映画美学校アクターズ・コース ブログ

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映画美学校アクターズ・コースの公式ブログです。アクターズ・コース俳優養成講座2023、9/1(金)開講決定!

キャスト紹介 青柳美希

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増田典子 役
青柳美希 / Miki Aoyagi

 

 - なぜ映画美学校に入ったのか

なんとなくですが23歳を人生のピークに設定していて、(いま思うと本当に意味がわからない)いざ23歳になった時、今後の見通しみたいなものが全然なくて、その不安からか色んなことが緩やかに失速していきました。その過程で途切れ途切れに続けていた演劇からも離れ、わたしは猛烈に新しいことを始めたくなりました。(端折ります)なんやかんやあって、色んな場所にいって、新しい生活を始めてみたけど、結局のところ、何者にもなれませんでした。映画美学校に入るまでの二年間、生活自体に不満はなくて、毎日新しいことの連続、刺激にはこと足りない日々でしたが、わたしの“生きる”を支える何かが足りない。生きているだけで尊いとか信用できないくらいには絶望していて、生きることがつまらなくなる前に、わたしはわたしの人生を生きたい。今もまだ模索中ですが、そんな感じです。

 

 - 革命日記への意気込み 

サカサクラゲという生き物をご存知でしょうか。名前の通り、逆さまのクラゲです。この重力が支配する世界で、生まれながらにして逆さまであるこの生き物、やはり生きる為に逆さまでなければならない理由がある。このヘンテコな生き物を想う時、きっとわたしがわたしでなければならない理由もあるはずだと信じたくなります。本当は理由も意味も意義もない、永らく続いてきた生存競争の結果かもしれないけど、私がいまここに存在しているってことについては考え続けたいと常々思ってます。
平成という時代にうまれて、インターネットを漂流して朝を迎えることもしばしば、私のような平凡がインフルエンサーになり得る可能性を孕んだ現在、きっと沢山の思想、哲学、価値観と少しずつ触れ合ってます。私が意識する/しないに関わらず、それらはわたしの血となり肉となっている。私という存在は、タイムラインを更新するごとに変わっていくのかもしれません。刻々と変化するわたしという事象と、革命日記が邂逅して、人生がなかなか面白いものになってきたな、という実感があります。頑張ります。

 

Project  

 

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つれづれなるままに〜革命日記『日記』 その3/浅田麻衣

稽古場日記その3。2に引き続いて浅田です。

今書いている時間が、2月23日18時33分なのですが、本日の20時より第2回目の通し稽古が行われる予定でして、18時から休憩と準備時間に充てられています。どきどき。
通し前って、それぞれの俳優で準備の仕方が違うので、興味深く拝見しちゃいます。

今見えている風景

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※私の主観も混じっています。
山内さん×青柳さん:髪型の相談をしている
松岡さん:寝転がって精神統一をしている
日向子さん:ごはんを食べながら脚本を見ている
るりさん:プロフィール用に撮影した写真を確認している
福吉さん:首をこきこき流しながらるりさんと話している
柴山さん:机に伏せて寝ている

 

色々な過ごし方がありますね・・・他の方々はごはんを食べに行ったようです。渋谷はごはん屋さんが多くて助かりますね。


今回の稽古場の特徴の1つとして、稽古2周目(確か)から導入された、「山内さんが稽古を見る前に、自主稽古時間を20〜30分ほど設ける」というものがあります。
1日の流れにしてみると、

ある1日の稽古
13時 集合・ミーティング
13時10分〜30分 シーン1・3・2の自主稽古
13時30分〜14時30分 シーン1・3・2を山内さんが演出
14時30分〜14時40分 休憩
14時40分〜15時 シーン1・3・3の自主稽古
15時〜16時 シーン1・3・3を山内さんが演出


・(以下続く)

という流れになっています。これは、『革命日記』がどうしても出ずっぱりの人がいて、なかなか自主稽古がとれないという声に対応したもの。この稽古体制、私自身初めてでどうなるのかなあと思って見ていたのですが、この体制に変わって、山内さんの演出時間をより密に詰められる事ができ、また、自主稽古が足りていないというシーンはお互いが声を掛け合って、稽古前に時間をとるという雰囲気になってきました。

これを書いているのが23日。そして先日(22日)の日記が脱線しすぎて3名しか紹介できなかったので、詐称日記にはなりますが、22日のことを思い出しつつ記していこうと思います。

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増田武雄(夫婦・アジトの住人):柴山晃廣

柴山さんは、これが初舞台。彼はおおよそこの舞台の5分の4くらいは舞台上にいます。彼は気が抜けた瞬間の顔といいますか、ゆるんだ瞬間の表情に積み重ねてきた時間が感じられて、それが素敵だなと稽古を眺めながら思っています。舞台上にほぼいるので、それぞれの人との関係性や自分のあり方を、脚本を毎日読みこんできっと探っているんだな、と日々変化が感じられて、その継続って稽古期間中に続けるのは本当に難しい事だなと思い、尊敬しています。
 

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増田典子(夫婦・アジトの住人):青柳美希

青柳さんは、柔らかさの中に芯を感じられる、まさしく「女性」じゃねえか・・・と常々感じています。正しく人に向き合うというか、関係性を正しく役に投影しているその姿は、特に背中が美しいです。しゃんとしている彼女は、柔らかさが多いのですが、でも、この役を演じているときは狂気もはらんでいて、その塩梅が素敵です。

 

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田中晴美(増田典子の実の妹):奥田智美
奥田さんとは個人的に、広報班ということで、他の受講生たちより共に話す時間を多くとっているように思います。話すと、彼女は言葉、発話というものに凄く慎重で、伝えるための言葉を心から悩みながら、考え尽くしながら紡いでいるように思います。そんな彼女の演技は悩みながら進みますが、でもその悩みが解決された時には本当に美しい一瞬が生まれます。本当に目が離せません。
 
