映画美学校アクターズ・コース ブログ

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映画美学校アクターズ・コースの公式ブログです。アクターズ・コース俳優養成講座2023、9/1(金)開講決定!

アクターズ・コース2015年度公演『友情』が上演されます!

こんばんは、映画美学校広報担当の四方です。こうやって自分が書くのは初めてかもしれないですね。普段は映画美学校facebooktwitterなどで(広報)として書いてたりしております。

昨年9月からスタートしました「映画・演劇を横断し活躍する俳優育成ワークショップ」。怒涛のカリキュラムに必死にしがみついてきた15名の受講生が、とうとう半年の成果を出す修了公演が行われます!

上記で修了公演と言っていますが、映画美学校のアクターズ・コース公演は「批評に耐えうる上演を!」というスローガンのもと、毎回第一線で活躍している今大注目の演出家をお招きして公演を行なっております。

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今年は劇団ナカゴーの演出家である鎌田順也さん。

みなさん、劇団ナカゴーをご存知ですか?

 

いとうせいこうさんや宮崎吐夢さん、批評家の佐々木敦さんを筆頭に、各分野の方から今最も熱い注目を浴びる劇団なんです。

私はいつもナカゴーの演劇の面白さをうまく形容ができずいつももどかしくじれったい思いをしているので、ここは私の初体験の話をちょっとしたいかなと思います。

一番最初に観たナカゴーの上演は、アクターズ・コース第1期修了生の永山由里恵さんが出演していた『ノット・アナザー・ティーンムービー』という作品。

永山さんが出演されていたことと、当時住んでいた家から近かった(笑)ということで、本当にふらっと観に行ったのですが……、始まって10秒、すぐに世界観に引き込まれ、約80分、ひたすら笑っぱなしの時間でした。自分が思っていたことを華麗に裏切る物語、デフォルメされた体が引きちぎれたりぐるぐる回したり飛び交ったり。そして出演者が叫ぶ!暴れる!阿鼻叫喚な世界観に圧倒されっぱなし。(注)もちろんそれだけではありません。

あれ、おかしい。これ、アメリカの高校生のお話だったのに(笑)。

 

ああ、、、、語彙が足りなくてこれまたもどかしいのですが、本当に「面白い」んです!

そうそう、鎌田さんの作品は映画から発想していると思われるモチーフがたくさん出てきます。それも「昼間のテレビ東京で放映していたB級アメリカ映画」のような!そう、すごく「吹き替え感」のあるお芝居なんです。

そんなこんなですっかりはまってしまいまして、タイミングさえ合えばできる限り観させていただくようになりました。

ナカゴーでは、『ミッドナイト25時』にはアクターズ・コース主任講師の古澤健さん(本業:映画監督)が、最近ですと『暴れ馬/レモネード/コーキーと共に』に第2期修了生の前原瑞樹くんが出演していて、アクターズ・コース生もお世話になっている演出家さんです。

今回ご縁があり、演出をご担当いただくこととなりました。

今回のお話は2015年春に上演された短編『堀船の友人』から発想したオリジナルを上演します。先日台本が上がってきたのですが、これまた予想を完全に裏切ってくれる展開に次ぐ展開が待ち構えています!

 

現在予約受付中!ですので、是非この機会に皆さまご覧いただけると嬉しいです。

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2016年3月3日[木] - 3月6日[日]
映画美学校 アクターズ・コース 2015年度公演
『友情』(原案『堀船の友人』)

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辞めたバイト先の飲み会で起こる騒動と友情をテーマにした群像劇です。ぜひ。
2015年5月にナカゴーの公演として上演致しました『堀船の友人』という短編の拡大版をやる予定です。
作・演出 鎌田順也(ナカゴー)
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出演
秋本ふせん 奥崎愛野 川島彩香 菊地敦子 佐藤 岳 綱木謙介 戸谷志織 トニー・ウェイ 豊田勇輝 深澤しほ 渕野実優 的場裕美 連 卓也 山田雄三
[映画・演劇を横断し活躍する俳優育成ワークショップ]

公演日程
2016年3月3日[木] - 3月6日[日]
3日(木)19:00★
4日(金)19:00★
5日(土)14:00/18:00
6日(日)14:00/18:00
★=終演後アフタートーク開催〔30分程度を予定〕
*受付開始は開演の40分前、開場は開演の30分前。
*演出の都合上、開演後は入場をお待ちいただくことがございます。

会場:アトリエ春風舎
〒173-0036 東京都板橋区向原2-22-17 すぺいすしょう向原B1
東京メトロ有楽町線副都心線西武有楽町線小竹向原駅」下車 4番出口より徒歩4分]

映画美学校アクターズ・コース2015年度公演「友情」情報ページはこちら

www.eigabigakkou.com

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いとうせいこう〔作家・クリエーター〕
現在最も熱い注目を浴びていると言ってよい「ナカゴー」の舞台は、出ている役者が徹底的に上手く見える。
もちろん実際に実力もあるのだけれど、主宰の鎌田君の細かい演出が効果的なのだ。
Aが感情的な芝居をしている時、Bはどう考えているか、Cはどうかという場面ごとの設定が十二分に練られている。
そして、その練り方がなんのためであるかがよくわからないから、おかしい。
リアルであることが、そこでは狂気になる。

○古澤 健〔映画監督・脚本家/映画美学校アクターズ・コース主任講師〕
鎌田さんの作品は一見常識のたがが外れた非現実的な世界を描いているような印象を人に与えるかもしれない。
が、この世にありえない世界を立ち上げるために、鎌田さんは俳優たちにリアルを厳しく求める(そこからいかに豊かなものを僕は学ばせてもらったことか!)。であるからこそ、そのユーモアは非常にエモーショナルな体験を観客にもたらしてくれるのだろう。ありえないことなんて実はないんだ、とまるで奇跡が等身大に出現してしまう。「目撃者」になりたくて、僕は何度も鎌田さんの舞台に通ってしまう。
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