へぇー。

 

柴山 では次に「2.稽古中について」にいきます。キャストの方は俳優としてどんな準備をしてきましたか?

鈴木 やっぱり風邪を引かない?

山内 大事!!!

青柳 すごいですよね!!!

柴山 たしかに。稽古中、本番もインフルエンザに誰一人かかってないですもんね。

全員 (拍手)

鈴木 本番入ってからこんなにプレッシャーがかかるものなんだぁって思いましたね。風邪を引かない。ケガをしない。赤信号を渡らない。

全員 (笑)

鈴木 あとは福本はどういう人なんだろうって自分なりに考えながら講義で学んだことを参考にしたり、演技の本を読んだりしてました。ここで夫と出会って、ここで増田さんが越してきてとか考えてました。

柴山 色々やってたんですね。

釜口 僕は柴山さんとか斉藤君とか福吉君とか青柳さんが最初4人でシーンが始まるところを山内さんが演出するのをみていて「こういうことを求められてるのかなぁ。」って例えば働きかけとか。そういうところをはじめ重点的にやりました。あとは台詞をちゃんといれる。

佐藤 一文字一文字。

柴山 昨年が台詞入れが大変だったって言ってましたよね。

釜口 はい。最初はまぁ台詞を入れてきてくださいって感じで一文字一文字きっちりとまでは言われてなかったんですけど。僕たちもあやふやな感じでいれてきてたら後半でもばらつきが出てくる人もいて。

柴山 そうだったんですね。

釜口 そしたら玉田さん(玉田企画)が「平田オリザさんが書いた通りにやってみましょう。」ってなって矯正するのが大変でした。

 

全員 (笑)

釜口 最初から一文字一文字入れておくのが楽だなって。

兵藤 大事だね。

青柳 私は体力をつけようと11月から学校から自宅までランニングしようと思ってたんですけど、あまりの寒さに3回しか出来なくて。

全員 えぇー(笑)

青柳 釜口さんに走ってなかったら注意してくださいって言ってたんですけど、あといがちゃん(五十嵐勇さん)にも。

釜口 そうでしたね。(笑)

青柳 あまりにも走らなすぎて途中から言われなくなっちゃって...ちょっとこの場を借りて謝罪したいなと。すみませんでした。

全員 (笑)

青柳 これからは暖かくなるので再開しようと思います。あとは台本とか読むときに同時に組み立てもしなきゃいけないなって思っていて。今回はシーンごとに何が起きてて自分がどうしたいかとかを言語化しようとしました。ただ柳田のシーンとか英夫のシーンは言語化できない感情とかアクションもあって本番でも迷いながらやってましたね。

兵藤 柳田役って那須ちゃん(那須愛美さん)だっけ?

青柳 そうです。稽古中にうまれてこなかったものが本番中ふときたりしてそれが面白かったですね。柴ちゃんは?

柴山 まずは台詞かな。でももう一回やりたいなって思ってて。

奥田 なんで?

柴山 脚本に「改定前」って書かれてたからてっきり「改定後」が来ると思っててずっと待ってたんですよ。

全員 えぇ(笑)

山内 言ってよー(笑)

柴山 で、稽古始まる4日前にみんなが「台詞覚えてる?」ってざわつきはじめてここで覚えはじめました。

青柳 武雄1番台詞多いのに。

鈴木 出番もね。

兵藤 4日あったんだもんね、大丈夫。(笑)

全員 (笑)

 

柴山 あとはサブテキストが余分なものが多かった気がします。読んでこの人はこういう人だろうとかこのシーンはこういうことだろうって決めつけてて、稽古中にそれが機能してないことがあって、その時にパンクしました「わーどうしたらいいんだぁー!」って。でその度に捨てるってことをしましたね、僕は。

山内 はじめらへん楽しそうじゃなかったもんね。

柴山 そうでしたね。

兵藤 私さ最後の授業の時柴ちゃんと2人で話した時「この役はこうだ。」「このシーンはこうだ。」決めつけちゃうからってそのまんま言ったんだけど...忘れてた?(笑)

柴山 いや、覚えてました。

兵藤 革命では気をつけろって言ってたんだけど。

柴山 同じことやっちゃいました(笑)

全員 (笑)

兵藤 やっぱりそうだったかぁー。

柴山 でも2回やって気づきました。

青柳 すごい。

兵藤 そうなんだよねー。柴ちゃんの特徴は思い込むんだけど外せるんだよね。「あ、そっか。」って切り替えが出来るから楽しめそうだなって。

柴山 あぁ、そうですね。...『革命日記』では上手くいったかはわからないですけど。(笑)

山内 それはね3周目からどんどん変わっていったよね。ただ本番まで楽しくないっていってたけど(笑)

青柳 ずっと??