 
このシーンは、増田夫妻が暮らす部屋に、典子の妹:晴美が来訪するシーン。
ここで、『革命』についての大切なキーワードが晴美からもたらされるのですが、それを果たしてどのように、現在「革命家」として闘う2人に伝えるのかどうか、というところが重点的に組み立てられていっています。

山内「感情を出すというということは甘えがあるということ。姉妹ということで甘えはあるかもしれないが、ここで敢えて感情を見せない、甘えないという言い方にチャレンジしてほしい」このディレクションが奥田さんにもたらされます。
 

稽古も終盤になりつつあり、山内さんが繰り返し繰り返し受講生たちに伝えるのが、
「その言葉は誰に伝えようとしてる?」
「自分のなかで意味が分からない言葉を絶対になくして」
「その言葉を話す動機を見つけられないと、何も進まない」
困ったときは、ひとまず自分のなかに言葉を落とすのでなく、関係性の中で言葉を発する。特に、言葉の投げかけが弱い時、そのシーンを繰り返し繰り返し稽古します。
 
 
続いて、シーンは変わり、革命家たちがどんどん集っていくシーンに。
増田夫妻のマンションでテロの計画を話し合っていた桜井・篠田のもとに、立花が入ってきます。
 

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桜井幸彦(革命家・立花の恋人):福吉大雅
福吉さんは、映画美学校のActinig in Cinema2018で一足早くご一緒してまして、アクターズ・コースに入ったと聞いたときは嬉しくなったのを覚えています。柔らかさを持つ福吉さんの雰囲気は革命家達の中で異色に見えますが、現代にアップデートされた革命、という中で非常に象徴的な人間だなあと感じます。柔和な雰囲気のため、ある決意を伝える、というような直情的な台詞回しなどは苦手なのかな、と思いますが、ぴたっとはまった瞬間、とてもいいなあと思います。
 

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篠田(革命家):斉藤暉
斉藤さんは、脚本の裏の裏まで読み込んで、自分の「こうありたい」というプランを間違いなく押し出していて、1つ1つの所作に自信を感じます。私自身の、稽古初めあるあるとして、お互い探りあって結果シーンが沈んだり、挑戦が少なくなってしまうことが多いと思うのですが、斉藤さんは最初から「篠田」を打ち出していました。途中、彼が革命家たちの前で説明を加えるシーンがあるのですが、そのシーンの「絶対的な自信」は揺らぎがなく、革命家としてとても背筋が伸びるシーンです(私、そのシーン出演してないけど)
 

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立花由希子(革命家・桜井の恋人):日向子(中央)
 
日向子さんは、そのまっすぐな目がとても印象的です。立花の役として、「怒り」が根底にあり、要所要所で立花は人に攻撃をしていきますが、それは決して単純な怒りや嫌悪ではなく、複雑に絡んだ彼女の内面があるのだと思います。私の役(千葉)と立花が若干やりあうシーンがあるのですが、彼女が皮肉げに笑った瞬間、あっ見た事のない日向子さんがいる!!!感じた記憶があります。まっすぐにものを見る日向子さんが、皮肉だとか諦念を表情に滲ませる時、複雑性が見えて本当に素敵だと思ってます。
 
 
さて、この稽古場日記を投稿する本日が映画美学校での最終稽古。明日から小屋入りです。小屋入りしてからのラストスパート、どう変わっていくのか、私自身楽しみです。
 
 
③へつづく(たぶん) 

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映画美学校アクターズ・コース 2018年度公演
『革命日記』
作:平田オリザ 演出:山内健司

〈出演〉
青柳美希、五十嵐勇、奥田智美、斉藤暉、佐藤考太郎、柴山晃廣、鈴木良子、福吉大雅、日向子、松岡真吾、るり(以上、アクターズ・コース 映画・演劇を横断し活躍する俳優養成講座2018)
浅田麻衣、釜口恵太、那須愛美、四柳智惟(以上、俳優養成講座修了生)

〈スタッフ〉
舞台美術アドバイザー:鈴木健介(青年団) 照明:井坂浩(青年団
宣伝美術:北野亜弓(calamar)
演出助手:菊池佳南(青年団/うさぎストライプ)、釜口恵太、四柳智惟
修了公演監修:兵藤公美 制作:浅田麻衣、那須愛美 協力:青年団

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2019年3月6日(水)〜11日(月)

6日(水) 19:30
7日(木) 19:30
8日(金) 14:00/19:30
9日(土) 14:00/19:00
10日(日) 14:00
11日(月) 14:00

※今公演は、2019年2月15日(金)〜3月11日(月)こまばアゴラ劇場にて開催されます青年団公演「平田オリザ・演劇展 vol.6」の演目ではございません。ご注意下さい。
※受付開始は開演の30分前、開場は開演の20分前です。
※記録撮影用カメラが入る回がございます。あらかじめご了承ください。

〈チケット〉
予約・当日共
一般:2,500円
U-26(26歳以下):1,000円
資料請求割引:2,000円(詳しくは映画美学校ホームページをご確認ください)
※26歳以下の方は、当日受付にて年齢が確認できる証明書をご提示ください。
※未就学児はご入場いただけません。
※資料請求割引:チケット購入時に映画美学校の資料を請求してくれた方に500円の割引を行います!(申し込み時に資料の送付先となる連絡先の記入が必須となります)

 <チケット取り扱い>
CoRichチケット! https://stage.corich.jp/stage/96711

<資料請求割引>
映画美学校の資料を請求いただきました方は当日2500円のところ、2000円で鑑賞いただけます!
下記よりお申込みください。お申込み後、映画美学校より随時学校案内などの資料をお送りいたします。

映画美学校アクターズ・コース2018年度公演 資料請求割引

〈会場〉
アトリエ春風舎
東京メトロ有楽町線副都心線西武有楽町線小竹向原」駅下車
4番出口より徒歩4分
東京都板橋区向原2-22-17 すぺいすしょう向原B1
tel:03-3957-5099(公演期間のみ)
※会場には駐車場・駐輪場がございませんので、お越しの際は公共交通機関をご利用ください。

