映画美学校アクターズ・コース ブログ

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【『石のような水』稽古場レポート】(山田百次)

初めまして。劇団野の上という団体で津軽弁による演劇をやっている山田百次と申します。

最近は青年団リンク ホエイという団体でも作・演出しております。

「石のような水」演出の松井さんには、自分の作品のアフタートークに何度か来ていただいてます。

映画美学校の関係者でもないのですが、そんな縁もありまして「石のような水」の稽古場にお邪魔させていただきました。

恥ずかしながら、今まで映画美学校の場所がどこなのかも知らず、まさか渋谷のこんなど真ん中にあるとは思いませんでした。凄いですね映画美学校

 

自分が見学に行った日は、初めての通し稽古が行われる日でした。松井さんとのメールのやりとりでは、あまり初通しは観てほしくないようだったので、通し前の稽古を見学させてもらうことにしました。僕も、自分の作品で稽古してる時に初通しというのは、最も人に観てほしくないです。

 

 

通しまでの時間は、幾つかのシーンを細かく何度も返しての稽古。

何度も何度も返し、細かい演出がついていくにつれ、登場人物の輪郭がクッキリと浮かびあがってくる。その稽古中にも、自分以外の見学者が入れ代わり立ち代わり入ってくる。「こんなにオープンな稽古場の雰囲気なら風通しも良いし、俳優も鍛えられるな」なんて考えながら稽古を見学してると「あとさ、みんなセリフを自然に言おうとしすぎ」という演出からの一声。

これは自分にも思い当たる節がある。好きで青年団の会話劇を観るのだが、いざ自分でやってみようとすると、サラサラっと会話が流れていってしまう。それは日常生活だと成立するかもしれないけれど、舞台でやるとなると観客の耳に届かないことがよくある。だからといって大げさに抑揚をつけたら現代口語にはならないので、本当に微妙なさじ加減で調整していかなければならないのだろう。これは結構な技術を要する。

もう他界した有名な俳優が「演技とは、板切れ一枚に彫刻刀でガリっと彫っていく作業だ」と言っていたのを思い出す。何もない板に、どう俳優が刻みつけていくか、それが問われる。そういう意味で現代口語の会話は、何本もの多彩な彫刻刀を駆使して、より細やかな人間の機微を彫り起こしていく作業なのだろう。これは本番でのアクターズコースの俳優たちがどう変化しているのか本当に楽しみです。

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