柴山 うん。

兵藤 え、何で?

柴山 自分が想像してたものと違って思うようにいかなかったからですかね。「2度とやらねー!」って。

青柳 そこまでぐれてたんだ。(笑)

柴山 ただ本番初日に楽しいってなりました。

兵藤 稽古と本番何が違かったの?

柴山 ...ライブ感?何が起きても成立させなきゃいけないっていう感じの。バンドやってたんですけどそれと似てましたね。

釜口 本番終わった後に「ロックですね~。」って言ってましたよね。

全員 (笑)

兵藤 何それ、めっちゃ楽しいじゃん(笑)

釜口 「小学生以来の緊張だよ〜」って。

 

柴山 ど緊張。(笑)

山内 だって初舞台だよ!?あり得ないよ。(笑)

兵藤 本当すごいよね。

柴山 稽古中はこれっきりて考えていたんですけど、今は演劇も映像もやりたいなって思います。

兵藤 よかった。


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こんな感じで、楽しく話すこと、2グループ合計4時間半!
座談会、まだまだ続きます!
次回は3月29日18時投稿予定です。

(構成・奥田智美)

 

 

『革命日記』演出ノート/山内健司

いよいよ明日から本番が始まります。ゲネプロ(お客様がいない状態で、本番と同じように上演する)も終了し、あとは客席にお客様が入ったら舞台が完成します。

2019年に、映画美学校アクターズ・コースが上演する『革命日記』。演出は、受講生たちを開講当時から見てきた山内健司さんです。

今回、山内さんが稽古初日から映画美学校アクターズ・コースのtwitterアカウントで呟いておられたものをまとめました。以下、山内さんからです。
 
 
ご来場、心よりお待ち申し上げております。
 
 
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演出ノート
 
今回、ほぼはじめて演出をして、俳優として見ていた眺めとあまりに違うので驚きました、映画美学校アクターズのツイッターアカウント(@eibi_actors)でつぶやいていたものをまとめてみました。
 
2月26日
今日から劇場で稽古。こ、こ、これは驚いた、劇場って解像度が落ちる場所だったんだ、心底驚いた
 
2月25日
もうそろそろ実感もってわかってくれるかな、素敵な俳優ってごろごろいるでしょ、だってみんなちょー素敵でしょ? でもうまい俳優って滅多にいないって。だからうまくなろうぜ、俺たち
 
2月23日
第2回通し、見ながらノートをとるのがもどかしい、もっともっとただ見ることに専念したい
 
2月22日
ここ数日、セリフの論理的な組み立て、一節一節の連関つけのディレクションに手をつけている。自分がこれやられるとプライドが傷つく場合も多々あるこの作業。言葉の他者性、役が自分じゃないという安全性を担保にしようよと呼びかけ進めるが、どうだろう。どうだろう。
 
2月21日
俳優にとって、クリエーションにとって、習慣にとらわれない、理想的な稽古の配分をしたいと思う。山は登ってみなきゃわかんない事多いけど、勇気をもって計画を立てて来たよ俺!
 
2月20日
人の美しさにうちふるえる。演出の権力にたじろぐ、誰です?こんな役割作ったのは?
 