〈お問い合わせ〉
映画美学校
〒150-0044 東京都渋谷区円山町1-5 KINOHAUS B1F
電話番号:03-5459-1850 FAX番号:03-3464-5507
受付時間(月ー土) 12:00-20:00

 

つれづれなるままに〜革命日記『日記』 その2/浅田麻衣

稽古場日記、第2回です!那須さんからバトンタッチ。

今回は、浅田麻衣がお届けいたします。 
徒然なるままに記しているため、少々脱線気味ですが。


2月22日(金)
『革命日記』稽古も4週目に入る。今回の稽古は、基本的には初めのシーンから全て順繰りに流している。最初の1週間は、大体1ページ進むのに30分、長くて60分ほどかかることもあったが、現在のペースはおよそ5ページを60分〜80分くらい。
当初、山内さんが「これで通しまでに全てのシーン回るのかな?」と演出助手たちに聞いていたのが懐かしい。

 

今日は、昨日の続き、2・2・3から(平田オリザさんの脚本は、場面の数字を便宜的に記している)訪問者の3名たち、山際(五十嵐)、杉本(るり)、柳田(那須)が革命家たちのアジトであるマンションから退出するシーンから。

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山内「今はうまくいったけど、さっきはうまくいかなかったね。同じ事をきちんとできるようにならないと、本番絶対うまくいかないです。もう1回」


4周目になって、山内さんから強く受講生たちにディレクションするようになったのは「再現性」。
特に今回の舞台は小道具も多く、また、内部の人間⇔外部の人間たちの出入りが激しいので、「雰囲気」でやってしまうとすぐにシーンが崩れてしまう。
例えば、ある俳優がその前のシーンでは人の台詞を聞く態度として「頷く」という選択肢をとっていたのに、次のシーンではとっていなかった場合。山内さんはその変更は自身のプランに乗ってやったのかと問い、受講生が「あ、違います」と答えた場合はすぐに修正をかけるよう指示を飛ばす。
なんとなくで芝居をしない。言葉と身体を合致させる、けれどそれが段取りにならないようにする。それをまず受講生たちに徹底させ、それを下敷きにした上で、そのシーンがどんな意味を持つのか。どうしたいのか。そこを問い続ける稽古。

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山際(組織のシンパ):五十嵐勇

この『革命日記』は外部と内部の人間が入り交じるが、山際は内部の人間寄りではあるが、シンパという立場、「内部」の人間ではない。
五十嵐さんは、舞台の経験があるんだろうなあと初対面のときから感じていた。(この、舞台経験者による、過去舞台を踏んだ人たち何となく分かる〜のあるあるはなんなんだろう)彼は脚本にすごく忠実に挑んでいる印象を受け、五十嵐さんが台詞を間違えているところはほとんど見ない。真摯に向き合う五十嵐さん、最初は山際の揺らぎというか役の複雑性に混乱しているように見えたが、稽古を重ねるうちに自分の身体に落とし込みつつ、山際という役を楽しんでいるように思う。

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杉本小百合(山際が連れてきた若い女性)役:るり

るりさんは最年少。彼女は、1つ1つの指示、例えば「ここでソファの前に腰掛ける」という山内さんからの指示に、それをどう身体に落とし込むか考え、いくつもプランを考え、人に聞き、実践している。舞台経験を積み重ねると、身体の動きはどうしても雰囲気でやってしまうというか、そういうことも多いように思うけど、彼女のひたむきな姿勢は、私自身高校時代初めて演劇をしたことを思い出させてくれる。芝居へ向かう、背筋を伸ばしてくれる存在である。

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柳田由佳(山際が連れてきた若い女性)役:那須愛美(一番右)

制作コンビである那須ちゃん。高校演劇経験者、そして制作。勝手に親近感を抱いている。彼女の演技は、軸に芯が通っているけれど、ものすごく柔軟に演出の指示に対応して、反応速度がすごく速い。まだ大学生であるのに、制作にも演技にも自分の指針をしっかり持っているのがすごいなーとしみじみ眺めている。しみじみ。

 

組織のシンパである山際が連れて来た杉本・柳田。ここは組織内部に外部の人間が入ってくるシーンである。当初から山内さんが指摘していたのは、組織内部の人間が外部の人間に対して一体どういう態度をとるのか。また、大人数のシーンでもあるので小道具の移動(今回は食事シーンが多いので、お皿やコップなどの移動が多い多い!)が多数なので、それを常に確かめながら進む。

 

『革命日記』は、学生運動やカルトをモチーフにした作品であるため、そのリサーチや、また、「マインドコントロール」について山内さんが資料を配布し、それを読んでみるという時間も今回とっている。
しかし、書いている私自身、今回「革命家」の役であるのだが、正直、学生運動やカルトのドキュメンタリーや本人たちの手記を読んでいると、どうしてもその狂気性や熱気のようなものにあてられて、気が滅入ったり、シーン中に沈痛な気持ちになってしまうことがある(それは決してその「役」の気持ちでなったわけではなく、演じている本人の気持ちであることが多いように思う)のだが、その危険性も今回演出中に注意喚起されている。
俳優が役を演じる際に、自身を守る盾がないと、ダイレクトにその役への台詞や態度が自分に返ってきてしまう。役と自分を切り離さなければならない。でもその役であらねばならない。その矛盾性にどう向き合うのかが俳優の仕事でもあるのかもしれない。

 

今回の山内さんの演出指針として、「2019年の革命する身体」がある。
『革命日記』は1997年に安田雅弘氏が演出した『Fairy Tale』という作品の中核をなす物語として書き下ろされ、その後2008年、2010 年(ツアー公演)、2012年(ソウル公演)、また2018 年にも、無隣館の修了公演として上演されている。
いわば22年前の作品を上演するわけだけれども、それは決して過去の学生運動やカルトに「それらしく」手を伸ばすのでなく、2019年の私たちの現在の出来事として上演すること(それは今公演チラシのキャッチフレーズ「いまのこととして、ここのこととしてーー」にも反映されている)

 

その働きかけの一端として、度々山内さんからあげられるのが、アートアクティヴィズム。稽古初期では、プッシー・ライオットやチン↑ポムの作品や動画を見る時間も設けられた。
私は少々ダンサーの方々と交流があるのだが、ダンサー(身体表現者)たちが身体の稼働域を知り尽くしている事、だがその稼働域を超えようとする自分や他人の身体への興味は、いつもダンス作品に関わる度に興味深く感じられる。
私自身が今回の作品で思い浮かべたのが、関西時代お世話になっていた「劇団態変」という、身体障害者たちによるパフォーマンスグループ。新大阪にある、態変の「身体芸術研究所」に一時期通っていたことがあるのだが、その主宰である金さんは、私とは若干世代が違うが、彼女は間違いなく、何かを変えたくて表現し続けている、革命しつづけている人間だと思う。
金さんや、また、アートアクティヴィズムの人たちに共通して感じるのが、身体が常に臨戦態勢にあるということ(抽象的すぎるが)と、怒りが根源に常にあること。
その身体性、問題意識を根底に置いていきたい・・・

 

山内「リサーチすることはもちろん大事です、でも、それはもう身体に馴染んだと信じて、演技中はそれを手放して下さい」
私たちが普段会話している時、その会話している前提(例:今、映画美学校で修了公演の稽古をしている。演出は山内さん。彼はアクターズ・コースの講師であり、青年伝の俳優でもある。・・・)は会話中では語られない。その前提は関係性の中で紡がれる。それをシーンで紡ぐ事ができるよう、ただ、説明的にならないように。それが一番難しい!!という受講生たちの内心の叫びを聞きながら、稽古は進む。

 

②へつづく(あれ、3人しか紹介できてない)

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映画美学校アクターズ・コース 2018年度公演
『革命日記』
作:平田オリザ 演出:山内健司

〈出演〉
青柳美希、五十嵐勇、奥田智美、斉藤暉、佐藤考太郎、柴山晃廣、鈴木良子、福吉大雅、日向子、松岡真吾、るり(以上、アクターズ・コース 映画・演劇を横断し活躍する俳優養成講座2018)
浅田麻衣、釜口恵太、那須愛美、四柳智惟(以上、俳優養成講座修了生)

〈スタッフ〉
舞台美術アドバイザー:鈴木健介(青年団) 照明:井坂浩(青年団
宣伝美術:北野亜弓(calamar)
演出助手:菊池佳南(青年団/うさぎストライプ)、釜口恵太、四柳智惟
修了公演監修:兵藤公美 制作:浅田麻衣、那須愛美 協力:青年団

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2019年3月6日(水)〜11日(月)

6日(水) 19:30
7日(木) 19:30
8日(金) 14:00/19:30
9日(土) 14:00/19:00
10日(日) 14:00
11日(月) 14:00

※今公演は、2019年2月15日(金)〜3月11日(月)こまばアゴラ劇場にて開催されます青年団公演「平田オリザ・演劇展 vol.6」の演目ではございません。ご注意下さい。
※受付開始は開演の30分前、開場は開演の20分前です。
※記録撮影用カメラが入る回がございます。あらかじめご了承ください。

〈チケット〉
予約・当日共
一般:2,500円
U-26(26歳以下):1,000円
資料請求割引:2,000円(詳しくは映画美学校ホームページをご確認ください)
※26歳以下の方は、当日受付にて年齢が確認できる証明書をご提示ください。
※未就学児はご入場いただけません。
※資料請求割引:チケット購入時に映画美学校の資料を請求してくれた方に500円の割引を行います!(申し込み時に資料の送付先となる連絡先の記入が必須となります)

 <チケット取り扱い>
CoRichチケット! https://stage.corich.jp/stage/96711

<資料請求割引>
映画美学校の資料を請求いただきました方は当日2500円のところ、2000円で鑑賞いただけます!
下記よりお申込みください。お申込み後、映画美学校より随時学校案内などの資料をお送りいたします。

映画美学校アクターズ・コース2018年度公演 資料請求割引

〈会場〉
アトリエ春風舎
東京メトロ有楽町線副都心線西武有楽町線小竹向原」駅下車
4番出口より徒歩4分
東京都板橋区向原2-22-17 すぺいすしょう向原B1
tel:03-3957-5099(公演期間のみ)
※会場には駐車場・駐輪場がございませんので、お越しの際は公共交通機関をご利用ください。

〈お問い合わせ〉
映画美学校
〒150-0044 東京都渋谷区円山町1-5 KINOHAUS B1F
電話番号:03-5459-1850 FAX番号:03-3464-5507
受付時間(月ー土) 12:00-20:00

 

【応援コメント!】俳優の兵藤公美さんより!

今回は、俳優で、映画美学校アクターズ・コース講師の兵藤公美さんより応援コメントを頂きましたので掲載いたします!ありがとうございます!