2月19日
みんな、お芝居が好きになりつつある気がする、ドキドキ。淡々と急な坂の日々。
 
2月18日
この段階の稽古、ここは方針だけ確認、ここはしっかりやる、の区別がけっこうむずいのね。役者からすると、演出はここはこうあって欲しい、ここはどっちでも大丈夫の、見分けがこの段階ちょいむずいはず。
 
2月16日
美しい、美しい初通しでした。なんてものを見させていただいたんだ。へえー演出ってこんな感覚になるんだ、植物っというか、さあー根っこ伸ばせー、上に育てーって感覚です今。で同時にいやいや、ちょいっ、あのね俺動物だからって躍動もあって(はあーみんな素敵だったなー
 
2月15日
明日いよいよ初通し。演劇の通し稽古というものが人生初な方が多数だぜ、がんばれ
 
2月14日
俳優があるシーンを良くしようとしてできることってなんだろうって考えます。いろいろある、いろんなやり方がある。そのバリエーション、逐一、心のメモにメモっておきたい。演出にしかできないこと? いやあるに決まってるって考える方が、易しいし楽だね。さて!
 
2月13日
おうおう、松井くーん、中間報告で話したいこといっぱいあるわー、演出家が演出家の現場に遊びにいくってほぼ聞いたことがないよね、はいはいこれかーって感。役者として遊びに来てよーー
 
2月12日
役者の、そんなこと言われてもなーってのが、僕が演出としてしゃべりながら同時にわかる、いたたたたた、、、だったら言うなよ、だったら、だったら、、、どうあればいいんだっけーーくっそーーー
 
2月9日
共演者とシーンについてどのくらいどう話すか?、、、僕もわかりません。勇気をもって話そうよ、とだけお伝えしました。
 
2月8日
それにしても俳優の作業量ってすさまじいな、たじろぐわ。その一点だけでもまずほんとリスペクトだわ
 
2月8日
平田戯曲のリアルの要請というか、聞こえかた見えかたのつくりこみはいやこれは面白いね。俳優が演技する仕組み(俳優視点のリアル)もやってるんで、外側と内側と両方演出してるけど、そんな膨大なこと本当にできるのか、俺、さあどうなる、実験してるみたいです
 
2月7日
ああ、そのサブテキストはたくさんの人に役に立つかもね、ああ、それは人と共有するのは難しいかもね、と峻別するのは意外と大きな仕事かもだ、演出。サブテキストと違って、演じることが可能な言葉、つまり演じる仕組みをつくるのはかなり俳優の仕事かなー、これは
 
2月6日
サブテキスト、つまりセリフに書かれていない前提、設定を決めていいのかー?演出ってー!? 演技の邪魔にならない、しかし役に立つものを選ぶ作業は、俳優で鍛えられている気がします。ま、そう思ってるのは高い確率で自分だけだろうなー、恐怖がぬぐえぬー。
 
2月5日
セリフ、ただ機械的に入れるわけにはいかなくて、何が起きているか考えて、喋る構造というか仕組みというか段取りを同時に組まざるをえなくて、わかってないなって演出に思われたらプライドが微妙に傷つくんだって俺はよく知ってるんだよ、いたたたたごめんいたたたた
 
2月4日
ずっと気づいていましたが、演技してて自分じゃわかんないけど、見てたらわかることってのがある。ありますねー、ああ、くやしいー。たぶん観客のように見るってことなんですよね。あーくやしいーって今自分は演出なのですが!
 
2月1日
自分が演技する立場ではそこから自由でありたいとずっと思ってるのですが「短い時間で優れたアウトプット」という価値観にものすごく呪縛されていることに気付かされます。演出目線からみると、今この時間を使って一緒に少しづつ見つけようよってまじで思うんだ、びっくりだ。
 
1月31日
セリフを一文字一文字レベルで入れてね、セリフの相手への働きかけをつくってね、間とか早い遅いとかとか外形の振り付けをつけるよ、ほんといっぺんにゴメンがんばってー!ってー、ハッ!! これはいつも自分が苦労する稽古の立ち上がりのパニックをわざわざ起こしているるるる
 
1月30日
「革命日記」稽古、セリフがはいりたての俳優が何かを言われるのって、すごい針のように言葉が刺さるんだよなー、わかってるだけに返り血を浴びる感覚。自分の言葉がこんなにも他者に効く関係ってそんなにないですよ
 
1月29日
稽古二日目、俳優目線と、演出目線がこんなに違うとはほんとに驚愕です。俳優の演技に何か言うことが役目ってなにこれすごいな、どういうこと??? ええと、これからゆっくり言葉にしていきますので!
 