 

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始まったらかけぬけた半年、いかがでした?
演技との出会いはどんなものでした?
半年を過ごしたみなさんと話してみたいことがたくさんあります。
修了公演は、演技を立ち上げ、作品にしていく集大成の作業ですね。
稽古場で起きることを安心して味わえるよう、信頼関係を大切にして、おおいにプレイしてください。
充実の時間になるよう願っています。

 

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兵藤公美・ひょうどうくみ

アクターズ・コース講師 / 青年団

横浜市出身。桐朋学園大学芸術科演劇専攻、専攻科卒。洗足学園音楽大学講師。96年、平田オリザ主宰劇団青年団入団、現在在籍。青年団に出演の他、多数の 劇団に客演参加し、近年は映像作品の他、自身でも公演の企画制作をてがけ意欲的に活動中。映画出演作として『あおげば尊し』『このすばらしきせかい』『東京人間喜劇』『歓待』『SHARING』『ふきげんな過去』がある。

 

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映画美学校アクターズ・コース 2018年度公演

『革命日記』

作:平田オリザ 演出:山内健司

〈出演〉

青柳美希、五十嵐勇、奥田智美、斉藤暉、佐藤考太郎、柴山晃廣、鈴木良子、福吉大雅、日向子、松岡真吾、るり(以上、アクターズ・コース 映画・演劇を横断し活躍する俳優養成講座2018)

浅田麻衣、釜口恵太、那須愛美、四柳智惟(以上、俳優養成講座修了生)

〈スタッフ〉

舞台美術アドバイザー:鈴木健介(青年団) 照明:井坂浩(青年団

宣伝美術:北野亜弓(calamar)

演出助手:菊池佳南(青年団/うさぎストライプ)、釜口恵太、四柳智惟

修了公演監修:兵藤公美 制作:浅田麻衣、那須愛美 協力:青年団

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2019年3月6日(水)~11日(月)

6日(水) 19:30

7日(木) 19:30

8日(金) 14:00/19:30

9日(土) 14:00/19:00

10日(日) 14:00

11日(月) 14:00

※今公演は、2019年2月15日(金)~3月11日(月)こまばアゴラ劇場にて開催されます青年団公演「平田オリザ・演劇展 vol.6」の演目ではございません。ご注意下さい。

※受付開始は開演の30分前、開場は開演の20分前です。

※記録撮影用カメラが入る回がございます。あらかじめご了承ください。

〈チケット〉

予約・当日共

一般:2,500円

U-26(26歳以下):1,000円

資料請求割引:2,000円(詳しくは映画美学校ホームページをご確認ください)

※26歳以下の方は、当日受付にて年齢が確認できる証明書をご提示ください。

※未就学児はご入場いただけません。

※資料請求割引:チケット購入時に映画美学校の資料を請求してくれた方に500円の割引を行います!(申し込み時に資料の送付先となる連絡先の記入が必須となります)

 <チケット取り扱い>

CoRichチケット! https://stage.corich.jp/stage/96711

<資料請求割引>

映画美学校の資料を請求いただきました方は当日2500円のところ、2000円で鑑賞いただけます!

下記よりお申込みください。お申込み後、映画美学校より随時学校案内などの資料をお送りいたします。

映画美学校アクターズ・コース2018年度公演 資料請求割引

〈会場〉

アトリエ春風舎

東京メトロ有楽町線副都心線西武有楽町線小竹向原」駅下車

4番出口より徒歩4分

東京都板橋区向原2-22-17 すぺいすしょう向原B1

tel:03-3957-5099(公演期間のみ)

※会場には駐車場・駐輪場がございませんので、お越しの際は公共交通機関をご利用ください。

〈お問い合わせ〉

映画美学校

〒150-0044 東京都渋谷区円山町1-5 KINOHAUS B1F

電話番号:03-5459-1850 FAX番号:03-3464-5507

受付時間(月ー土) 12:00-20:00

 

つれづれなるままに〜『革命日記』日記 その1 / 那須愛美

今回は、アクターズ・コース演劇と映画を横断する俳優養成講座2018修了公演『革命日記』の制作、浅田麻衣、那須愛美が稽古場を徒然なるままにご紹介いたします!

読めばきっと、『革命日記』が観たくなる!より楽しめる!はずです。

 

第1回は、那須愛美がお届けいたします。

 

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◯2月21日 

 

数えてみると、稽古はもう20回目だったみたい。

小屋入りまであと5日、本番まではあと二週間です。

 

稽古前に、福吉大雅さんがラジオ体操を始め、途中から松岡真吾さん、釜口恵太さんが合流。

3人で跳んでいる姿がすごく楽しそう。いいアップになりますね。

去年の修了公演前も、みんなでラジオ体操してたなぁなんてことを思い出しました。

 

さて、稽古は、先日の第1回通しを終え、4周目に突入。

まだまだわからない部分がたくさんありますが、台詞や動きもスムーズになり、細かい間の調整や、ちょっとした手の仕草などを遊ぶ演出が入ってきました。

けど、まだ余裕がない状態で急に言われたことをやるのって難しくて、悪戦苦闘している皆さん。

山内さん曰く、ギャグ的に入れているそうですが、「そうか、俺のギャグがおじさん過ぎるのかなぁ。世代を感じますね」と。

 

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休憩中の山内さんと、演出助手の菊池佳南さん 

 

山内さんの演出は面白いです。

まず、いろんな角度から演技を見てる。そこは壁!っていうところからも。まるで、映画のリハーサルみたいですね。

そして、よく役者の感覚を聞く。「今のはやっててどう?」とよく聞かれます。すごく役者目線の演出だな、と思う。

実際、言語化することで、自分のモヤモヤしていた部分がはっきりしたり、再現する時に役に立ったりしているような気がします。

でもやっぱり山内さん厳しいな〜とも。

芝居を止めて、演出の指示をして、「はい、もう一回」。また止めて、「もう一回」。

近藤強さんもおっしゃっていたけど、まさに千本ノック!

でも数こなして慣れて、同じものが何度でも出せるように安定させていくことが、今は必要な時期なのかもしれない。

厳しいけど、ちゃんとできた時は、「OK」「いいですね、いいですね」と言ってくださる。手で大きく◯を作ってくださる。それが嬉しかったりもします。

 

 

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アジトの主人の増田武雄役、柴山さんは、姿勢が常にリラックスしている。そして、おしゃれ。

その佇まいが、このアジトに住んでいる人たらしめているのだなぁと感じます。

普段の自分とあまり変わらないテンションで演じるのって難しいなと思うけど、柴山さんは、無理してるな、と思う場面がほとんど見当たらない。

けど、外部の人間に、自分が検挙された経緯を話す場面は、その視線に恐怖さえ感じる。

その二面性がまた魅力ですね。

 

武雄の妻、典子役の青柳さんも、おしゃれ。センスがとても良い。

舞台美術にも、青柳さんの私物が沢山あります。本当に、おしゃれ夫婦だなぁ。

そして、私の個人的嗜好だけど、増田夫妻は声が、とっても良いんです。

けど、青柳さんは、怒る(演技をする)と、とっても怖い!

怒る時の声や視線の迫力には、いろんな苦境を生きぬいてきたという強さがあります。

 

篠田を演じる斉藤暉さんは、一見すると穏やかな人に見えるのですが、その口調からは、革命を遂行しようとする熱意が感じられます。

より確実に作戦を決行するために、組織の方針に反対する。

その視線の強さには、実直な活動家、という印象があります。

 

福吉大雅さんは、組織の戦闘員、桜井を演じています。

革命をしようという熱意があるんだけれど、口調や仕草の随所に生来の優しさがにじみ出ている。

それが、革命とプライベートとの間に揺れる姿をよく示しています。

 

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この日、「隠蔽」という言葉が何度も使われていました。

組織の内部の人間は、外部の人間に対して組織の内情を「隠蔽」する。

私たちの間では「賛美のシャワー」と呼ばれているのだけど、外部の人間と対峙しているときは、歓迎モード全開!思わず喋ってしまう雰囲気を作り出す。

最初は苦戦していましたが、本当に外部の人間が気持ちよくなってしまうほどに手馴れてきました。

だんだんと革命家になってきているなぁと感じます。

 

鈴木良子さんは、OLをしながら映画美学校に通っているそうで、稽古も忙しいのに、本当に尊敬です。

鈴木さん演じる、隣人の福本は、キャラが濃い。面白い。

鈴木さんは普段から明るく朗らかな方だけど、そこまでテンション上げるのは大変そうだなと思って見ています。

自分の場面の前に、いつも脇で演技の確認をして、イメトレしている姿がとても好きです。

そして、舞台上で使われる食べ物は、鈴木さんが中心となって作ってくださっています。

これがとっても美味しそう!私は役柄的に食べられないのですが、いい匂いがするし、食べたいなぁ。

 

組織のシンパ、山際役の五十嵐勇さんは、とてもチャーミングな方です。

山内さんに、細かな手の仕草や音の上げ下げを指示され、おじさんらしい言動の演技に苦戦していました。

でも、演出通りやってみると、本当にそういうおじさんいるよなぁと、さすがの演技。

山際を演じている時の五十嵐さんは、すごく生き生きしている。とても楽しそうです。

 

山際が連れてきた杉本役のるりさんは、座組最年少ですが、本当にしっかりしている。

演技もとても安定していて、山内さんの演出にすぐに応えている。対応力がすごいです。

杉本のシーンは、私演じる杉本の同僚柳田も登場しているのですが、一緒にお芝居していてとても心強いし、楽しいです。

クリッとした目を爛々とさせて組織の人間の話を聞く姿には、組織への好奇心がよく表れているなぁと思う。

 

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そして、日向子さん演じる立花が、組織の方針に反対し、言いがかりをつけられ、会合から帰ってしまう場面。

それまで一つの革命を遂行しようとまとまっていた集団がバラバラになっていくという、作品の中でも大きな転機にあたります。

だけど、このシーンは本当に俳優にストレスがかかるし、エネルギーを使う場面だと思う。

日向子さんは、可愛らしいのに、怒る演技などは芯の強さが感じられます。

ここの場面で彼女は、本当に誠実に役を演じています。

自分の実感にアクセスしている姿。その姿に心を打たれる。グッと引き込まれる。

 

という感じで、本番まで残り二週間。今は、深みを増す作業をしています。

今日はこの辺で、また次回。

 

(文・那須愛美)

 

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映画美学校アクターズ・コース 2018年度公演

『革命日記』

作:平田オリザ 演出:山内健司

〈出演〉

青柳美希、五十嵐勇、奥田智美、斉藤暉、佐藤考太郎、柴山晃廣、鈴木良子、福吉大雅、日向子、松岡真吾、るり(以上、アクターズ・コース 映画・演劇を横断し活躍する俳優養成講座2018)

浅田麻衣、釜口恵太、那須愛美、四柳智惟(以上、俳優養成講座修了生)

〈スタッフ〉

舞台美術アドバイザー:鈴木健介(青年団) 照明:井坂浩(青年団

宣伝美術:北野亜弓(calamar)

演出助手:菊池佳南(青年団/うさぎストライプ)、釜口恵太、四柳智惟

修了公演監修:兵藤公美 制作:浅田麻衣、那須愛美 協力:青年団

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2019年3月6日(水)~11日(月)

6日(水) 19:30

7日(木) 19:30

8日(金) 14:00/19:30

9日(土) 14:00/19:00

10日(日) 14:00

11日(月) 14:00

※今公演は、2019年2月15日(金)~3月11日(月)こまばアゴラ劇場にて開催されます青年団公演「平田オリザ・演劇展 vol.6」の演目ではございません。ご注意下さい。

※受付開始は開演の30分前、開場は開演の20分前です。

※記録撮影用カメラが入る回がございます。あらかじめご了承ください。

〈チケット〉

予約・当日共

一般:2,500円

U-26(26歳以下):1,000円

資料請求割引:2,000円(詳しくは映画美学校ホームページをご確認ください)

※26歳以下の方は、当日受付にて年齢が確認できる証明書をご提示ください。

※未就学児はご入場いただけません。

※資料請求割引:チケット購入時に映画美学校の資料を請求してくれた方に500円の割引を行います!(申し込み時に資料の送付先となる連絡先の記入が必須となります)

 <チケット取り扱い>

CoRichチケット! https://stage.corich.jp/stage/96711

<資料請求割引>

映画美学校の資料を請求いただきました方は当日2500円のところ、2000円で鑑賞いただけます!