1月28日
アクターズ公演『革命日記』稽古初日でした。いろいろ準備して、自分でキャスティングしての、初本読み。びっくりするぐらい感動してしまいました。へーびっくりだーこんなだったんだ演出の人って!
 
 
 
★特設サイト、OPENしました★

kakumeinikki.amebaownd.com

 

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映画美学校アクターズ・コース 2018年度公演
『革命日記』
作:平田オリザ 演出:山内健司

〈出演〉
青柳美希、五十嵐勇、奥田智美、斉藤暉、佐藤考太郎、柴山晃廣、鈴木良子、福吉大雅、日向子、松岡真吾、るり(以上、アクターズ・コース 映画・演劇を横断し活躍する俳優養成講座2018)
浅田麻衣、釜口恵太、那須愛美、四柳智惟(以上、俳優養成講座修了生)

〈スタッフ〉
舞台美術アドバイザー:鈴木健介(青年団) 照明:井坂浩(青年団
宣伝美術:北野亜弓(calamar)
演出助手:菊池佳南(青年団/うさぎストライプ)、釜口恵太、四柳智惟
修了公演監修:兵藤公美 制作:浅田麻衣、那須愛美 協力:青年団

======================

2019年3月6日(水)〜11日(月)

6日(水) 19:30
7日(木) 19:30
8日(金) 14:00/19:30*
9日(土) 14:00/19:00*
10日(日) 14:00
11日(月) 14:00

*終演後アフタートーク有*
3月8日(金)19:30 松井周(劇作家・演出家・俳優)
3月9日(土)19:00 深田晃司(映画監督/アクターズ・コース主任講師)

◯ご注意◯

※今公演は、2019年2月15日(金)〜3月11日(月)こまばアゴラ劇場にて開催されます青年団公演「平田オリザ・演劇展 vol.6」の演目ではございません。ご注意下さい。
※受付開始は開演の30分前、開場は開演の20分前です。
※記録撮影用カメラが入る回がございます。あらかじめご了承ください。

〈チケット〉
予約・当日共
一般:2,500円
U-26(26歳以下):1,000円
資料請求割引:2,000円(詳しくは映画美学校ホームページをご確認ください)
※26歳以下の方は、当日受付にて年齢が確認できる証明書をご提示ください。
※未就学児はご入場いただけません。
※資料請求割引:チケット購入時に映画美学校の資料を請求してくれた方に500円の割引を行います!(申し込み時に資料の送付先となる連絡先の記入が必須となります)

 <チケット取り扱い>
CoRichチケット! https://stage.corich.jp/stage/96711

<資料請求割引>
映画美学校の資料を請求いただきました方は当日2500円のところ、2000円で鑑賞いただけます!
下記よりお申込みください。お申込み後、映画美学校より随時学校案内などの資料をお送りいたします。

映画美学校アクターズ・コース2018年度公演 資料請求割引

〈会場〉
アトリエ春風舎
東京メトロ有楽町線副都心線西武有楽町線小竹向原」駅下車
4番出口より徒歩4分
東京都板橋区向原2-22-17 すぺいすしょう向原B1
tel:03-3957-5099(公演期間のみ)
※会場には駐車場・駐輪場がございませんので、お越しの際は公共交通機関をご利用ください。

〈お問い合わせ〉
映画美学校
〒150-0044 東京都渋谷区円山町1-5 KINOHAUS B1F
電話番号:03-5459-1850 FAX番号:03-3464-5507
受付時間(月ー土) 12:00-20:00

 

【応援コメント!】映画監督の深田晃司さんより!

今回は、映画監督で、映画美学校アクターズ・コース講師の深田晃司さんより応援コメントを頂きましたので掲載いたします!

【アフタートーク決定!】
3月9日19時の回の終演後、深田晃司さんと、演出の山内健司がアフタートークをいたします!お楽しみに!