下記よりお申込みください。お申込み後、映画美学校より随時学校案内などの資料をお送りいたします。

映画美学校アクターズ・コース2018年度公演 資料請求割引

〈会場〉

アトリエ春風舎

東京メトロ有楽町線副都心線西武有楽町線小竹向原」駅下車

4番出口より徒歩4分

東京都板橋区向原2-22-17 すぺいすしょう向原B1

tel:03-3957-5099(公演期間のみ)

※会場には駐車場・駐輪場がございませんので、お越しの際は公共交通機関をご利用ください。

〈お問い合わせ〉

映画美学校

〒150-0044 東京都渋谷区円山町1-5 KINOHAUS B1F

電話番号:03-5459-1850 FAX番号:03-3464-5507

受付時間(月ー土) 12:00-20:00

 

【応援コメント!】映画監督の竹内里紗さんより!

今回は、映画監督で、映画美学校フィクション・コース講師の竹内里紗さんより応援コメントを頂きましたので掲載いたします!

 

「映画・演劇を横断し活躍する俳優養成講座2018」受講生が出演、映画美学校フィクション・コース受講生がスタッフ、そして現役の映画監督であるフィクション・コース5名がそれぞれ監督し、短編映画を創り上げた「ミニコラボ実習」。

 

今回は竹内さんの作品に出演した2名について、ご寄稿頂きました!ありがとうございます! 

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斎藤くんがどんな役を演じたら魅力的に見えるのかと考えていたとき、『ドライヴ』(2011)の主人公を演じるライアン・ゴズリングの姿が浮かびました。寡黙で表情からも何を考えているのか読み取れないけれど、瞳の奥で「何か」を考え、抱えている人が確かにそこに存在している。普段は明るく年相応の無邪気さがある斎藤くんですが、カメラを通すとそういったミステリアスで硬派な印象を与えるのではないかと思いました。斎藤くんは構えることなく人の輪の中に居ることもできるし、少し離れたところに一人で佇んでいることもできる、自然体の人だと感じました。そして流されることなく、自分の意見を相手に伝えることもできる人。自然な身体や明確な意志が、初めてカメラの前に立った緊張により歪みを持ってしまう、その時の魅力をミニコラボでは引き出したいと思いました。修了公演では、経験や稽古を経てある種の自由さや自信を得た時に、斎藤くんの佇まいがどう変化しているのか、拝見するのがとても楽しみです。

 

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青柳さんの印象については、最初はフィクション・コース生は皆口を揃えて「母性を感じる」と言っていました(笑)。確かに青柳さんの柔和な感じや包み込むような優しさには、そういった印象があります。だからこそ、真逆に近い、狂信的であったり、物事に固執したりするようなイメージを役としてぶつけると、とても面白くなるという確信を持ちました。それは、ただ単に反対の要素だからではなく、青柳さんの持つ真面目さや真摯さが、とても純度が高く強固なものに感じられたからだと思います。青柳さんが役にのめりこんで一体となっていく姿が、観客をも引き込んでいくことを期待して、ミニコラボは作っていったと言えます。また、青柳さんは自分の目を通して物事を考える人だという印象があります。そのプロセスにおいて自分の考えや感情に「ゆらぎ」が芽生える、そのことを大事にしているように思いました。修了公演では、長い時間、役や作品に向き合うことになると思います。その中で、青柳さんが迷いながら見つけ出した答えは、きっと観客に開かれながらも、確信に満ちたものになるのではないかと、期待しています。

 

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竹内里紗・たけうちりさ

1991年生まれ。神奈川県出身。立教大学万田邦敏監督に師事し、映画美学校フィクション・コース第17期初等科に通う。大学の卒業制作『みちていく』(14)が第15回TAMA NEW WAVEグランプリをきっかけに劇場公開。その後、東京藝術大学大学院に進学。2017年は、修了制作『みつこと宇宙こぶ』、第30回東京国際映画祭にて上映の『渦』、「東映presentsHKT48×48人の監督たち」の1本『ハズレときどき恋』の中短編3本を監督。『みつこと宇宙こぶ』は第11回田辺・弁慶映画祭で女優賞を受賞。テアトル新宿で公開と同時に、過去作の特集上映が行われた。最新作はオムニバス映画『21世紀の女の子』より「Mirror」。

 

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映画美学校アクターズ・コース 2018年度公演

『革命日記』

作:平田オリザ 演出:山内健司

〈出演〉
青柳美希、五十嵐勇、奥田智美、斉藤暉、佐藤考太郎、柴山晃廣、鈴木良子、福吉大雅、日向子、松岡真吾、るり(以上、アクターズ・コース 映画・演劇を横断し活躍する俳優養成講座2018)
浅田麻衣、釜口恵太、那須愛美、四柳智惟(以上、俳優養成講座修了生)

〈スタッフ〉
舞台美術アドバイザー:鈴木健介(青年団) 照明:井坂浩(青年団
宣伝美術:北野亜弓(calamar)
演出助手:菊池佳南(青年団/うさぎストライプ)、釜口恵太、四柳智惟
修了公演監修:兵藤公美 制作:浅田麻衣、那須愛美 協力:青年団

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2019年3月6日(水)~11日(月)

6日(水) 19:30
7日(木) 19:30
8日(金) 14:00/19:30
9日(土) 14:00/19:00
10日(日) 14:00
11日(月) 14:00

※今公演は、2019年2月15日(金)~3月11日(月)こまばアゴラ劇場にて開催されます青年団公演「平田オリザ・演劇展 vol.6」の演目ではございません。ご注意下さい。
※受付開始は開演の30分前、開場は開演の20分前です。
※記録撮影用カメラが入る回がございます。あらかじめご了承ください。

〈チケット〉
予約・当日共
一般:2,500円
U-26(26歳以下):1,000円
資料請求割引:2,000円(詳しくは映画美学校ホームページをご確認ください)

※26歳以下の方は、当日受付にて年齢が確認できる証明書をご提示ください。
※未就学児はご入場いただけません。
※資料請求割引:チケット購入時に映画美学校の資料を請求してくれた方に500円の割引を行います!(申し込み時に資料の送付先となる連絡先の記入が必須となります)

 <チケット取り扱い>
CoRichチケット! https://stage.corich.jp/stage/96711

<資料請求割引>
映画美学校の資料を請求いただきました方は当日2500円のところ、2000円で鑑賞いただけます!
下記よりお申込みください。お申込み後、映画美学校より随時学校案内などの資料をお送りいたします。

映画美学校アクターズ・コース2018年度公演 資料請求割引

〈会場〉
アトリエ春風舎
東京メトロ有楽町線副都心線西武有楽町線小竹向原」駅下車
4番出口より徒歩4分

東京都板橋区向原2-22-17 すぺいすしょう向原B1
tel:03-3957-5099(公演期間のみ)
※会場には駐車場・駐輪場がございませんので、お越しの際は公共交通機関をご利用ください。

〈お問い合わせ〉
映画美学校

〒150-0044 東京都渋谷区円山町1-5 KINOHAUS B1F
電話番号:03-5459-1850 FAX番号:03-3464-5507
受付時間(月ー土) 12:00-20:00

 

 

【応援コメント!】映画監督・脚本家の小出豊さんより!

今回は、映画監督・脚本家で、映画美学校フィクション・コース講師の小出豊さんより応援コメントを頂きましたので掲載いたします!

 

「映画・演劇を横断し活躍する俳優養成講座2018」受講生が出演、映画美学校フィクション・コース受講生がスタッフ、そして現役の映画監督であるフィクション・コース5名がそれぞれ監督し、短編映画を創り上げた「ミニコラボ実習」。

 

今回は小出さんの作品に出演した2名について、ご寄稿頂きました!ありがとうございます! 

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福吉くんはかわいい。無精髭を生やしてもメガネをかけても愛らしい。しかし、その瞳の奥には翳りがあり、その憂いがいずれ格好良さになっていくはず。かわいくて格好いい彼は、どうやら俳優ばかりではなく、監督もこなしているそうだ。そんなハイブリッドな福吉くんは、イケメンかつ天才と謳われるグザヴィエ・ドランの候補生なのだ。

 

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日向子さんはきっと何かを知らない。ただ、何かを知らず縮こまる姿は美しくもある。彼女は何かを知らないことを強みに変えられる才能があるのだ。しかしいずれきっと、彼女は知ってしまう。そうなる前の日向子さんを見て欲しい。

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小出豊・こいでゆたか

 

万田邦敏監督に師事し、『接吻』ではスクリプターを担当した他、同監督の短編TVドラマ『県境』、『一日限りのデート』、長編映画『SYNCHRONIZER』では脚本を担当。『お城が見える』で第4回CO2オープンコンペ部門優秀賞を受賞、CO2の助成を得て撮り上げた初長編『こんなに暗い夜』がある。また映画批評紙「シネ砦」の執筆者。

 

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映画美学校アクターズ・コース 2018年度公演

『革命日記』

作:平田オリザ 演出:山内健司

〈出演〉

青柳美希、五十嵐勇、奥田智美、斉藤暉、佐藤考太郎、柴山晃廣、鈴木良子、福吉大雅、日向子、松岡真吾、るり(以上、アクターズ・コース 映画・演劇を横断し活躍する俳優養成講座2018)

浅田麻衣、釜口恵太、那須愛美、四柳智惟(以上、俳優養成講座修了生)

〈スタッフ〉

舞台美術アドバイザー:鈴木健介(青年団) 照明:井坂浩(青年団

宣伝美術:北野亜弓(calamar)

演出助手:菊池佳南(青年団/うさぎストライプ)、釜口恵太、四柳智惟

修了公演監修:兵藤公美 制作:浅田麻衣、那須愛美 協力:青年団

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2019年3月6日(水)~11日(月)

6日(水) 19:30

7日(木) 19:30

8日(金) 14:00/19:30

9日(土) 14:00/19:00

10日(日) 14:00

11日(月) 14:00

※今公演は、2019年2月15日(金)~3月11日(月)こまばアゴラ劇場にて開催されます青年団公演「平田オリザ・演劇展 vol.6」の演目ではございません。ご注意下さい。

※受付開始は開演の30分前、開場は開演の20分前です。

※記録撮影用カメラが入る回がございます。あらかじめご了承ください。

〈チケット〉

予約・当日共

一般:2,500円

U-26(26歳以下):1,000円

資料請求割引:2,000円(詳しくは映画美学校ホームページをご確認ください)

※26歳以下の方は、当日受付にて年齢が確認できる証明書をご提示ください。

※未就学児はご入場いただけません。

※資料請求割引:チケット購入時に映画美学校の資料を請求してくれた方に500円の割引を行います!(申し込み時に資料の送付先となる連絡先の記入が必須となります)

 <チケット取り扱い>

CoRichチケット! https://stage.corich.jp/stage/96711

<資料請求割引>

映画美学校の資料を請求いただきました方は当日2500円のところ、2000円で鑑賞いただけます!

下記よりお申込みください。お申込み後、映画美学校より随時学校案内などの資料をお送りいたします。

映画美学校アクターズ・コース2018年度公演 資料請求割引

〈会場〉

アトリエ春風舎

東京メトロ有楽町線副都心線西武有楽町線小竹向原」駅下車

4番出口より徒歩4分

東京都板橋区向原2-22-17 すぺいすしょう向原B1

tel:03-3957-5099(公演期間のみ)

※会場には駐車場・駐輪場がございませんので、お越しの際は公共交通機関をご利用ください。

〈お問い合わせ〉

映画美学校

〒150-0044 東京都渋谷区円山町1-5 KINOHAUS B1F

電話番号:03-5459-1850 FAX番号:03-3464-5507

受付時間(月ー土) 12:00-20:00