 

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若い俳優たちが異様に濃密なカリキュラムの元、演技まみれになった半年間の集大成として、これほど相応しい戯曲もないかも知れない。
『革命日記』。革命を夢見たり、夢なんて曖昧模糊なものではなく革命が生活そのものになったり、向き合ったり目を背けたり一度は離れてまた戻ったり。その悲喜交々はそのまま俳優たちと「演技」との距離感かも知れない。稽古を覗いたけどめちゃくちゃ面白かった。ぜひ目撃して欲しい。
 
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深田晃司・ふかだこうじ

1980年生まれ。大学在学中に映画美学校フィクション・コース第3期に入学。長短編3本の自主制作を経て、2006年『ざくろ屋敷』を発表。08年長編『東京人間喜劇』を発表。同作はローマ国際映画祭、パリシネマ国際映画祭に選出、シネドライヴ2010大賞受賞。10年『歓待』で東京国際映画祭「ある視点」部門作品賞受賞。13年『ほとりの朔子』でナント三大陸映画祭グランプリを受賞。同年三重県いなべ市にて地域発信映画『いなべ』を監督した。05年より現代口語演劇を掲げる劇団青年団の演出部に所属しながら、映画制作を継続している。近作として平田オリザ原作の『さようなら』(15)など。『淵に立つ』(16)は第69回カンヌ国際映画祭ある視点部門にて審査員賞を受賞。最新作は『海を駆ける』(18)。

★特設サイト、OPENしました★

kakumeinikki.amebaownd.com

 

 

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映画美学校アクターズ・コース 2018年度公演
『革命日記』
作:平田オリザ 演出:山内健司

〈出演〉
青柳美希、五十嵐勇、奥田智美、斉藤暉、佐藤考太郎、柴山晃廣、鈴木良子、福吉大雅、日向子、松岡真吾、るり(以上、アクターズ・コース 映画・演劇を横断し活躍する俳優養成講座2018)
浅田麻衣、釜口恵太、那須愛美、四柳智惟(以上、俳優養成講座修了生)

〈スタッフ〉
舞台美術アドバイザー:鈴木健介(青年団) 照明:井坂浩(青年団
宣伝美術:北野亜弓(calamar)
演出助手:菊池佳南(青年団/うさぎストライプ)、釜口恵太、四柳智惟
修了公演監修:兵藤公美 制作:浅田麻衣、那須愛美 協力:青年団

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2019年3月6日(水)〜11日(月)

6日(水) 19:30
7日(木) 19:30
8日(金) 14:00/19:30*
9日(土) 14:00/19:00*
10日(日) 14:00
11日(月) 14:00

*終演後アフタートーク有*
3月8日(金)19:30 松井周(劇作家・演出家・俳優)
3月9日(土)19:00 深田晃司(映画監督/アクターズ・コース主任講師)

◯ご注意◯

※今公演は、2019年2月15日(金)〜3月11日(月)こまばアゴラ劇場にて開催されます青年団公演「平田オリザ・演劇展 vol.6」の演目ではございません。ご注意下さい。
※受付開始は開演の30分前、開場は開演の20分前です。
※記録撮影用カメラが入る回がございます。あらかじめご了承ください。

〈チケット〉
予約・当日共
一般:2,500円
U-26(26歳以下):1,000円
資料請求割引:2,000円(詳しくは映画美学校ホームページをご確認ください)
※26歳以下の方は、当日受付にて年齢が確認できる証明書をご提示ください。
※未就学児はご入場いただけません。
※資料請求割引:チケット購入時に映画美学校の資料を請求してくれた方に500円の割引を行います!(申し込み時に資料の送付先となる連絡先の記入が必須となります)

 <チケット取り扱い>
CoRichチケット! https://stage.corich.jp/stage/96711

<資料請求割引>
映画美学校の資料を請求いただきました方は当日2500円のところ、2000円で鑑賞いただけます!
下記よりお申込みください。お申込み後、映画美学校より随時学校案内などの資料をお送りいたします。

映画美学校アクターズ・コース2018年度公演 資料請求割引

〈会場〉
アトリエ春風舎
東京メトロ有楽町線副都心線西武有楽町線小竹向原」駅下車
4番出口より徒歩4分
東京都板橋区向原2-22-17 すぺいすしょう向原B1
tel:03-3957-5099(公演期間のみ)
※会場には駐車場・駐輪場がございませんので、お越しの際は公共交通機関をご利用ください。

〈お問い合わせ〉
映画美学校
〒150-0044 東京都渋谷区円山町1-5 KINOHAUS B1F
電話番号:03-5459-1850 FAX番号:03-3464-5507
受付時間(月ー土) 12:00-20:00